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スカイラインGT-Rと日産GTRの歴史!ハコスカ・ケンメリの特徴も振り返る
目次
- いつの時代も人々を魅了し続けるGT-R
- GT-Rの歴史のはじまりは日本グランプリでのポルシェとの死闘だった
- 初代スカイラインGT-R ハコスカの誕生
- 2代目スカイラインGT-R 希少価値の高いケンメリ
- 3代目スカイラインGT-R グループA譲りのモンスター
- 4代目スカイラインGT-R 4ドアセダンのGT-Rも存在した
- 5代目スカイラインGT-R 最後のスカイラインGT-R
- スカイラインの名を捨てて革命的進化を遂げた「日産GT-R」
- ドイツ・ニュルブルクリンクを舞台にしたポルシェとの対決
- 世界屈指の難コースでGT-R NISMOが量産車最速タイムをマーク
- ポルシェとのライバル対決は永遠に続く…
- さらに逞しく進化するGT-R 2017年モデルの誕生
いつの時代も人々を魅了し続けるGT-R
最新モデルR35の最強仕様が登場
歴代のスカイラインGT-Rから現在の日産GT-Rまで、そのカリスマ性でわたしたちを魅了して止まないGT-R。
最近では2016年7月27日に、新型GT-R R35が発売されR35世代の最後にして最強のマイナーチェンジが発売開始されました。
また、約一ヶ月後の8月25日には、最強仕様となるGT-R R35ニスモも発売開始され、大きな話題となっています。
モデルチェンジの度に、日本だけでなく世界中から大きな注目を集める日産 GT-Rは、日本最強の名車と言っても過言ではないでしょう。
それでは、そんなGT-Rの成り立ちからヒストリーやエピソード、そして現在にいたるまでじっくり紹介していきます。
GT-Rの歴史のはじまりは日本グランプリでのポルシェとの死闘だった
第2回日本グランプリでポルシェと死闘
時は1964年。第2回日本グランプリにてわずか一周だけでしたが、生沢徹が操るプリンス・スカイラインGTが、圧倒的なパワー差のあるポルシェ904をリードしました。
これが後に連なるスカイラインGT-Rの歴史の始まりともいえるでしょう。その流れは脈々と受け継がれ、現在でも「日産GT-R」はポルシェ911とライバル対決を繰り返しています。
7週目でGT-Rがポルシェに追いつき、追い越す
7周目の出来事です。
ヘアピン手前でスカイラインGTがポルシェを抜いてそのままホームストレートへ戻ってきました。ざわめく観衆は総立ち状態。
観客たちを熱狂させたこのプリンス・スカイラインGTが初代スカイラインGT-Rの原点となります。
初代スカイラインGT-R ハコスカの誕生
古典的かつモダン、垂涎の的のハコスカ
第2回日本グランプリでポルシェと闘ったプリンス・スカイラインGT。この車を継ぐモデルとして登場したのが初代のスカイラインGT-Rでした。
1969年2月 純粋なレーシングカーR380(当時はプリンス)に搭載されたGR8型直列6気筒4バルブDOHC2000cc エンジンをベースに開発されたS20型エンジンを搭載した「スカイラインGT-R(PGC10型)」を発売。
1970年10月 GT-Rは運動性能向上のためセダンから70mmホイールベースを短縮したハードトップ(KPGC10型)へ変更された。
S20型エンジンはハイオク仕様で160ps/7000rpm、18.0kgm/5600rpmをレギュラーガソリン仕様で155ps/7000rpm、17.6kgm/5600rpmを発揮。
スカイラインGT-R(PGC-10)の初期型4ドアは、154万円という価格で発売された。当時の大卒初任給が3万2400円から現在の価格を導き出すと941万円となり、なんと驚きの現行の日産GT-R Pure editionの947万7000円とほぼ同額の価格だったことが判明した。
現行「日産GT-R」と変わらず、当時もやっぱり高嶺の花だったんですね。PGC10型は832台、KPGC110型は1197台が生産されました。発売当時の新車価格が150万円ほどだったというハコスカのGT-Rは、現在では程度のよいオリジナル状態で1,000万円前後で取引されているという話です。
2代目スカイラインGT-R 希少価値の高いケンメリ
