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メガクルーザー

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【トヨタメガクルーザー】スペックや実燃費は?中古で購入できる?新型モデルは?

トヨタ メガクルーザーとは?

トヨタ メガクルーザー JAF災害対策指揮車

メガクルーザーとは、トヨタが1996〜2001年まで販売していた大型SUVです。日本の道路では持て余すほど巨大なボディと、市販のオフロードカーをも凌ぐ悪路走破性能が備わるメガクルーザーは、元来自衛隊での使用を前提に開発された特殊車両。それを民生版として販売したのがトヨタ メガクルーザーです。

同じくアメリカ軍用車で、後に民生版が登場した初代ハマー H1と外観や大きさ、誕生経緯が似ていることから、メガクルーザーは和製ハマーとも呼ばれています。

メガクルーザーの新車販売価格は、おおよそ1,000万円。さらに全幅2,170mmにも達するメガクルーザーは日常的に使うのは難しい車です。しかし、その開発経緯や性能、スタイリングなどから、現在でもアウトドア活動家やミリタリーファンに絶大な人気を誇る名車となっています。

陸上自衛隊車両との違い

©Josiah.S/stock.adobe.com

メガクルーザーの原型となるのは、自衛隊で人員・物資輸送用車両や、ミサイル車両、レーダー車両などとして1993年から運用されている高機動車です。メガクルーザーはすでに生産されていませんが、高機動車は現在でも日野自動車が製造しています。

高機動車が持つ高い悪路走破性能を活用すべく、人命救助などの業務用途を想定して改修したのがメガクルーザーであり、現在でもJAFや消防署、地方公共団体などで使用されています。航空自衛隊と海上自衛隊では、高機動車ではなくメガクルーザーが使用されています。

自衛隊で使われる高機動車については、以下の記事で詳しく解説しています。

トヨタ メガクルーザーのスペック

©RAM/stock.adobe.com

メガクルーザーのボディサイズは全長5,090×全幅2,170×全高2,074mm。ホイールベースは3,395mmで車両重量は2,850kgの超大型車です。それにもかかわらず、四輪操舵(4WS)により、中型セダン並の5.6mの最小回転半径で曲がれる扱いやすさが備わっています。

基本構造は強固なラダーフレームに、ダブルウィッシュボーン式独立懸架サスペンションを装備。さらに、一般的なオフロードカーの倍近い420mmの最低地上高を実現するために、メガクルーザーはハブリダクションドライブと呼ばれる特殊な駆動構造が用いられています。

メガクルーザーの悪路走破性

メガクルーザーの特徴のひとつであるハブリダクションドライブとは、ドライブシャフトをホイールの回転中心に直接接続するのではなく、ホイール上部に設けたギアボックスを介してホイールを駆動させる方式です。

それによりドライブトレインを高い位置に搭載したまま最低地上高を高められるため、一般的なオフロードカーでは走行できないような険しい不整地でも、メガクルーザーなら走行可能です。

さらに37×12.50R17.5 8PR LTというトラック並の大径タイヤが車体四隅に取り付けられており、アプローチアングル49°・デパーチャーアングル45°・ランプブレークオーバーアングル33°の優れた対地障害角を実現。駆動方式はトルクセンシング式センターデフによるフルタイム4WDで、もちろんデフロック機能も搭載しています。

メガクルーザーの室内空間

メガクルーザーは最大6人乗りです。ただし室内面積は広いものの、個々の座席は狭く快適とはいえません。

前席には、運転席と助手席を隔てるようにトランスミッションが収まる巨大なセンターコンソールがあるため、やや窮屈に感じられるでしょう。二列目シートは前席より1段高くなっており、4人が並んで座ります。リアシートは中央の2座のみ折りたたみ可能です。

メガクルーザーの荷室寸法は縦1,355×横2,050×高さ1,055mm。ちょうどダブルベッドに近いサイズです。しかし荷室両側には前後に張り出したホイールハウスが備わるため、荷室は広くともベッドキットなどを利用しなければ車中泊には不向きといえるでしょう。

