更新
BEVとは?EVとの違いやおすすめ車種・補助金についても解説
BEVとは?
「BEV」は「Battery Electric Vehicle」の略称で、電気自動車に分類される車両を指しています。簡単に表現すれば、電気を使用して走行する自動車の総称です。
近年、二酸化炭素の増加や森林の減少など地球の環境破壊が問題となっていますが、それらを解決すべく誕生したのがBEVです。
BEVには以下4つの特徴が備わっています。
- 二酸化炭素の排出を抑えられる
- 走行中の騒音が抑えられる
- 家庭でエネルギーを補充できる
- 外部用電源としてBEVが活用できる
二酸化炭素の排出を抑えられる
搭載されている充電用バッテリーから、外部充電などにより蓄えられた電気エネルギーを使って駆動用モーターを発動させて車両を走行させる方法を採用しています。
従来の自動車は「ガソリン」や「軽油」などの化石燃料を使用してエンジンを発動する方法を取り入れており、排出ガスを伴いながら車両を走行させていました。しかし、BEVなら直接化石燃料を燃やす要素がないため、排出ガスを出さずに周辺環境をクリーンな空気で保ちながら車両を走行可能です。
走行中の騒音が抑えられる
化石燃料を用いて走行しているエンジン車は、排出ガスとともにエンジン音などが原因で騒音も発生しています。近年は「騒音規制法」の制定で自動車から発されるエンジン音などが抑えられてはいるものの、完全に騒音を抑えるのは難しいでしょう。
その点、BEVは電気エネルギーによりモーターを駆動させて走行させる方式のため、エンジン車のような走行音が出ません。信号待ちでの停車中ではほぼ音が無い状態で待機ができますし、走行中も、車輪(タイヤ)が路面から拾う「ロードノイズ」程度しか発生しないのが強みです。
エンジン音が苦手などといった人々に、BEVは向いているのではないでしょうか。
家庭でエネルギーを補充できる
家庭用の「充電スタンド」を自宅に設置すれば、ガソリンスタンドのように外へ出回ってエネルギー補充を行う手間が省けます。
また、クルマが減速するときのエネルギーを利用して発電する「回生充電」の機能も備えていたり、外出先の駐車場でも充電スタンドが設置されていたりと、BEVを走行させ続けられる要素が備わっています。
外部用電源としてBEVが活用できる
BEVであれば車種によって異なるものの、一人暮らしの家庭では最低6日程度、4人世帯でも最低3日程度の電源を確保できる性能を秘めています。
キャンプなどで電気ケトルやオーブントースターなどちょっとした電化製品を使いたいだけでなく、災害が発生した際に電化製品を使うための手段としても期待できるでしょう。
BEVとEVの違い
電気自動車を表す際、BEV以外に「EV」とも表現されるケースがありますが、大きな違いは存在しません。
EVは「Electric Vehicle」の略称で電気自動車を表現するための大きな分類。「電気エネルギーで、搭載されている駆動用モーターを発動させて車両を走行させる」という要素があればどのような車両でもEVとして扱われるので、BEVはEVに含まれる“1つの方法・種類”として扱うべきでしょう。
BEVのおすすめ車種7選
この項目では、BEVのおすすめ車種を7種類ピックアップしてみました。おすすめ車種は以下の通りです。
- 日産 アリア
- 日産 サクラ
- 日産 リーフ
- トヨタ bZ4X
- Honda e
- マツダ MX-30 EV
- 三菱 eKクロスEV
日産 アリア
日産「アリア」は、メーカー初のクロスオーバーSUVのボディタイプをまとったBEVです。
アリアに搭載されているパワートレインは、ユーザーの需要に併せて2種類のバッテリー容量に2種類の駆動方式を組み合わせているのが特徴。バッテリー容量は「65kWh」「90kWh」の2種類で、日常生活で使うのか、ロングドライブの頻度が多いのかでチョイス可能です。
また、駆動方式は2WD(FF)に加え、先進の4WD技術「e-4ORCE」が搭載されているグレードも用意しています。前後に合計2基の電気モーターを搭載。それぞれのトルクを個別にコントロールして、加速時のトラクション性能の向上やブレーキ時にクルマが沈み込むといった車両の挙動を抑える工夫がなされています。
スペック情報
- 全長(mm):4,595
- 全幅(mm):1,850
- 全高(mm):1,655~1,665
- 車両重量(kg):2,195
- 乗車定員(人):5
- 交流電気量消費率(WLTCモード、Wh/km):166
- 一充電可能距離(WLTCモード、km):470
日産 サクラ
日産「サクラ」は、日常のドライブに十分な航続距離と広々とした室内空間を確保した軽トールワゴンタイプのBEVです。
力強いトルクを発揮するモーターと、巧みな制御技術で従来の軽自動車が苦手としてきた高速道路の合流もスムーズに行えるパワーが魅力。
