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自動運転車とは?実用化したレベル3の仕組みを解説!レベル4はいつから?

自動運転とは?

自動運転車のコックピット
©metamorworks/stock.adobe.com

自動運転とは、運転手が自動車を操縦せずとも走行が可能になる技術です。近年急速に成長を遂げている技術分野で、「ITS(高度道路交通システム)」と呼ばれています。

仮に自動運転技術が完成し、AI(人工知能)などによる操縦が可能になれば、人間による運転よりも安全かつ円滑な運転が実現すると言われており、渋滞の解消などにも繋がると期待されています。

自動運転技術は6段階にレベル分けされており、ドライバーの運転における負担が減っていくに連れてレベルが上がっていきます。次項では各レベルと特徴を解説していきます。

自動運転のレベルとそれぞれの仕組み

自動運転をしてもらう人の手
©GARDENS/stock.adobe.com

自動運転技術のレベルは、「0」から「5」までの6段階に分かれています。

レベルの段階技術内容主なシステム
レベル0ドライバー自身のみの
運転操作
装備なし
レベル1運転支援
(車両制御)
自動ブレーキシステム
ACC(クルーズコントロール)
LKAS(レーンキープアシスト)
レベル2特定条件下での
自動運転
「ACC+LKAS」の組み合わせ
自動運転による追い越し機能や合流機能
レベル3条件付自動運転システムの自動運転操作に加え
状況に応じてドライバーが運転操作を対応する
レベル4特定条件下における
完全自動運転
決められた条件下に応じてシステムが
すべての運転操作を担当
レベル5完全自動運転システムがすべての運転操作を担当

レベル0:ドライバー自身のみの運転操作

自動運転の機能がついていない乗用車、いわゆる「普通の車」を意味し、すべての運転操作をドライバー自身が行います。システムによる運転サポートはありません。

前方衝突警告などのアラートがついていても運転への制御ではないのでレベル0」に分類されます。

レベル1:運転支援(車両制御)

フォルクスワーゲン Sharan アダプティブクルーズコントロール “ACC”(全車速追従機能付)イメージ
フォルクスワーゲン シャランのアダプティブクルーズコントロール “ACC”(全車速追従機能付)イメージ

ハンドル操作や加速・減速などの運転のいずれか1つを、車が支援してくれるものを指します。ドライバーの運転操作を、システムが車両本体へ、前後もしくは左右の制御でサポートします。

すでに実用化しており、代表例は、「急な危険発生時の事故回避」「車間距離の維持による追突回避」「車線はみ出しによる他の走行車両との接触を避ける機能」です。

事故が起きそうな状況を車で判断して自動ブレーキする機能や、車の走る・止まる動作を自動でしてくれるACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)がここに分類されます。

「運転支援」の例

  • 「自動ブレーキ機能」
  • 「クルーズコントロール」による車間距離維持
  • 「レーンキープアシスト」システムによる車線の維持

レベル2:特定条件下での自動運転」

日産 自動運転技術 プロパイロット
日産の自動運転技術「プロパイロット」

ドライバーの運転操作を、システムが車両本体へ、左右と前後両方の制御でサポートします。

代表例は、「自動ブレーキ」「レーンキープアシスト機能」の両立です。高速道路走行時にステアリングを自動で操作し、追い越し車線へ移動する、あるいは車線への合流をアシストする機能などがあてはまります。

ただし周囲の状況を確認する必要があることに変わりはなく、基本的に一定時間ステアリングから手を放しているとシステムが解除されるなどの機構を搭載しています。

「特定条件下での自動運転」の例

  • 自動ブレーキとレーンキープアシスト機能の両立
  • 高速道路におけるステアリングの自動操作
  • 追い越し車線へ車線変更

レベル3:条件付自動運転

高速道路上などの決まった条件下でのみ、システムがドライバーに代わり運転操作を行います。ただし、システムより要請があれば乗車しているドライバーが運転操作を代行しなければなりません。

また、交通量が少ない、天候や良好な視界など、運転しやすい環境が整っていることも条件です。事故などの責任はドライバーが負います。

「条件付自動運転」の例

  • 高速道路などの一定の条件下で、システムが運転操作をしてくれる「自動パイロットシステム」
  • 加速から操縦、制動をすべてシステムが操作する
  • システムが必要とした場合のみドライバーが操作を担当する

