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東京オートサロンの常連がおススメ!最大の見どころが学生ブースの理由とは?

2022年1月14~16日に開催中の東京オートサロン2022に合わせて、過去数年のオートサロンで思い出深かった出展ブースのうち、「学校関連」のブースをご紹介します。

学校のブースと言っても学校紹介は一応やっていますが、メインはあくまで生徒が作ったカスタマイズカー展示。企業やショップのブースと異なり商業ベースで考えられていないほか、解説も生徒や先生が行うため、面白いブースが多いのです。

※前編の『過去の東京オートサロンでカスタムカーやコンパニオンより盛り上がったのは〇〇!』は こちら

商業ベースではないからこそ光る!学生ブース

トヨタ セラをベースにグループCレースマシン風とした「NATS Type 17S-R」(TAS2017・撮影:兵藤 忠彦)

幕張メッセで開催される東京オートサロンには、広い面積の大企業ブースから、車1台置くのがやっとという小規模ブースまで百花繚乱。

全てのブースを1日で回るのは大変ですし、足は棒になって冷たい床で冷えてカチンカチン、歩き慣れないとひどい筋肉痛になります。

そのため、何度か足を運ぶと定番ブースや自動車メーカーブースの類は、よほど目新しく間近で見たいもの以外はサラリと流すようになりますが、「これだけは毎回見逃せない!」のが整備関連学校の学生ブースです。

他のブースが商品販売や開発・企画力のアピールといった、最終的には商業ベースで利益を出すためなのに対し、学校はそもそも車やパーツを販売しません。

学生自らが説明員としての解説や作品のプレゼンを行うのも、学生ブースの見どころ(TAS2016・撮影:兵藤 忠彦)

もちろん、学校の存在や中身をアピールし、入学者の増加を狙う目的は多少あるにせよ、商品化の必要がない車は自由に作られます。商業ベースでは無意味な車をベースにしたり、発想も自由です。

「いいねぇコレ!そのままどこかのショップで売れそうじゃない?」とプロ顔負けのクオリティで実用性も高そうなカスタムカーを作ってくる学校から、課外授業的に微笑ましいクオリティまでさまざま。

カスタムカーの説明も、大抵は生徒自らが「ここはボクがやったんですが…」と、割と生々しい話が聞けるのも学生ブースならでは。

彼らが卒業後にカスタムカー製作で磨いた腕前を活かす職場に行くのか、単なる思い出で終わるのかは人それぞれと思いますが、学生ブースを見ていると、「今どきの若いモンもやるじゃないか!日本の未来は明るい!」と、気持ちいい気分になるのです。

限られた時間でも絶対見ておきたいNATS(日本自動車大学校)

Gクラスに似ていると言われる本家の現行ジムニー発売より早く、「ジムニーベースでGクラス」、
それもAMG6輪仕様で作った「NATS AMG J-Class」(TAS2017・撮影:兵藤 忠彦)

学校ブースで最大手、ブース面積も出展車数も毎回最大なのがNATS(日本自動車大学校)。よく毎回これだけ多数のカスタムカーを作るなと感心しますし、少なくとも1~2台はウムム!とうなる出来栄えの車が混ざっています。

ちょっとしたカスタムショップのレベルで学生も自信満々、プレゼン練習もしているのか、解説する姿もサマになっていて、メーカーブースの大人たちとは違って(失礼)エネルギッシュ!

ジムニーを改造した、日本国内での販売価格8,000万円という超ド級SUV、メルセデス・ベンツG63AMG6×6のNATS版「AMG J-Class」は2017年製作。翌年モデルチェンジされた現行ジムニーがGクラスソックリと言われる以前の力作でした。

ほかにも、シーマをベースにしたNATS版マイバッハ「Ci-bach(シーバッハ)」など、シャレの効いた高級車レプリカを作ると思えば、フェラーリ308GT4をフルレストアして展示したり、毎回眼福です。

FTOに2.5リッターV6ターボ時代のギャランVR-4用パワートレーンをスワップした「NATS FTO Ver.RCS」
(TAS2019・撮影:兵藤 忠彦)

他にも興味深い車ばかりですが、製作した学生を捕まえて「これどうやったの?!」と話を聞くのも面白くて仕方ありません。

2019年には、三菱 FTOを改造した4WDターボマシンを見て、「これ、昔のグランツーリスモ1に出てきたFTOエボを思い出すね」と話かけたら、我が意を得たりとばかりに「そうなんですよ!」と喜んでました。

オートサロンの会場へ着いたものの、時間がないから限られたブースしか回れないとなった場合、筆者なら真っ先にNATSを見に行きます。

現在の公道を走れるかなんて、どうでもいいんです!