また、バッテリーに蓄えた電気を自宅へ給電すれば、家庭用電気エネルギーとして使用可能。「走る蓄電池」となり、非常時ではおよそ1日分の電力を賄えるパフォーマンスを秘めています。
スペック情報
- 全長(mm):3,395
- 全幅(mm):1,475
- 全高(mm):1,655
- 車両重量(kg):1,070~1,080
- 乗車定員(人):4
- 交流電気量消費率(WLTCモード、Wh/km):124
- 一充電可能距離(WLTCモード、km):180
日産 リーフ
日産「リーフ」は、2017年に2代目が登場した5ドアハッチバックタイプのBEVです。
ゼロ・エミッションであるのに加え、ガソリンエンジン車に負けない動力性能を実現した「e-パワートレイン」、高速道路の単一車線で活かせる自動運転技術「プロパイロット」を採用するなど高いパフォーマンスを発揮します。
2022年の一部改良では車両本体の価格改定が行われており、手の届く範囲で購入可能となったのも注目すべきポイントです。
スペック情報
- 全長(mm):4,480
- 全幅(mm):1,790
- 全高(mm):1,540~1,570
- 車両重量(kg):1,520~1,680
- 乗車定員(人):5
- 交流電気量消費率(WLTCモード、Wh/km):159~177
- 一充電可能距離(WLTCモード、km):281~450
- 最新「リーフ」中古車情報
-
本日の在庫数 969台 平均価格 164万円 支払総額 10~465万円
トヨタ bZ4X
トヨタ「bZ4X」は、「Activity Hub」のコンセプトで開発されたSUVタイプのBEVです。
「e-TNGA」の考え方に基づくBEV車種専用のプラットフォームをスバルと共同で開発したのが話題となりました。
高い電費性能と実用的な航続距離を誇るのに加え、経年劣化による電池容量維持率も高水準となるよう開発されており、「安心して長く使える」にこだわったモデルです。
スペック情報
- 全長(mm):4,690
- 全幅(mm):1,860
- 全高(mm):1,650
- 車両重量(kg):1,920~2,010
- 乗車定員(人):5
- 交流電気量消費率(WLTCモード、Wh/km):128~134
- 一充電可能距離(WLTCモード、km):540~559
Honda e
Honda「e」は、“都市型コミューター”として開発されたモデルで、2020年より生産・販売されています。
円を基調としたキャラクターを取り入れて、シンプルでモダンな外観デザインを採用。加えて、車体後方に強力なモーターを配置したことで、力強い加速・高いボディ剛性を実現しています。
さらに、四輪独立懸架サスペンションを使用した結果、上質な乗り心地と安定感のある走りを味わえるのも魅力に挙げられるでしょう。
スペック情報
- 全長(mm):3,895
- 全幅(mm):1,750
- 全高(mm):1,510
- 車両重量(kg):1,540
- 乗車定員(人):4
- 交流電気量消費率(WLTCモード、Wh/km):138
- 一充電可能距離(WLTCモード、km):259
マツダ MX-30 EV
マツダ「MX-30 EV」は、メーカー初の量産タイプBEVです。
「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」(スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー)と、電動化技術「e-SKYACTIV」(イー・スカイアクティブ)により、思い通りに操れる走行性能を実現。加えて、マツダのモデルに息づいている“人馬一体”を反映させた「エレクトリック G-ベクタリング コントロール プラス」(e-GVC Plus)を搭載して、走行中の安定感が高まりました。
スペック情報
- 全長(mm):4,395
- 全幅(mm):1,795
- 全高(mm):1,565
- 車両重量(kg):1,650
- 乗車定員(人):5
- 交流電気量消費率(WLTCモード、Wh/km):145
- 一充電可能距離(WLTCモード、km):256
三菱 eKクロスEV
三菱「eKクロスEV」は、「eKクロス」シリーズのBEVモデルとして2022年に登場しました。
1回の充電走行距離は日常使いに十分で、国からの補助金を利用したケースでの実質的な購入金額が抑えられるなど、優秀なコストパフォーマンスを実現しています。
また、駐車支援機能「マイパイロット パーキング」を採用するなど、軽自動車ならではの取り回しの良さは希少価値が高いでしょう。軽自動車サイズでBEVが欲しかったユーザーに適しています。
スペック情報
- 全長(mm):3,395
- 全幅(mm):1,475
- 全高(mm):1,655
- 車両重量(kg):1,060~1,080
- 乗車定員(人):4
- 交流電気量消費率(WLTCモード、Wh/km):124
- 一充電可能距離(WLTCモード、km):180