レベル4:特定条件下での完全自動運転

システムがドライバーに代わり「運転操作」を行います。レベル4になると、ドライバーによる運転操作が不要です。事故などの責任もシステムが負います。

ただし、ドライバーの操作が不要なのは交通量が少ない、天候や視界がよいなど、運転しやすい環境が整っている場合のみ。

現在レベル4を採用する車種はありません。ボルボが2022年にレベル4搭載車を発売するという話もありますが、レベル4を実用化するためには法律の整備も必要になります。そのため、自動車自体は完成していても法律面で実現できないという可能性があります。

「条件付自動運転」の例

  • 高速道路などの一定の条件下で、システムが運転操作をしてくれる「自動パイロットシステム」
  • アクセルからブレーキ、ステアリング操作をすべてシステムが担当する
  • 緊急時の対応もシステムが担当

レベル5:完全自動運転

システムがドライバーに代わり「すべて」の運転操作を行います。

乗車しているドライバーに運転操作が必要ありません。「完全に」システムが自動運転を担当します。今までドライバーが担当していた操作が不要となり、負担がなく目的地への移動が可能となるのです。

「完全自動運転」の例

  • すべての条件下で、システムが運転操作をしてくれる「自動パイロットシステム」
  • アクセルからブレーキ、ステアリング操作をすべてシステムが担当する
  • 緊急時の対応もシステムが担当

世界初のレベル3搭載車の実用化が発表!

2020年4月1日、国土交通省は自動運転レベル3の市場化に向け、道路運送車両法の一部を改正・施行しました。改正法では自動運転レベル3の実用化に必要な自動運行装置が保安基準の対象装置として新たに加えられています。

2020年11月、自動車メーカーのホンダは、レベル3の自動運転機能を搭載した乗用車を年内に発売すると発表しました。高速道路など一定の条件のもと、すべての操作をシステムが担うレベル3搭載車の実用化は、世界初となります。

世界初のレベル3採用はホンダ レジェンド

ホンダ レジェンド

レベル3のシステムを搭載した乗用車の「レジェンド」が安全基準を満たしているとして、国土交通省から「型式認証」を取得しています。

レジェンドは、高速道路が渋滞しているか渋滞に近い状態で、速度50km/h以下で走行している場合などの条件で、システムがドライバーに代わって運転操作を行うことが可能になるとのことです。

ホンダの自動運転車の車体後部に貼付されるステッカー

なお、レジェンドを始めとする自動運転車には、画像のようなステッカーが貼付される予定とのことです。

ちなみにレジェンドは、今では当たり前に搭載されている「エアバッグ」を国産車として初採用した車種

レジェンド 試乗レポ|ホンダらしさ満開!走りの高級セダン

「レベル3」日本国内の場合

自動運転技術「レベル3」について、日本国内での今後の流れをまとめます。

日本国内での流れ

  • 2020年4月「改正道路運送車両法」・「保安基準(省令)」の施行
  • 保安基準の対象装置に「自動運行装置」が追加される
  • 「自動運行装置」が使用できる環境条件が付与される

「レベル3」海外の場合

自動運転技術「レベル3」について、海外での今後の流れをまとめます。

今後の海外での流れ

  • アメリカ・イギリス・ドイツ・オランダで、実用化や実証実験制度の検討が進んでいる
  • バスやタクシー、トラックを使用した試験運行実験が海外の民間企業、団体で実施
  • 乗用車ではアウディが2017年に「レベル3」技術を発表したが、法律の兼ね合いで実用に至っていない

アメリカ、イギリス、ドイツ、オランダなどで「レベル3」以上の自動運転実用化を目指し法律の改正が検討されています。ドイツでは、高速道路にて高速通信網を活用した実験環境を民間に提供する方向で検討しています。

自動車メーカーでは、2017年にアウディが世界初のレベル3自動運転技術「Audi AIトラフィックジャムパイロット」を搭載した乗用車「アウディA8」を発表しました。

しかし、現状は世界各国の法律が改正されておらず、搭載された乗用車の市販が実現していません。今後の法律改正でレベル3以上の自動運転技術が認められるならば、随時市販化が進んでいくでしょう。

「レベル3」のクルマはいつから日本国内を走る?

