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【カローラ歴代全モデルまとめ】初代から現行12代目まで画像で振り返る

日本の経済とともに歩んできた大衆車!カローラの歴史を振り返る

@Jan Kliment/stock.adobe.com

「カローラ」は、トヨタの歴史を語るなら欠かせないモデルの1台です。

1966年に初代・E10系が登場。以降、12代に渡って日本の経済とともに歩み、歴史が引き継がれてきた「国民の味方」とも称えられる大衆車、スタンダードモデルです。

しかし、近年販売されているカローラは知っているけれども、過去に販売されていたモデルではどのような特徴があったのか知らない人も多いのではないでしょうか。

カローラのネーミングを背負った車種は、以下のように多彩なジャンルで展開されているのが特徴です。

この項目では、カローラシリーズの中心ラインナップであるセダンを基に、初代から12代目までの各モデルの特徴やラインナップ構成を解説します。

初代カローラ:E10系

初代となる「E10系」は、現代のカローラとは異なり”2ドア仕様”のセダンとして登場しています。

「モータリゼーション」(大衆車構想)の最中、家庭の交通手段の1つとして日本国内にて自家用車が普及しつつあった時代、トヨタが開発し誕生させた車となります。

1966年に行われた「第13回東京モーターショー」にて、日産の大衆向けモデル、サニー(B10系)とともに披露。サニーとは長く大衆車のライバルとして切磋琢磨していました。

E10系カローラの特徴は「プラス100ccの余裕」です。

当時の大衆向け乗用車に搭載されていたエンジンの排気量は平均で1,000cc前後となっていました。しかし、カローラには、100cc分プラスした1,100ccの水冷4気筒OHV(オーバーヘッドバルブ)エンジンを搭載して注目を浴びています。最高出力は60馬力と現在の軽自動車とほぼ互角ではありますが、当時の技術では屈指の実力でした。他のモデルよりもパワー面で優れている点をアピールしていたのです。

1967年に乗降用のドアを4枚に増やした「4ドアセダン」と、仕事で使える「2ドア商用バン」のラインナップが追加されています。4ドアセダンは、現在の12代目まで各モデルに設定されており、カローラの基本ともなる車種です。

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本日の在庫数 483台
平均価格 206万円
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2代目カローラ:E20系

2代目・E20系は1970年から1974年まで市販されたモデルとなります。

E20系カローラの特徴は「エンジンバリエーションの幅広さ」です。

2代目登場と同時に搭載されていた1,200cc直列4気筒OHVエンジンに加えて、排気量を拡大したOHVエンジン2種類(1,400cc、1,600cc)と1,600ccのDOHC(ツインカム)を揃えました。

E10系から多くのメカニズムを引き継ぎつつも、フロントサスペンションの仕様は横置リーフスプリングを不使用とした「マクファーソンストラット式」へ変更し、乗り心地の改善を図っています。

ボディラインナップは以下の3種類です。

  • セダン(2ドアもしくは4ドア)
  • 2ドアクーペ
  • バン(2ドアもしくは4ドア)

このモデルから、兄弟車として「スプリンター」が登場し、販売チャネル「オート店」での販売が始まりました。

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3代目カローラ:E30系

3代目・E30系は1974年から1979年まで市販されたモデルとなります。「サンマル」とニックネームが付けられて親しまれていました。

E30系カローラの特徴は「ボディサイズの拡大」と「排出ガス規制への対応」です。

衝突事故への安全性を高めるべく、ホイールベース・車体前後の幅を拡大。E20系と比較してひと回り大きくなったボディが特徴です。アメリカで進められていた衝突安全規制も考慮し、バンパーは衝撃を吸収する仕組みを取り入れたほか、緊急ロック式巻き取り装置を搭載したシートベルトを採用しています。

加えて、カローラは排出ガス規制にもほぼ全車で対応していたのも特徴です。

環境庁(現・環境省)や中央公害対策審議会などの審議で、「昭和53年排出ガス規制」が設けられるなど、排出ガスに対して厳しい目が向けられる状況でした。トヨタを代表する大衆車の名に恥じず、常に時代を読み取った技術開発が進められていました。