メガクルーザーの搭載エンジンと燃費性能

メガクルーザーの搭載されるエンジンは、当時のトヨタ ダイナおよびトヨエースなどの小型トラックに搭載されていたディーゼルエンジン。整備性を考慮して、あえて旧式エンジンを採用している点もメガクルーザーの特徴です。

1996年1月~1999年4月製造モデルには、最高出力115PS、最大トルク39kgf・mの15B-FT型4.1L直列4気筒SOHCディーゼルターボエンジン+4速ATが搭載されました。1999年5月以降のモデルには、170PS、43 kgf・mにパワーアップされた15B-FTE型が搭載され、同時に環境性能も引き上げられています。

トヨタ メガクルーザーの燃費はどう?

メガクルーザーの燃費データは公開されておらず、正確な燃費性能は不明です。

ただし、メガクルーザーの元となっている高機動車の要求燃費性能は、60km/hでの定速走行時に7km/L以上となっているため、快適装備の追加により車重が増加しているメガクルーザーの燃費は高機動車よりわずかに劣るものと予想されます。

それを裏付けるように、オーナーによるメガクルーザーの実燃費は4.7〜10.6km/Lとの記録があり、平均すると7km/Lほどになります。

燃料価格が安価な軽油であることと、巨体なボディサイズや製造年式を考慮すれば、メガクルーザーの燃費性能は非常に優れたものといえるでしょう。

トヨタ メガクルーザーは特別な免許がいるの?

車両総重量が3.5tを超えるメガクルーザーは準中型自動車に該当するため、免許取得時期によっては普通自動車免許での運転ができません。車両重量2,850kgのメガクルーザーは6人乗りで最大積載量は600kgであるため、車両総重量は3,830kgにもなります。

そのため、免許区分が改正された2017年3月12日以降に普通免許を取得した人がメガクルーザーを運転するには、準中型以上の自動車免許の取得が必要です。

免許区分改正前の車両総重量5tおよび8tまでの車が運転できる旧・普通免許保有者なら運転はしづらさはあるものの、法的には問題なくメガクルーザーを運転できます

ハマー H1との共通点と違い

ハマー H1
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ハマー H1は、AMゼネラルが製造するアメリカ軍用車両ハンヴィー(High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle)の民生版。アメリカの俳優であり元政治家のアーノルド・シュワルツェネッガー氏の要望で誕生したのが初代ハマーとされています。

初代H1からH3まで登場しているうち、軍用車両をベースとしているのはH1のみ。ハマー H3は2010年に生産終了しています。

メガクルーザーがハマーH1とあらゆる部分でよく似ているのは、メガクルーザーの元となる高機動車が、ハマーH1の原型である米軍のハンヴィーをモデルとしてトヨタが開発した車両だからです。

また、軍事用途としての機能を最優先にするため、必然的に同じような形状や性能になってしまうのも両車が似ている理由です。

ボディサイズや走行性能はほぼ同じ

ハマー H1のボディサイズは、全長4,686×全幅2,197×全高1,956mmであり、メガクルーザーとほぼ同様の大きさです。

最低地上高はメガクルーザーよりもやや低い406mmで、対地障害角はアプローチアングル72°・デパーチャーアングル37.5°・ランプブレークオーバーアングル32.5°。些細な寸法の違いはあるものの、ハブリダクションドライブや空気圧調整装置も搭載されているため、両車の悪路走破性能はほぼ同等です。

ハマーはボディバリエーションが豊富

メガクルーザーはワゴンボディのみであるのに対し、ハマー H1には一般的なワゴンのほか、オープントップモデルやオープンデッキモデル、車体後方が傾斜したスラントバックモデルなど多くのボディバリエーションが存在します。

入手しやすいのはハマー

入手のしやすさでは、メガクルーザーよりも販売台数が多いハマー H1の方が上です。新車価格では2,000万円近くもしたハマー H1は、中古車でも年式や状態相応の価格で比較的安価に販売されています。