トヨタ自動車大学校の学生がヴィッツのボンネットに施した、見事なグラインダータトゥー(TAS2016・撮影:兵藤 忠彦)

オートサロンへ出展している学校は、もちろんNATSばかりではありません。

トヨタ東京自動車大学校の2016年展示では、今にも飛びかかろうという見事なワシを描いた「グラインダータトゥー」とラメ入り塗装を施したヴィッツや、初代後期型パブリカを往年のクラブマンレーサー風にした「パブリカGT」などを展示。

プロジェクターを使ったプレゼンも学生自身が行っており、晴れの舞台でハニカミながらの微笑ましいトークに、若いっていいねぇ…と、オジサンもうメロメロです。

2017年にも足を運ぶと、前年のパブリカに続いてKP61スターレット中期型(角目フェンダーミラー)レーサー風を展示するあたりトヨタ系だな、と思いましたが、ビックリしたのはセラがベースの未来風コンセプトカー「世来(せらい)」。

トヨタ セラをベースに、現代から未来の車をイメージしたという「世来(せらい)」(TAS2017・撮影:兵藤 忠彦)

マットブラック塗装というより、艶消し黒のシートでタイヤアーチも含め全身を包んだようなボディに、中は通常のシートやステアリングが見当たらず、モフモフとした生地と緑のガーデニング調。

曰く、未来は自動運転だからこういう内装でくつろぐだろうという事で、3ペダルMTで車と格闘しなきゃ嫌だ!というスポーツ派なら逃げ出しそうですが、オジさんが年取った頃に完全自動運転が実用化されてるなら、こういうので優しく運ばれるのもアリだと思います。

筑波研究学園専門学校自動車整備工学科による、ニコイチシビックのミッドシップスポーツ「CIVIC 810 TYPE R」
(TAS2017・撮影:兵藤 忠彦)

ユニークだったのは、2017年に筑波研究学園専門学校自動車整備工学科が展示した「CIVIC 810 TYPE R」で、どこにシビックの面影がと思いきや、エンジンを撤去してスーパーカー風へ加工したシビックの後部をカット、もう1台のシビックのフロントをドッキング!

2台のシビックのフロントをくっつけたニコイチミッドシップスポーツという発想には絶句しましたが、正直に言えばデザインも仕上がりも今ひとつどころではなく、とにかく切った貼った盛ったで形にしただけ。

エンジンフードを開けると元の構造がそのままなど粗さ満点ですが、翌年もK11マーチを2台つないだロールスロイス風「MARCHCRAM911」を出展。ヘタにショップの真似事をするより、学生らしい自由な発想でしか作れない車を、どんどん作ってほしいです。

商業ベースではありえないベース車も学生ブースの醍醐味

NAC(中日本自動車短期大学) スタリオン SPEC-D(TAS2017・撮影:兵藤 忠彦)

ベース車のユニークさも学生ブースの特徴で、2017年に中日本自動車短期大学がベースとしたのは、なんと三菱 スタリオン!

「こんな貴重な車、どっから持ってきたの?」と聞くと、元は先生の持ち物か何かだったようで、スカイラインGT-RからRB26DETTを移植して、ゆくゆくはD1グランプリにという壮大な夢がありました。

NAC(中日本自動車短期大学) スタリオン SPEC-D(TAS2017・撮影:兵藤 忠彦)

実際には「とてもじゃないですが、今はまだ走れるとこまでには…」という事でしたが、いいんです、まずは夢を持つのが大事ですし、夢を見られない大人になったらオシマイです!

迫力あるブリスターフェンダーといい、多数の排熱/吸気ダクトといいレーシーな雰囲気は十分合格点ですし、2010年代後半にスタリオンでここまで作りこんだだけでも、誇りに思ってよいと思います。

埼玉自動車大学校のWill VSベース「WiLL式 戦闘機」(TAS2018・撮影:兵藤 忠彦)

もう1台ぶっ飛んだベース車が2018年の埼玉自動車大学校で、なんとWill VS!

トヨタが異業種合同の「Will」ブランドで2001年に発売したハッチバック車で、ステルス戦闘機をモチーフにしたという平面を組み合わせたペキペキなデザインは発売当時話題になったものの販売は振るわず、2018年当時ではほとんど忘れ去られていた車です。

それがオートサロンへ 「WiLL式 戦闘機」として突然現れ、オーバーフェンダー追加などでより過激になったデザインに、後席ドアはウイング風に上開き、リアハッチを開けるとジェットエンジンの排気口!

「WiLL式 戦闘機」はジェットエンジン(っぽいもの)を搭載!(TAS2018・撮影:兵藤 忠彦)

「ステルス戦闘機らしいデザインから、いっそステルス戦闘機にしてしまおう」という勢いに、若さがあふれてます。

「普段はホームページや雑誌でしか見られないカスタムカーの実物を見て、購入の参考にしよう」という目的でオートサロンを訪れる方も多いとは思いますが、学生ブースで若いエキスを吸う?のも、気持ちが若返っていいかもしれません。

年を取るほどアレコレ面倒くさがって、理由をつけてはカスタマイズにも二の足を踏むようになるものですが、若い頃って結構、こういうノリで車を楽しんでいたって人、筆者に限らず結構多いと思います。

若いってホント、いいですね!自動車業界を支える若者たちの力作を展示・発表する場としても、今後もオートサロンというイベントはぜひとも続けていただきたいものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...
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