エンジンバリエーションは、E20系と同じく1,200cc・1,400cc・1,600ccの3種類をラインナップ。E10系から採用されてきた2速AT(オートマチックトランスミッション)が3速へ進化しているのもトピックに挙げられるでしょう。

E30系のボディラインナップは以下の7種類です。ラインナップの充実は現代のカローラでも通ずる点となり、ユーザーを増やす要因ともなっています。

  • セダン(2ドアおよび4ドア)
  • 2ドアハードトップ
  • バン(2ドアおよび4ドア)
  • 3ドアリフトバック
  • 2ドアファストバッククーペ

4代目カローラ:E70系

4代目・E70系は、1979年から1983年まで市販されていたモデルで、生産台数が歴代モデルの累計で1,000万台を突破した際の車となります。

E70系カローラの特徴は「多彩なボディラインナップ」です。合計で7種類のボディタイプが存在していました。また、「レビン」とのサブネームが使用されたクーペラインナップも同時にモデルチェンジが行われています。

  • セダン(2ドアおよび4ドア)
  • ハードトップ
  • バン(2ドアおよび4ドア)
  • 3ドアリフトバック
  • 3ドアクーペ

メカニズム面ではリアサスペンションへ手が加わり、半楕円のリーフスプリング式に代えてラテラルロッドを付け加えた4リンク/コイルスプリング式へ差し替えられています。走行性能の向上に繋がり快適な乗り味に磨きがかかりました。

E70系が、FR(フロントエンジン・後輪駆動)レイアウトをメインで使用していた最後のモデルとなっています。

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本日の在庫数 104台
平均価格 306万円
支払総額 63~1,100万円

5代目カローラ:E80系

5代目・E80系は、1983年から1987年まで市販されていたモデルです。

E80系カローラでの大きなトピックは「FFレイアウトの採用」。車体構造を歴代モデルで使用されてきたFRレイアウトに代えて、新しくFF(フロントエンジン・前輪駆動)レイアウトに変更しています。

カローラレビン

また、クーペのみFRレイアウトの採用を継続しました。”レビン”とサブネームを名乗ったクーペは「AE85/AE86」としてラインナップ。AE86は、のちに峠道やサーキットで腕を鳴らすドライバーたちに愛され、人気を博すモデルとなります。

ボディラインナップはクーペも含めて5種類を揃えていました。

  • セダン(4ドアおよび5ドア)
  • ワゴン
  • バン

スラントノーズと四角のヘッドランプとなるオーソドックスなスタイリングが魅力で、庶民の足として活躍していた車です。

6代目カローラ:E90系

6代目・E90系は1987年から1991年まで市販されたモデルです。

バブル景気に差し掛かっていた日本経済に合わせ、品質を意識して開発を進めた「ハイクオリティカー」となります。

セダンのボディタイプを4ドアのみに絞ったほか、エンジンは主要の1,500ccをはじめ高出力・低燃費を実現したツインカム仕様を用意していました。

トヨタのもつ技術をすべて注ぎ込んだモデルは、1年間での合計販売台数でも偉大な記録を残します。1990年の「車名別年間新車販売台数」で約30万台を販売し、2010年に同じくトヨタが販売していたハイブリッドカー「プリウス」が更新するまで歴代最多記録となっていました。

E90系でラインナップされていたボディタイプは以下の4種類です。2ボックスハッチバックの「FX」と、クーペの「レビン」も加わりました。なお、レビンもこのモデルで駆動方式がFRからFFに変更されています。

  • セダン
  • FX(3ドアおよび5ドア)
  • レビン(クーペ)
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本日の在庫数 2台
平均価格 252万円
支払総額 249~255万円

7代目カローラ:E100系

7代目:E100系は1991年から1995年に市販されたモデルです。

E100系カローラの特徴は「高級パッケージング」に注目が集まります。E10系の登場から徐々にボディ拡大などで品質を高めていましたが、バブル経済の最中に生まれたE100系はエンジンをはじめ走りに重きを置いて開発されています。

