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【三菱自動車セダン一覧比較】人気おすすめランキング!中古で買うなら?
三菱の新車ラインナップにセダンは存在しない
デボネアやギャラン、ランサーなど、さまざまあった三菱のセダンでしたが、今はもうラインナップから姿を消してしまいました。
今では中古車でしか買えなくなった三菱のセダンですが、意外にお手頃価格で魅力的。ただし、ランサーエボリューションを除きますが。あまり目立つ存在ではありませんが、実は、個性豊かで面白いセダンの多い三菱自動車です。その中から5台、ファンが未だに乗り続ける理由を探っていきます。
ランサー
三菱のセダンといえば、何といってもラリーで活躍し、世界的なランサーでしょう。4WDのイメージの強いランサーですが、実は初代、2代目まではFRレイアウトで、当時としては一般的なセダンでした。当時ランタボと呼ばれていたランサーGSRは、ラリーにも参戦しており、ランサーの、イメージのルーツとなっています。
概要
中古車市場での人気は、やはりエボリューションシリーズです。世代としては4世代に分けられエボⅠ~Ⅲ、ⅣからⅥ、ⅦからⅨ、Ⅹです。これは、スバル・インプレッサとの戦いの歴史でもあります。
当時のグループAのラリーでは、外装の変更が認められず、大型のウイングを装着することが出来なかったり、フロントバンパーの形状も変更できませんでした。そのため、ホモロゲーション(ラリーに出るために、売らなければならない最低台数を売る)仕様としてエボリューションモデルが作られることになります。
その結果、メーカーがお金をかけて考えた、最高の装備を纏ったスポーツセダンが完成することとなり、その機能美が人気になりました。
評価
エボリューションシリーズに搭載される4G63エンジンは、2,000ccの排気量ながら280馬力を純正で叩き出すスポーツエンジンで、名機とも呼ばれるエンジンです。
そのラリーで鍛えられた信頼性が高いのが特徴で、2,000ccクラスのエンジンとしては、スバルのEJ20、トヨタの3S、日産のSR20、の4機のうちの1つとして数えられます。各々の個性はありますが、4G63のトルクは、この4機のエンジンの中で比較しても、トルクが太いエンジンで、ラリー向きの仕様だったといえるでしょう。
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本日の在庫数 239台 平均価格 377万円 支払総額 46~1,012万円
ミラージュ
現在販売されるミラージュは、ハッチバックスタイルのかわいいコンパクトカーです。しかし、かつては「サイボーグ」という仰々しいモデルがあり、コンパクトサイズのセダンに、ターボエンジン+4WDと、ランサーエボリューションの原型ではないかといえるモデルがありました。
概要
今となっては、全く関係な2台ですが、実はミラージュとランサーには共通備品が多くありました。その関係は、ミラージュが5代目となるCJ系(~2000年)まで続いていました。
国内ラリー戦で人気だったのも、このCJまでとなって、ミラージュ人気もこの世代まで。現行は残念ながら、フィットやヤリス、スイフトなどに後塵を拝す結果となりました。
評価
セダンのサイボーグがデビューしたのが、1988年のことです。前年に1600cc+ターボ+4WDという、今のGRヤリスのような車両を三菱が制作し、そのエンジンをセダンモデルにも搭載したという流れになっています。
当時、ワンメイクレース(同じ車種でのレース)が盛んにおこなわれ、今の自動車ジャーナリストが、多く参戦したレースをしていたのもこのミラージュです。このC70系は、ランサーでも同じ形式で販売されていて、エンジンシャーシともに共通でした。ミラージュが、ただのランサーだった時代です。
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本日の在庫数 190台 平均価格 70万円 支払総額 21~300万円
ギャラン
三菱のセダン系といえば、ギャランが定番です。ギャランGTOが、ギャランクーペと思えば、こちらがスタンダードな存在です。ギャランのスポーツグレードVR-4は、ランサーエボリューション販売後、エボリューション0(ゼロ)などとも呼ばれたモデルです。
概要
そのランサーエボリューション0と呼ばれるVR-4が販売されたのは、1987年から1992年の6代目となるE3#系です。
バブル末期ということもあり、運転席回りにやたらスイッチが多く、ターボ、4WD、4WS(4輪操舵装置)、サンルーフなど、付けられるものは全て付けるといった時代の車です。この車には、ランエボにも搭載されることになる4G63ターボエンジンが搭載され、それに合わさる4WDの駆動方式は正に、ランエボそのもの。感覚的には、ギャランとシャシーを共有した、最後のエボⅩが最も近いイメージとなるでしょう。
評価
この車には、VR-4以外にも貴重なグレードが存在しており、AMG(現メルセデスAMG)の手が入った限定モデルが存在します。このエンジンは4G63のターボ無のエンジンがベースで、カムシャフトから触媒などの、吸気排気を見直したモデルです。
パワースペックとしてはVR-4に及ばないものの、自然吸気エンジンが故のフィーリングを活かした仕上がりで、気持ちよく走れるモデルです。モデルチェンジ後にも、ギャランVR-4が発売されますが、やはりこのエボ0の人気には及びません。
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本日の在庫数 18台 平均価格 180万円 支払総額 70~400万円
ディアマンテ
三菱系列は、高級品にダイヤにまつわる名前を付けがちです。オーディオ関係のダイヤトーンなどは有名ですが、このディアマンテもスペイン語でダイヤの意。高級なミドルアッパーセダンとして作られました。
概要
注目すべきは、初代ディアマンテ(1990-1996)です。競合する車は、ホンダ・アコードインスパイアや、トヨタ・ウインダムなど、北米ではアキュラやレクサスで販売されていた車種でした。当時は、日産のVGエンジンなど、V型6気筒エンジンが普及しだした頃で、3ナンバーがお金持ち(税金が高かった)といわれた時代です。