生産台数わずか197台のケンメリGT-R
ハコスカGT-Rと同じS20型エンジンはハイオク仕様で160ps/7000rpm、18.0kgm/5600rpmをレギュラーガソリン仕様で155ps/7000rpm、17.6kgm/5600rpmを発揮。
1973年1月 「ハードトップ2000GT-R(KPGC110型)」を発売。初代同様S20型エンジンを搭載し、専用ラジエータグリル、前後オーバーフェンダー、リアスポイラー等を装備する他、ラジオが標準装備とされている。またこのモデルより以降のスカイラインの代名詞ともなるテールライトが丸型4灯となった。
KPGC110型、通称ケンメリのGT-Rは排ガス規制の影響で総生産台数はわずか197台だけでした。市販されたのは195台のみということで状態がいい車両だと2,000万円をくだらないとか……
3代目スカイラインGT-R グループA譲りのモンスター
29戦29連勝の金字塔
先代のケンメリから16年の歳月を経て復活したR32型。当時行われていたツーリングカーレースのグループAでは4年間に行われた29レースを完全制覇。
そのレーシングスピリットが市販車にも当然のことながら宿っています。スペックでは280PSとなっていますが実際にはレース仕様の600PSを念頭に開発されていたということです。
1989年5月 16年ぶりにGT-R(BNR32型)が復活した。かつてのGT-Rは自然吸気の1998cc直列6気筒4バルブDOHCエンジン(S20型)を搭載する後輪駆動(FR)であったが、R32型GT-Rでは、2568cc直列6気筒4バルブDOHCエンジンに2基のセラミックス製ツインターボ(RB26DETT型:280ps/6800rpm、36.0kgm/4400rpm)を搭載し、FRをベースとしつつも、高度な電子制御によって4輪に自在に駆動力を配分できる4輪駆動システム(アテーサE-TS)を搭載する4輪駆動車となった。
R32型GT-R、グループAのデビュー戦でポールトゥウィン
4代目スカイラインGT-R 4ドアセダンのGT-Rも存在した
ちょっと変わり種のGT-R
GT-R 4ドア オーテックバージョン
(*•̀ᴗ•́*)👍 pic.twitter.com/YkpmnEi7UD— オラフさん‼️ 🍗ฅU•ﻌ•Uฅ🍖 (@olamin2003) 2016年6月1日
R32型の発展型がR33型。ひと回り大きな3ナンバーサイズとなり、居住性の面では改善されたが従来よりのGT-Rファンからの評価は高くなかった様子。スカイライン生誕40周年を記念して4ドアセダンの「スカイラインGT-Rオーテックバージョン 40th ANNIVERSARY」という変わり種も存在した。生産台数は442台。
1995年1月 フルモデルチェンジによりBCNR33型(*)となる。改良されたRB26DETT型エンジン(280ps/6800rpm、37.5kgm/4400rpm)を納めたフロントには桟の無いラジエータグリルにGT-Rのエンブレムを配し、リアウイングは角度変更可能なタイプを採用した。
スカイラインGT-Rオーテックバージョンの動画
5代目スカイラインGT-R 最後のスカイラインGT-R
スポーティかつ意欲的なモデル
R33型で評価が思わしくなかったボディ周りを凝縮、スポーティさに回帰して剛性も高まった最後のスカイラインGT-R。外観からもよりスパルタンな印象を受けます。カーボンディフューザー、可変リアスポイラー、スカイライン初の6速ミッションの採用など意欲的なメカニズムも満載です。
1999年1月 BNR34型GT-R発売。Vスペックには量産車初のオートクレーブ工法で形成されたカーボンディフューザー等のアドバンスドエアロシステムを採用、鍛造18インチホイールを装備、トランスミッションは独ゲトラグ社と共同開発した6速MT、ブレーキはイタリアの名門ブレンボ製を標準装備する。エンジンは第2世代最後となるRB26DETT型(280ps/6800rpm、40.0kgm/4400rpm)はR390GT1で培われた技術を活用し、究極のドライビングプレジャーを名乗るに相応しい車に進化した。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...