E100系にラインナップされていたエンジンバリエーションは以下の5種類です。

  • 1,300ccガソリン
  • 1,500ccガソリン
  • 1,600ccツインカムDOHC
  • 1,600ccスポーツツインカム20バルブ
  • 2,000ccディーゼル

「ハイメカツインカム」と呼ばれるDOHCエンジンにより、高出力でスポーティな走りも楽しめる車に進化しています。また、スポーツツインカム20バルブは160馬力を発揮するなど、1リッターあたり100馬力を実現したハイパワーエンジンです。

主要なボディラインナップは、セダン・クーペ・ワゴン・バンの4つとなります。なお、ワゴンは9代目・E120系までフルモデルチェンジされずに継続販売され、バンは2002年までE100系のままラインナップされていました。

8代目カローラ:E110系

8代目・E110系は、1995年から2000年までの5年間市販されていたモデルです。

E110系カローラの特徴は「シェイプアップしたボディ」と「派生車種の拡大」です。

E110系が登場した当時は日本のバブル景気が終了し、大幅なコストダウンによって開発費用も削減されていた厳しい時代でした。E100系と比較して車両重量を50kg分も削減した、肥大化していたカローラを大幅に見直した車となっています。

E110系はラインナップの拡充に努めていたのも注目ポイントです。E110系は4ドアセダンと2ドアクーペ「レビン」(AE111型)の2車種を軸にフルモデルチェンジが行われ、4ドアハードトップの「セレス」がのちに追加されています。

また、1996年には3列シート、6人乗りを実現したコンパクトミニバン「カローラスパシオ」が登場。ミニバン・SUVブームが到来しつつあった日本で、多人数乗車にも対応したカローラの登場は注目を集めました。

なお、E110系を最後に、セダンの兄弟としてラインナップされてきたオート店(のちのネッツ店)向けのモデルとなるスプリンターは販売終了となっています。

9代目カローラ:E120系

9代目・E120系は、2000年から2006年まで6年間市販されていたモデルです。

21世紀へ突入すると同時に、中高年層のユーザーから転換すべくスタイリング、エクステリアデザインを見直したモデルです。メカニズムも含めほとんどのパーツが新設計・新開発となっています。

車幅を5ナンバーサイズの限度まで拡大してボディを大きくしたほか、新開発の「VVT-i」(可変バルブタイミング機構)を取り入れたエンジンをラインナップ。

E120系のボディラインナップは以下の4種類です。

  • 4ドアセダン
  • フィールダー(ワゴン)
  • ランクス(5ドアハッチバック)
  • スパシオ(コンパクトミニバン)
カローラフィールダー

E120系では、ワゴンがフルモデルチェンジを実施して「フィールダー」のサブネームが与えられました。グレード「エアロツアラー」は、最高出力190馬力の1,800cc直列4気筒エンジン「2ZZ-GE」を搭載していたスポーツモデルで話題となりました。

また、ハッチバックモデルも「ランクス」のサブネームが与えられて復活しています。フィールダーと同様にエアロツアラーをラインナップしており、ホットハッチとして密かに人気を集めていました。

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本日の在庫数 875台
平均価格 121万円
支払総額 39~304万円
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本日の在庫数 11台
平均価格 105万円
支払総額 32~160万円

10代目カローラ:E140系

カローラアクシオ

10代目・E140系は2006年から2012年まで市販されたモデルです。

E140系ではセダンに「アクシオ」のサブネームが新たに採用されているのが特徴で、カローラシリーズがもつ堅実さに加えて新鮮さも感じられるモデルとなっています。

E140系カローラの特徴に「便利機能の充実」が挙げられます。セダンのアクシオには全グレードに「バックモニター」を搭載。ドライバーが駐車場で車庫入れを行う際の利便性を高めています。