V6エンジンを搭載した、3ナンバー高級車としてのイメージに反さないように、作り込まれた内装は、当時の高級車の雰囲気を十二分に楽しめる仕上がりです。
評価
国内市場よりも、海外市場を意識した造りのディアマンテは、ラインナップを見ると、どこか当時のBMWの3シリーズや、5シリーズを意識した車づくりをしている部分が伺えます。シーマやクラウンがこのクラス、年代で、有名ですが、隠れた人気のある車種でもあります。
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本日の在庫数 9台 平均価格 84万円 支払総額 49~168万円
デボネア
走るシーラカンスなどと呼ばれ、モデルチェンジをほとんどしなかったディアマンテ。その歴史は、初代となる1964年、前回の東京オリンピックの頃まで遡ります。その後1986年までの20年近くをそのままのスタイルで発売し、シーラカンスと呼ばれました。
概要
デボネア自体は、1986年以降の2代目は、タクシーなどにも使われていた車両です。そのため、車格的には当時の日産・セドリックやグロリア、トヨタ・マークⅡ、マツダ・ルーチェといったミドルクラスセダンとなっています。
初代デボネアにもAMG(現メルセデスAMG)の手がかかったモデルがあり、レアな車両となっています。またアパレルメーカー「アクスタキューム」とコラボレーションをし内装を仕上げたモデルもあると言います(アクスタキュームは、後にイギリスの公式オリンピックユニホームを手掛けたアパレルメーカー)。
ところが3代目になると急に大きくなり、トヨタ・セルシオや、日産・プレシデント並みのサイズまで大型化。セルシオやプレシデントの、海外ではFセグメント(アウディA8やベンツSクラス)と呼ばれるクラスになります。その後、Fセグメントの車両として、プラウディアとディグニティという名前の車が販売され、三菱Fセグメントセダンの自社生産を終了します(プラウディアの2代目やディグニティは、日産OEMのプレシデントですが、プレシデント自体も当時のシーマに少し手を入れたもの)。
評価
デボネアの人気は、初代と2代目に大きく分かれます。初代のアメ車をコピーしたようなクラシカルな見た目は、今となっては絶対に今後作られる車のデザインではありません。
また、2代目は、今となってはどこからどう見ても癖しか切り取れない、特徴的な見た目をしています。良く言えば、当時の流行が見て取れるような見た目をしています。
デボネアのいいところは、そこそこの価格で大きな室内のセダンが買えるという点につきます。
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本日の在庫数 8台 平均価格 184万円 支払総額 100~300万円
各車の性能比較
この個性豊かな車のスペックを、一気に比較していきます。スポーツカーからラグジュアリーカーの中古車価格含めて紹介します。
仕様 | ランサー(エボⅨ) | ギャラン VR-4(1989) | ミラージュ サイボーグ | ディアマンテ(1991) | デボネア(1989) |
中古価格(万円) | 250から | 50から | 250から | 40から | 50から |
形式 | 4G63MIVECターボ | 4G63ターボ | 4G61ターボ | 6G72 | 6G72 |
最高出力(ps) | 280 | 220 | 160 | 210 | 210 |
最大トルク(N・m) | 400 | 295 | 220 | 270 | 230 |
燃料 | ハイオク | ハイオク | ハイオク | ハイオク | レギュラー |
燃料タンク(L) | 55 | 62 | 50 | 70 | 72 |
セダンが無くなってしまった三菱自動車ですが、バブルの終わりごろにはまだセダンなラインナップが豊富でした。その後のRVブームでパジェロ、デリカの売れ行きが好調になるにつれ、これらの車種(ランサーを除く)の売れ行きに陰りが見え始めます。
そして、現在のSUV・ミニバンの台頭によって、セダンの需要がほぼ皆無になってしまい、その結果が、いまの三菱自動車のラインナップに表れています。
しかしながら、安全装備がすくないものの、自動車としての造りはバブル期設計だけあり、潤沢な予算で作られています。なので、シートや内装の質などは素晴らしいものです。セダン好きなら当時の雰囲気を一度感じてみるのも良いかもしれません。
三菱のセダン選びのポイント
以下の表は、各車種を検討しているユーザーがどのような要素を重視しているのかをまとめたものです。IGNITIONがユーザーの閲覧コンテンツの傾向などを分析・集計したデータに基づいています。
車種 | コンテンツ① | コンテンツ② | コンテンツ③ |
ランサー | 走行性能 (28.8%) | 燃費 (27.3%) | エクステリア (12.4%) |
ギャラン | 燃費 (38.6%) | 走行性能 (17.1%) | 趣味 (16.4%) |
ディアマンテ | 燃費 (32.7%) | 走行性能 (25.5%) | エクステリア (14.5%) |
デボネア | 燃費 (30.2%) | 趣味 (19.1%) | 走行性能 (14.5%) |
ミラージュはデータが無いため表から除外しています。上記データは絶対というわけではありませんが、参考にしてください。
4車種のセダンはほぼ燃費に注目されていますが、燃費同様走行性能にも注目されていました。特に、ランサーについては燃費よりも走行性能に期待しているユーザーが多いようです。ラリーでの信頼を得ているのではないでしょうか。
燃費の次に注目されているのは、趣味についても関心があるユーザーが多いようです。三菱のセダンは中古車でしか買えなくなったものの、手頃な価格で購入できるため手に入りやすい車といえるでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...