更新
トヨタ新型ヤリスクロスvsマツダ CX-3|SUVライバル車比較
2020年9月に発売開始となったトヨタ新型ハリアーと、マツダのコンパクトSUV・CX-3を比較。主要装備、先進安全装備の違いや、スペック、燃費などから、車選びのポイントを紹介する。
目次
トヨタ新型ヤリスクロスvsマツダ CX-3
トヨタ ヤリスクロスは2020年9月に発売されたばかりの新型コンパクトSUVだ。
ヤリス(旧名ヴィッツ)から派生したクロスオーバーで、駐車支援システム「アドバンスドパーク」や、駆動力・4WD・ブレーキを最適にコントロールする機能を搭載している。
CX-3はマツダ最小のコンパクトSUV。ガソリンモデルとディーゼルモデルをラインナップする。
どちらも街乗りに優れたサイズと環境性能だが、ヤリスクロスは4WD性能も特徴的だ。
トヨタヤリスクロスとマツダCX-3のグレードと価格を比較
ヤリスクロスの グレード | 価格 | CX-3の グレード | 価格 |
X Bパケ | 1,798,000円~ ※ガソリンのみ | – | – |
X | ガソリン:1,896,000円~ ハイブリッド:2,284,000円~ | 15S | 1,892,000円~ |
G | ガソリン:2,020,000円~ ハイブリッド:2,394,000円~ | – | – |
Z | ガソリン:2,210,000円~ ハイブリッド:2,584,000円~ | 20S | 2,486,000円~ |
– | – | XD | 2,492,600円~ |
CX-3のグレードは「PROACTIVE」や「L Package」など細分化されているが、分かりやすくするために簡略化した。
大別すると、ヤリスクロスは3グレードに対しそれぞれガソリン/ハイブリッドを選択可能。CX-3はパワートレインの異なる3グレードが用意されている。
CX-3のガソリン車が、ヤリスクロスの各グレードと価格帯が被る。ディーゼルの「XD」系は、ヤリスクロスよりも高額だ。
ちなみにマツダCX-30はさらに上の価格帯
ちなみに、CX-3とCX-5の中間サイズにあたるCX-30は、エントリーグレードで約240万円~。ヤリスクロスよりも完全に1ランク上の価格帯だったので、今回はライバル車から外した。
CX-30は、新開発の「SKYACTIV-X」を含む、3種類のエンジンを採用するマツダの新型SUV。今後も注目度の高いモデルといえるだろう。
トヨタヤリスクロスとマツダCX-3のボディサイズを比較
– | ヤリスクロス | CX-3 |
全長(mm) | 4,180 | 4,275 |
全幅(mm) | 1,765 | 1,765 |
全高(mm) | 1,590 | 1,550 |
車両重量(kg) | 1,110~1,270 | 1,210〜1,370 |
定員(人) | 5 | 5 |
両車、ボディサイズはほとんど同じ。全長はCX-3が少し長く、全高はヤリスクロスが少し高い。
トヨタヤリスクロスとマツダCX-3の主要装備・注目装備を比較
純正ナビ・オーディオ
ヤリスクロス、CX-3ともにディスプレイオーディオが標準装備となる。AppleCarPlayやAndroid Autoに対応しているので、スマホのナビアプリや音楽アプリを車でもそのまま使うことができる。
車載ナビが欲しい場合は、ヤリスクロスではトヨタ純正ナビ(110,000円)や、エントリーナビ(66,000円)でオプション選択することになる。CX-3では「ナビゲーション用SDカードPLUS」をオプションで選択しよう。
CD・DVDプレーヤーは両車オプション
CDやDVDを車内で楽しみたい場合、ヤリスクロスもCX-3もオプションでCD・DVDデッキやプレーヤーを選択する必要がある。フルセグTVも同様にオプションなので注意。どんな方法で映像や音楽を再生したいのか、よく使うメディアに合わせて選ぼう。
シートや内装
ヤリスクロスとCX-3の、グレードごとのシートを以下にまとめた。
ヤリスクロス | X | G | Z |
シート | ファブリック | 上級ファブリック | 合皮 +ツィード調 ファブリック |
CX-3 | 15S XD | PROACTIVE S Package (20S,XD) | Exclusive Mods (20S,XD) |
シート | クロス | 合皮/クロス | ナッパレザー |
ヤリスクロスは最上位グレード「Z」のみ、合皮+ツィードシートとなる。
CX-3は20SとXDの上位グレードでは、合皮+ツィードシートやナッパレザー仕様となる。
ナッパレザーが好きな場合はCX-3の「Exclusive Mods」は魅力的だ。「20S Exclusive Mods」は約266万円なので、ヤリスクロスZハイブリッドと比較してみてもよいだろう。
駐車支援機能
両車とも、上から自車を見下ろしたような視界で駐車を支援する機能(トヨタは「パノラミックビューモニター」、マツダは「360°ビュー・モニター」)はオプションで選択できる。
ヤリスクロスはこれに加えて、ハンドル、アクセル、ブレーキ操作を車が制御し、駐車操作をアシストする「トヨタチームメイト[アドバンスト パーク ]」も選択することができる。
トヨタ初の駐車支援機能で、ヤリスクロスではハイブリッドモデルでのみ選択可能なもの。狭い駐車スペースをよく使う人、縦列駐車の機会が多い人には心強い。
ハンズフリーバックドア
ヤリスクロスは、両手がふさがっていてもバックドアを開けることができる「ハンズフリーバックドア」がオプションで選択できる。
対象グレードは「Z」「G」のみで、オプション価格は77,000円だ。
ヤリスクロスのおすすめグレードについてはこちら
トヨタヤリスクロスとマツダCX-3の先進安全装備・予防安全性能を比較
ヤリスクロスはトヨタの先進安全装備「トヨタセーフティーセンス」を、原則標準装備としている。 CX-3もマツダの先進安全装備を全車に採用しているので、両車安全性能は高い。
以下に、両車の主な安全装備をまとめた。
※◯=標準搭載、△=一部グレードではオプション、×=純正オプションなし
– | ヤリスクロス | CX-3 |
アクセル&ブレーキ&ハンドル制御 | ◯ | ◯ |
先行車への追従走行 | ◯ | ◯* |
はみだし抑制 | ◯ | ◯ |
ふらつき検知 | ◯ | ◯ |
衝突軽減ブレーキ | ◯ | ◯ |
誤発進抑制制御 | × | ◯ |
ブラインドスポットモニター | △ | ◯ |
後退時警戒支援 | △ | ◯ |
後方ブレーキ支援 | △ | ◯ |
アダプティブヘッドライト | △ | ◯ |
CX-3は標準装備が充実!