それに対し、希少なメガクルーザーは絶対的な販売台数が少ないうえに、価格も高騰しています。

燃費はメガクルーザーの方が優秀

ハマー H1には、メガクルーザーよりも総じて大排気量エンジンが搭載されます。ハマーの初期モデルに搭載されるのは、6.2Lや6.5LのV型8気筒OHVディーゼルエンジン。後に5.7LのV8 OHVガソリンエンジンも追加されました。2005年に登場したH1アルファには、いすゞ製6.6L V8 OHVディーゼルエンジンが搭載されています。

ハマー H1実燃費はディーゼルエンジンが4〜6km/L、ガソリンエンジンが3〜5km/Lです。対するメガクルーザーの実燃費は4.7~10.6km/L。ハマー H1の方がエンジン排気量が大きいぶん走行性能に優れるものの、燃費性能ではメガクルーザーに劣ります。

小回りがきくのはメガクルーザー

ハマー H1には四輪操舵システムが搭載されおらず、最小回転半径は8.1mにもなります。それに対し、後輪が最大12°まで切れるメガクルーザーの最小回転半径はわずか5.6mです。

道幅が狭い日本でも扱いやすいように配慮されている点が、トヨタ メガクルーザーとアメリカ製のハマー H1とのもっとも大きな違いといえるでしょう。

メガクルーザーを購入するには?

©Сергей Васильев/stock.adobe.com

メガクルーザーは合計で132台が製造され、そのほとんどが行政機関や公共団体などの所有になっています。

そのため、個人所有のメガクルーザーは中古車市場にほとんど出回らず、仮に販売されていたとしても人気が高く値落ちはほとんどしません。8万〜9万kmを走行した個体でも、新車価格の1.5〜2倍近いプレミア価格がつくことがあります。

自衛隊からの払い下げは行われないため、一般中古車以外で入手するには、民間団体からの払い下げや官公庁オークションで探すしかありません。輸出されたメガクルーザーが海外の中古車サイトに掲載されることもありますが非常に稀です。

自衛隊払い下げ車両としてのメガクルーザーは買えるの?

米軍払い下げのオークションで入手可能な「ハンヴィー」
©Wojciech Wrzesień/stock.adobe.com

自衛隊が使っていたメガクルーザーの購入は不可能です。武器や車両など、自衛隊で用いられた防衛専用品は不要となったとしても、そのまま使用できない状態にまで破壊してから破棄するように定められており、使用可能な状態での払い下げは行われていません。

ときどき販売されている自衛隊車両は海外から逆輸入した車両の改造車、もしくは自衛隊が破棄したスクラップを流用してつくられた模造品であり、いまやパーツ自体が入手困難なメガクルーザーは自衛隊車両のレプリカが出回る可能性すらほぼ皆無といえるでしょう。

トヨタ メガクルーザー後継となる新型は出るの?

©Glebovic/stock.adobe.com

メガクルーザーのそもそもの生い立ちは陸上自衛隊の高機動車であるため、自衛隊が自動車メーカーに働きかけなければ後継車は登場し得ません。よって、より高い性能の高機動車が必要にならない限り、新型メガクルーザーが世に出ることはないでしょう。

1993年に運用開始された高機動車は基本設計が古くとも、排出ガス規制強化に合わせてエンジンなどは刷新されています。また、軍用車は新しければよいというものではなく、有事の際でも確実に動かせるようにシンプルな構造と高い整備性がなにより必須です。

そのため、メガクルーザーの性能を超えるメガクルーザーをつくることは容易ではありません。

20年以上前に登場したメガクルーザーが今もファンを魅了してやまない理由は、その希少性に加え、古くとも完成されたミリタリースペックを有する市販車という点に尽きます。

実際は市販化されない可能性が高い?

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執筆者プロフィール
伊藤友春
伊藤友春
1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...
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