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航続可能距離とは?ゼロになっても走れる?航続可能距離が長い車をパワートレイン別にピックアップ!
航続可能距離とは?
航続可能距離は、車がタンクの限界まで入れて走行できる距離を指します。車の運転席に装着されているメーター、インパネ(インストゥルメントパネル)へ装着されているディスプレイ画面に表示されているケースが多いです。
燃料の残量と走行した平均燃費から計算された数値が、航続可能距離となって表示されます。使用状況に応じて燃費が異なるため、実際に走行可能となる距離とは分けて考えるとよいでしょう。
また、電気自動車(EV)では、充電したエネルギーから残りの走行距離を目安として表示しています。ガソリンや軽油で走行する車と同じ方式であると認識しておくとよいでしょう。
航続可能距離がゼロになっても走れる?
車に備わっているメーターの表示で航続可能距離の数値がゼロとなっても、車の走行は可能となっています。使っている車種にもよりますが、メーター表示がゼロとなっても10kmから20kmは走るように設定がされているようです。道路の状況によっては、走行可能な距離が上下するケースもあります。
ただし、メーターでの表示がゼロとなる前に給油もしくは給電を行うようおすすめします。万が一ガソリンスタンドが周辺に無い場所でガス欠やエネルギー切れを起こしてしまうと、レッカー車を呼ぶ手間が発生するからです。
万が一のことも考え、くれぐれも給油や給電は適度なタイミングで行うようにしましょう。
また、高速道路や有料道路でガス欠およびエネルギー切れを起こしてしまうと、以下の条例で違反に該当し、反則金9,000円と違反点2点が加点されます。車が高速道路でストップする前に、燃料やエネルギーのメーターをチェックするよう心がけましょう。
自動車の運転者は、高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは、あらかじめ、燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量又は貨物の積載の状態を点検し、必要がある場合においては、高速自動車国道等において燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量の不足のため当該自動車を運転することができなくなること又は積載している物を転落させ、若しくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない。
国土交通省 道路交通法 自動車の運転者の遵守事項 第七十五条の十 より
航続可能距離が長い車とは?
代表例その1:ガソリンエンジン車
戦後の経済成長期から、乗用車の普及に貢献してきたガソリンエンジン車。身近に感じられる存在で、今でも多くの車に採用されている方式です。
燃費性能に優れている、あるいは大容量の燃料タンクを備えているガソリンエンジン車から代表モデルをピックアップしました。
- トヨタ パッソ
- フォルクスワーゲン パサートヴァリアント
- スバル レヴォーグ
トヨタ パッソ
トヨタ「パッソ」は、取り回しに優れて自動車税の維持費を安く抑えられるコンパクトカーです。パッソの1,000cc直列3気筒NA(自然吸気)ガソリンエンジンは、23.4km/Lから27.6km/L(WLTCモード数値)の燃費性能を実現。40リットルの燃料タンクにより、約1,100kmの航続可能距離をマークしています。
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本日の在庫数 2218台 平均価格 81万円 支払総額 15~196万円
フォルクスワーゲン パサートヴァリアント
フォルクスワーゲン「パサートヴァリアント」は、上級クラスにあたるステーションワゴンです。15.0km/L(WLTCモード数値)の低燃費を誇る1,500ccの直噴ターボ付きガソリンエンジンに、66リットルの燃料タンクを組み合わせています。約990kmの航続可能距離を実現しています。
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本日の在庫数 131台 平均価格 187万円 支払総額 33~528万円
スバル レヴォーグ
スバル「レヴォーグ」は、高性能の走りと使いやすさを両立したステーションワゴンです。レヴォーグの1,800cc水平対向ターボエンジンは、13.6km/Lから13.7km/L(WLTCモード数値)の燃費性能で63リットルの燃料タンクを備えているのが特徴。約860kmの航続可能距離を実現しています。
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本日の在庫数 1262台 平均価格 224万円 支払総額 72~726万円