カローラルミオン

E140系はラインナップを絞り込み、当初はアクシオとワゴンのフィールダーの2種類となりました。しかし、2007年にボックスタイプのハッチバック「カローラルミオン」を追加。カローラのユーザー層が高齢化していたことにより、若者へ向けた新たなモデルを導入する目的で販売されていました。

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本日の在庫数 385台
平均価格 111万円
支払総額 41~260万円

11代目カローラ:E160系

11代目・E160系は、2012年から販売されているモデルです。

E160系の特徴は「ミニマムサイズのコンパクトカー」へ原点回帰している点が挙げられます。コンパクトカー「ヴィッツ」が使用しているプラットフォームに切り替えて、日本での専用モデルに改められています。

エンジンラインナップも1,300ccおよび1,500ccの2種類となり、燃費性能の向上に成功しています。

カローラフィールダー

ボディラインナップは、アクシオおよびフィールダー(ワゴン)の2種類となりました。加えて、自動車教習所向けの専用モデル「トヨタ教習車」のベース車両ともなり、多くの人が最初に運転を練習する車としても定着しています。

2022年時点では、メインの販売こそ12代目・E180系に譲っているものの、グレードを廉価版のみに絞って生産・販売を継続中です。

12代目カローラ:E180系

12代目・E180系は、2018年からボディタイプごとに登場し、2022年現在も市販されているモデルとなります。

E180系カローラの特徴は「初の3ナンバーボディ化」です。12代目にしてボディの幅が1,700mmを超え、3ナンバーサイズとなっています。

カローラスポーツ

モデルラインナップも、E180系では2018年に5ドアハッチバック「カローラスポーツ」が登場。2019年、E160系のセダン(アクシオ)、ワゴン(フィールダー)をフルモデルチェンジしてE180系となっています。

カローラツーリング

セダンはサブネームが消え、ワゴンは新たに「ツーリング」の名称で再スタートしている点も注目したいポイントです。

カローラクロス

2021年には、カローラシリーズ初のSUVモデルとなる「カローラクロス」もラインナップに加わりました。フロントマスクを他のカローラシリーズと同じ雰囲気としつつも、クロスオーバーSUVならではのバンパー形状やエクステリアデザインを取り入れた車としています。

モデルサイクル中に、世界での通算販売台数が5,000万台を突破。ラインナップの充実と同時に記念すべき車となっています。

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本日の在庫数 910台
平均価格 221万円
支払総額 113~368万円
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本日の在庫数 1574台
平均価格 229万円
支払総額 110~349万円
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本日の在庫数 1442台
平均価格 324万円
支払総額 202~429万円

カローラの歴史は未来へ続く

GRカローラ

カローラは、50年以上の歴史と、世界で5,000万台の販売を行ってきました。現行となる12代目では、カローラクロスをラインナップに加えて再びシリーズが拡大傾向にあります。

また、2021年にはカローラスポーツをベースとし、「水素エンジン」を搭載したレーシングカーが日本のモータースポーツ「スーパー耐久シリーズ」に参戦を開始。未来に向けた車の開発にも貢献しているのも特筆したいポイントです。

さらに、「Toyota GAZOO Racing」のスポーツカーラインナップで、カローラスポーツをベースとした「GRカローラ」も2022年に登場予定となっています。本格的な走りを楽しめるモデルの登場は誰もが待ちかねているでしょう。

トヨタ、日本の経済発展とともに歩んできたカローラ。時代の変化に合わせて進化を止めずに走り続けていることに注目すると面白いかもしれません。

カローラシリーズの歴代モデルを振り返り、歴史を懐かしみつつ今後の活躍に注目しましょう。

歴代カローラで見るボディサイズの変化..代を重ねるごとに長く広くなった?

https://car-moby.jp/article/automobile/toyota/corolla/look-back-body-size-history/

あなたの記憶の中のベストオブカローラはどれ?

「そんなのもあったな」と思い出すこと間違いなし!懐かしのカローラ派生車たち

執筆者プロフィール
長谷川 優人
長谷川 優人
1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。

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