CX-3はピックアップした項目すべてが、ほとんどのグレードで標準装備となる。
ただし、先行車への追従走行機能*「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール」に関しては、「15S」「15S Touring」「XD(ノーマルグレード)」には装備されない。
また、ディーゼルに設定されているMT仕様では、前後誤発進抑制制御は装備されない。
ヤリスクロス「Z」「G」にオプションを付けるのがおすすめ
ヤリスクロスの先進安全オプションで「ブラインドスポットモニター+リヤクロストラフィックオートブレーキ」を選ぶと、後方の安全性が高まる。
「Z」であればアダプティブハイビームも追加すると、CX-3の安全水準とほぼ同等となる。
ただし、エントリーグレード「X Bパッケージ」にはトヨタセーフティセンス自体が装備されないので注意しよう。
トヨタヤリスクロスとマツダCX-3のエンジンスペックを比較
CX-3は2種類のガソリンエンジンと、1種類のディーゼルエンジン、合計3つのパワートレインから選ぶことができる。ハイブリッドモデルはない。
ガソリン車との比較
– | ヤリスクロス | CX-3 | CX-3 | CX-3 |
排気量 | 1.5L | 1.5L | 2.0L | 1.8L |
最高出力 *kW[PS] rpm | 88[120] 6,600 | 82[111] 6,000 | 110[150] 6,000 | 85[116] 4,000 |
最大トルク *N・m[kgf・m] rpm | 145[14.8] 4,800~5,200 | 144[14.7] 4,000 | 195[19.9] 2,800 | 270[27.5] 1,600~2,600 |
トランスミッション | Direct Shift-CVT | 6AT | 6AT | 6AT 6MT |
駆動方式 | FF 4WD | FF 4WD | FF 4WD | FF 4WD |
燃料 | レギュラー | レギュラー | レギュラー | 軽油 |
ヤリスクロスのガソリン車とCX-3の各パワートレイン車のスペックをまとめた。
1.5Lガソリン車同士のスペックがとても近い。そこで、ヤリスクロスのガソリン車とCX-3の1.5Lガソリン車の細かなグレードと価格を比較してみた。
ヤリスクロスの グレード | 価格 | CX-3の グレード | 価格 |
X Bパケ | 1,798,000円~ | – | – |
X | 1,896,000円~ | 15S | 1,892,000円~ |
G | 2,020,000円~ | 15S Touring | 1,991,000円~ |
両車は装備内容もかなり近いので、競合度は高い。
ハイブリッド車との比較
– | ヤリスクロス | CX-3 | CX-3 | CX-3 |
排気量 | 1.5L | 1.5L | 2.0L | 1.8L |
最高出力 *kW[PS] rpm | 67[91] 5,500 | 82[111] 6,000 | 110[150] 6,000 | 85[116] 4,000 |
最大トルク *N・m[kgf・m] rpm | 120[12.2] 3,800~4,800 | 144[14.7] 4,000 | 195[19.9] 2,800 | 270[27.5] 1,600~2,600 |
モーター 最高出力 | 前:59[80] 後:3.9[5.3] | – | – | – |
モーター 最大トルク | 前:141[14.4] 後:52[5.3] | – | – | – |
トランスミッション | CVT | 6AT | 6AT | 6AT 6MT |
駆動方式 | FF E-Four | FF 4WD | FF 4WD | FF 4WD |
燃料 | レギュラー | レギュラー | レギュラー | 軽油 |
ヤリスクロスのハイブリッド車とCX-3の各パワートレイン車のスペックをまとめた。
ハイブリッド車のエンジン+前モーターの数値を単純に合計すると、スペックはCX-3の2.0L仕様と近い。価格帯も被るので競合車といえる。
しかし、ヤリスクロスハイブリッドは燃費がとても優秀ということを考えると、パワートレイン性能全体ではヤリスクロスハイブリッドにアドバンテージがあるといえる。燃費については後述する。
ヤリスクロスの4WD性能は要チェック
ヤリスクロスもCX-3も、全グレードで4WDを選べる。
ヤリスクロスの4WDおよびE-Four仕様には、駆動力・4WD・ブレーキを最適にコントロールする機能が備わっている。雪国ドライバーやウインタースポーツ派には心強い。
CX-3はさらに、ディーゼル車でMT仕様を選べる。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...