代表例その2:ディーゼルエンジン車
ガソリンエンジン車と並び、日本の自動車産業を長く支えているディーゼルエンジン車。軽油で走るため、ガソリンエンジン車よりも燃料費が安く抑えられるメリットがあります。
航続可能距離が長いディーゼルエンジン車の代表となるモデルは以下の3車種が挙げられます。日本国内で手に入る現行モデルでは、マツダのディーゼルエンジンが優れた燃費性能と大容量の燃料タンクで長い航続可能距離を実現している点に注目です。
- MAZDA6セダン
- マツダ CX-8
- MAZDA2
MAZDA6セダン
「MAZDA6セダン」は、3ナンバークラスのロングボディが特徴のラグジュアリーセダンです。
17.8km/Lから19.6km/L(WLTCモード数値)の燃費性能を実現している2,200cc直噴ディーゼルターボエンジンと、62リットル(FF車仕様)の燃料タンクを搭載しています。1,100kmから1,200km程度の航続可能距離を実現しているのが特徴です。
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本日の在庫数 41台 平均価格 260万円 支払総額 141~440万円
マツダ CX-8
「CX-8」は、マツダのクロスオーバーSUVラインナップでは最上級となるラージモデルです。
15.4km/Lから15.8km/Lの燃費性能を誇る2,200cc直噴ディーゼルターボに、72リットル(FF車仕様)もしくは74リットル(4WD車仕様)の燃料タンクが組み合わされます。航続可能距離は1,100kmから1,200km程度です。
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本日の在庫数 589台 平均価格 320万円 支払総額 171~514万円
MAZDA2
「MAZDA2」は、マツダの販売ラインナップで中核を担うコンパクトカーです。
1,500ccの直噴ディーゼルターボエンジンは、19.2km/Lから25.2km/L(WLTCモード数値)の燃費性能を実現しています。44リットルの燃料タンク容量を生かし、840kmから1,100km程度の航続可能距離を誇る車です。
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本日の在庫数 597台 平均価格 163万円 支払総額 80~250万円
代表例その3:ハイブリッドカー
1997年にトヨタの手でプリウスの初代・NHW10型が登場して以降、日本国内に定着しているハイブリッドカー。ガソリンエンジンと動力用モーター、充電バッテリーの組み合わせにより、加速にかかる燃費を避けてエネルギー効率を高めているのが特徴です。
航続可能距離が長い現行モデルのハイブリッドカーは以下の3車種が挙げられます。いずれも、トヨタがリリースしている車となるのが特徴です。
- トヨタ カムリ
- トヨタ プリウス
- トヨタ ヤリス
トヨタ カムリ
「カムリ」は、FF(フロントエンジン・前輪駆動)レイアウトを採用したラージサイズの4ドアセダンです。2,400ccの4気筒NAエンジンに動力用モーターを組み合わせたハイブリッドシステムは、23.4km/Lから25.4km/L(WLTCモード数値)の燃費となります。
65リットルの燃料タンクにより、航続可能距離は1,500㎞から1,600km程度です。
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本日の在庫数 2台 平均価格 435万円 支払総額 328~543万円
トヨタ プリウス
「プリウス」は、1997年の初代登場とともにハイブリッドカーを世界へ広めていったモデルです。4代目となる現行モデルは、1,800ccの直列4気筒NAエンジンに動力用モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用。
30.4km/L(JC08モード数値)の燃費性能と45リットルの燃料タンク容量で、約1,300kmの航続可能距離を実現しています。
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本日の在庫数 9007台 平均価格 175万円 支払総額 28~829万円
トヨタ ヤリス
「ヤリス」は、2019年に登場したトヨタの販売で中核を担うコンパクトカーです。ハイブリッド仕様は1,500ccの直列3気筒NAエンジンに動力用モーターを備えたパッケージとなります。
35.4km/Lから36.0km/L(WLTCモード)の低燃費と36リットルの燃料タンクにより、航続可能距離は約1,200kmです。
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本日の在庫数 1615台 平均価格 179万円 支払総額 90~328万円
