エスティマ
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2ストエンジン搭載のミッドシップ・ミニバンとして登場する世界線もあった“天才タマゴ”!トヨタ 初代エスティマ【推し車】
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成功した縮小版、ルシーダ/エミーナ
さらに、全長4.7m超、全幅1,800mmという今なら大したことのないサイズも、1990年代前半当時の日本では「デカすぎる」と酷評の元であり、大型高級車として考えようにも、床下では車格に対して不相応にみすぼらしいエンジンが唸っています。
後にミニバンレースではオデッセイと激闘を繰り広げるなど、ミッドシップレイアウトによる走行性能自体は優れていたものの、本来のミニバンとしては評価がイマイチだった初代エスティマですが、転機となったのは1992年に発売された5ナンバーサイズの縮小版です。
エスティマを販売していた販売チャンネル向けに、同車の弟分として開発され、トヨタ店向けは「エスティマエミーナ」、カローラ店向けは「エスティマルシーダ」として発売され、姿形はエスティマそのもの、全長をちょっと縮めたほか、全幅はぐっと細く1,690mm。
当時のRVブーム(※)に乗って、商用車ベースのミニバンがそれこそ商用1BOXベースでも売れるようになったので、エスティマも5ナンバーサイズなら活路があると見込まれてのナローボディ化でしたが、これが大当たり!
(※誤解がありますが、RVとは現在のSUV以外に、ミニバンやステーションワゴン、トールワゴンなども含みます)
燃費が悪い2.4リッタースーパーチャージャーエンジンの代わりに搭載した、2.2リッターディーゼルターボもトルクフルで好評で、これが日本における初代「エスティマ」の代表モデルとなりました。
あの頃の日本で見かけた「エスティマ」の大半はルシーダ/エミーナで、たまにフルサイズの元祖エスティマを見かけると、迫力のあるワイドボディでアメ車のように感じたものです。
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...