駐車場の車
©beeboys/stock.adobe.com

「レベル3」の自動運転技術を搭載した車両は、いつから日本国内を走れるようになるのでしょうか。ここまでの自動運転の実現に向けた法律の改正検討や取り組みを紹介します。

自動運転の実現に向けた主な流れ

自動運転の実現に向けた法律改正などの流れをまとめています。

  • 2017年6月:「G7交通大臣会合」にて国際協力の提案と合意
  • 2018年3月:車線変更に係る国際基準成立
  • 2018年9月:車両安全のためのガイドラインを策定
  • 2019年5月:「改正道路運送車両法」の成立
  • 2019年6月:衝突被害軽減ブレーキに係る国際基準成立
  • 2020年4月:「改正道路運送車両法」「保安基準」の施行予定

2019年5月に「改正道路運送車両法」の成立、および2020年4月の法律施行が予定されています。レベル3およびレベル4の自動運転技術に対応した車両の公道走行が可能となるように法律改正が進められる予定です。

「改正道路運送車両法」「保安基準」のポイント

2020年4月より予定されている「改正道路運送車両法」「保安基準」のポイントをまとめてみました。

  • 条件範囲内で、乗車人員や他の交通の安全を妨害する危険がない
  • 条件範囲外でシステムが作動しない
  • システムからドライバーへの運転操作引き継ぎ時の安全確保
  • ドライバーの状況監視システムの搭載
  • サイバーセキュリティの確保

「レベル3」の自動運転技術に該当する条件範囲内で、ドライバーやその他の乗車人員、他の車両に危険を与えない、自動運行装置システムの性能が求められます。加えて条件外でシステムが作動しないようにする、条件から外れた際にシステムからドライバーへ引き継ぐ作業を安全にしてくれる性能が求められるのです。

また、ドライバーの状況監視機能の搭載が求められます。いつでもドライバーへ運転操作を引き継げるかどうかの確認を取れるよう仕組みを作らなければなりません。

同時に、自動運転システムによりインターネットと接続されるので、外部からの攻撃を受けた際に車両が乗っ取られる危険があります。よって、外部からの攻撃を受けた際に車両が安全に停止するなどの対策を施す必要があるのです。

完全自動運転(レベル5)はいつ実現するのか?

現状、「レベル2」の自動運転技術が実用化され、2020年には「レベル3」が公道での走行を法律改正により認可される予定で進んでいます。それでは、「レベル5」で定められている「完全自動運転」はいつ実現するのでしょうか?

日本国内でのレベル5の実現は容易ではない?

国土交通省が提唱する「官民 ITS 構想・ロードマップ 2019」では、以下のように記載されています。

  • 2025年頃を目途に「レベル4」「高速道路での完全自動運転システム」の市場化
  • 高速道路での完全自動運転トラックの実現
  • 限定地域での無人自動運転移動サービス(バス・タクシー)の実現
  • 自家用車を含めて、「レベル5」完全自動運転の実装には時間を要すると考えられる

現状、2025年を目途に「レベル4」である「特定の条件下での自動運転」の実現を目指した取り組みが行われています。

しかし、「レベル5」の「完全自動運転」については実現に時間を要すると考えられているのです。理由は「車両の普及」が挙げられています。現状の日本の自動車保有台数は8,000万台とされており、すべてに自動運転技術が備わるには、15年以上の時間が必要と考えられているからです。

よって、早期の法律改正が実現した場合でも、日本国内を走るすべての車両が完全自動運転に切り替わるには相当な時間が必要となるでしょう。

完全自動運転に向けての課題

完全自動運転に向けての課題が複数存在します。いずれも、今後の自動運転普及に大きく関係してくるポイントです。

  • 車両の安全基準の整備
  • 技術の開発や導入、普及への支援
  • 交通事故時の責任のあり方
  • 運転免許制度のあり方

特に、今話題となっているポイントは「交通事故時の責任のあり方」です。特に、「レベル3」の自動運転技術が認められると今後問題点として浮上してくるのではないでしょうか。

レベル3の場合、基本はシステムが運転する仕組みとなっています。しかし、システムが指定の条件下を外れた場合、ドライバーが運転操作を引き継がなければなりません。万が一、ドライバーが運転操作をしている最中に交通事故を引き起こした際の責任所在が問題となるのです。

国土交通省の保安基準にて、以下の機能の搭載を義務付けています。

  • 自動運転装置の切り替え記録装置の搭載
  • 条件外でのシステム起動不可機能の搭載
  • 居眠り防止など監視機能の搭載

自動運転が実現すると同時に、事故が生じた際のドライバーの責任所在を明確にできるかどうか。今後の自動運転普及を大きく影響するでしょう。

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この記事の執筆者
MOBY編集部

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