航続可能距離が長いPHV・PHEV5選
プラグインハイブリッドカーは、「PHV」や「PHEV」などの表記で販売されているのが特徴です。
従来のハイブリッドカーに、バッテリーへ外部から充電できるシステムを構築したことで、電気のみでの走行が気軽にできるようになったモデルとなります。
日本国内で販売されているPHV・PHEVは、トヨタやレクサス、三菱が力を入れて開発・販売を行っています。いずれも、航続可能距離が長く、長距離の移動にも強い車です。
この項目では、航続可能距離が長いPHV・PHEVを5車種ピックアップしました。
トヨタ RAV4 PHV
「RAV4 PHV」は、クロスオーバーSUV「RAV4」をベースにプラグインハイブリッドシステムを組み込んだモデルとなります。
2,500ccの直列4気筒NAエンジンをプラグインハイブリッド車向けへ最適化しているのが特徴です。高出力モーターに電気式の4WDシステムの組み合わせで強靭な走りと高い燃費性能をもつ車となっています。
航続可能距離(燃費×タンク容量) | 約1,200km |
WLTCモード燃費 | 22.2km/L |
燃料タンク容量 | 55リットル |
EV走行可能距離 | 約95km |
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本日の在庫数 2577台 平均価格 325万円 支払総額 74~575万円
レクサス NX450h+
「レクサス NX450h+」は、レクサスのクロスオーバーSUV「NX」シリーズで唯一設定されているプラグインハイブリッドカーです。
大容量の充電バッテリーを搭載したことにより、約88kmのEV走行を可能としています。「先読みEV/HVモード切り替え制御」により、効率よく燃費を稼ぐことができるSUVです。
航続可能距離(燃費×タンク容量) | 約1,000km |
WLTCモード燃費 | 19.8km/L |
燃料タンク容量 | 55リットル |
EV走行可能距離 | 約88km |
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本日の在庫数 1253台 平均価格 415万円 支払総額 190~971万円
三菱 アウトランダー PHEV
「アウトランダー PHEV」は、三菱の本格SUV「アウトランダー」の3代目で、プラグインハイブリッド仕様のみに絞った専用モデルです。
2,400ccの直列4気筒NAエンジンに、前後2つの駆動用モーターと大容量リチウムバッテリーを備えたパッケージとなります。EVのみでの走行を可能とし、約80km分はガソリンを使わずに走れるのが強みです。
航続可能距離(燃費×タンク容量) | 約900km~920km |
WLTCモード燃費 | 16.2~16.6km/L |
燃料タンク容量 | 56リットル |
EV走行可能距離 | 約83~87km |
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本日の在庫数 150台 平均価格 130万円 支払総額 35~274万円
プジョー 3008 GT HYBRID4
プジョー 「3008 GT HYBRID4」は、ガソリンやディーゼルなどエンジン単体仕様と合わせてラインナップされているSUVタイプのプラグインハイブリッドカーです。
300馬力を誇るシステム合計の最高出力で強力なパワーを得られると同時に、EVのみでの走行可能距離が60kmを上回ります。730kmの航続可能距離により、遠方へのお出かけもしやすい車です。
航続可能距離(燃費×タンク容量) | 約730km |
WLTCモード燃費 | 16.9km/L |
燃料タンク容量 | 43リットル |
EV走行可能距離 | 約69km |
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本日の在庫数 220台 平均価格 304万円 支払総額 40~618万円
ボルボ XC40 Recharge
ボルボ「XC40 Recharge」は、コンパクトサイズのクロスオーバーSUV「XC40」にプラグインハイブリッドシステムを取り入れたモデルです。
EVのみでの走行を約40km分できるようにしているほか、ガソリンエンジンの機能を停止した状態にできるモードを取り入れており、手軽に省エネ運転が可能となっています。
670km程度の航続可能距離を実現している車です。
航続可能距離(燃費×タンク容量) | 約670km |
WLTCモード燃費 | 14.0km/L |
燃料タンク容量 | 48リットル |
EV走行可能距離 | 約41km |
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本日の在庫数 394台 平均価格 382万円 支払総額 225~669万円
航続可能距離が長いEV車5選
大手自動車メーカー各社により、普及を進めるべく開発が続けられているEV(電気自動車)。近年販売されているモデルは、充電回数や時間の浪費を避けるために航続可能距離の向上が図られています。
この項目では、航続可能距離の長さが魅力となるEV車を5車種ピックアップしました。
テスラ モデルS/モデルS Plaid
テスラ「モデルS」および「モデルS Plaid」は、パワートレインとバッテリー技術を一体化させたセダンタイプの電気自動車です。
モデルSには「デュアルモーターAWD」が搭載され、670馬力のパワーを誇りつつも満充電状態で約650kmの航続可能距離を実現しています。
また、モデルS Plaidでは3つの独立したカーボンスリーブローター(炭素素材でコーティングされたローター)を使用した「トライモーターAWD」を採用。1,000馬力以上のパワーを秘めつつも約637kmの航続可能距離を実現したモデルです。
航続可能距離(満充電) | 約637km~652km |
最大出力 | 670馬力~1020馬力 |
0km/hから100km/hへの加速 | 約2.1秒~3.2秒 |
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本日の在庫数 42台 平均価格 504万円 支払総額 182~1,399万円
ポルシェ タイカン
ポルシェ「タイカン」は、ドイツのスポーツカーメーカーが開発にチャレンジした4ドアハードトップタイプの電気自動車です。
複数のグレードが用意されており、コンフォートからスポーティまで特性に合わせた幅広いラインナップが魅力。満充電状態からの航続可能距離は450kmまで対応し、長距離ドライブにも向いた車となります。
航続可能距離(満充電) | 約350km~450km |
最大出力 | 326~680馬力 |
0km/hから100km/hへの加速 | 約3.2~5.4秒 |
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本日の在庫数 92台 平均価格 1,401万円 支払総額 900~2,268万円
BMW iX3
BMW「iX3」は、軽量コンパクトの「eDriveユニット」により286馬力のパワーを実現したSUVタイプの電気自動車です。
一回の充電で約500kmの走行が可能となっています。10分間で100km分までの追加充電ができるなど、高速で航続可能距離を回復できるのも強みです。
航続可能距離(満充電) | 約500km |
最大出力 | 286馬力 |
0km/hから100km/hへの加速 | 約6.8秒 |
アウディ e-tronスポーツバック
アウディ「e-tronスポーツバック」は、自宅でも外出先でも気軽に素早く充電できることが魅力の、クーペにSUVのスタイリングが融合した電気自動車です。
1回の満充電で330kmから420kmの航続可能距離を実現しています。自宅充電システムに高速仕様を用意したり、充電プランを充実させたりしているのも特徴です。手軽に電気自動車へ乗り始められる強みをもちます。
航続可能距離(満充電) | 約330km~420km |
最大出力 | 約310~400馬力 |
日産 アリア
日産「アリア」は、クロスオーバーSUVタイプのデザインを施したオーソドックスな電気自動車です。
スマートフォンのように手軽な自宅充電を可能としているのが特徴。設備は3つのタイプが用意され、3つの充電モードと組み合わせることで効率よい充電を可能としています。
470kmの航続可能距離を実現し、近隣への旅行なら十分なバッテリー性能を実現している車です。
航続可能距離(満充電) | 約470km |
最大出力 | 218馬力 |
航続可能距離が長いほど安心してドライブができる
2030年前後を目途としたEV車の普及目標を各自動車メーカーが打ち立てている最中で、EVやPHV・PHEVの車種を強化しています。
かつてのガソリンエンジンやディーゼルエンジン車にも引けをとらない航続距離性能を実現しつつあります。街なかでなら十分にパフォーマンスを発揮できるでしょう。
ぜひ、充実したEV・PHV・PHEVのラインナップから、頼れる1台を選んでドライブを楽しむのをおすすめします。
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冬場にEVの航続距離をキープするには…
- 執筆者プロフィール
- 長谷川 優人
- 1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。
- 監修者プロフィール
- 鈴木 ケンイチ
- 1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...