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イケメンすぎるレーシングカー「マツダ 風籟」を振り返る!あの車番組が全焼させ幻に
マツダ 風籟(ふうらい)とは
風籟(ふうらい)は、2008年北米国際自動車ショーにて世界初公開されたマツダのコンセプトカーで、同社の「Nagareシリーズ」第5弾にあたります。
車名の風籟は「風の音」を意味し、風を切りながら突き進むレースカーをイメージして名付けられました。
「環境に優しいスーパーパフォーマンスコンセプトカー」をテーマとしており、燃料はBP社製のエタノール(E100)を採用していることも特徴です。
Nagareデザインを採用したスーパースポーツ
スーパーパフォーマンスカーとしてデザインされた風籟は、流体力学に基づいたボディ処理が施され、Nagareシリーズで最もアグレッシブな外観が与えられています。
ベースはアメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS P2クラス)のレーシングカー。Nagareシリーズは、「Nagare(=流)」という名前どおり流麗なシルエットと、線が何重にもなっているかのようなデザインが特徴です。
よくみるとエンブレム周辺には、マツダの「5ポイントグリル」を彷彿とさせるラインが確認できます。下部のグリルとそれを縁取るようなライト、アグレッシブなリップスポイラーも特徴的です。
低重心かつMRレイアウトを採用し、サイドにはNagareシリーズ特有のプレスラインが施されています。ドアは跳ね上げ式で、上方向に開きます。
リアには巨大なウイングを装着しており、マフラーはロータリーエンジンを彷彿とさせる逆三角形の形状、その下には車名である「風籟」の文字が配されています。
ルーフは爬虫類のような禍々しさを感じる質感。大きさの異なる2本のアンテナが配置されています。メッシュ部分の穴は三角形で、ロータリーエンジンをモチーフにしているようにも見えます。
さながらレーシングカーの内装
風籟の内装は2シーターの2人乗り。スポーツ性能を重視した作りのため、快適性はほぼ考慮されていないといっても過言ではありません。
ステアリングホイールは「FURAI」のロゴが入ったスパルコ製を使用し、上部にはモニターを設置。左上あたりにはロータリーエンジンの形をしたシルバーのイグニッションスイッチがあります。
よく見ると助手席足下(画像左下)には競技車両に見られる車載消化器も装備しています。
2つのバケットシートにはレーシングカーに見られる4点式シートベルトを装備しており、こちらもステアリングホイール同様にスパルコ製。
シートのヘッドレストにある三角形のステッチもロータリーエンジンを模したものでしょうか。ここまでくると隠れロータリーエンジン探しができそうです。
マツダ 風籟のスペック
マツダ 風籟について公開されているスペックを、ボディサイズとパワートレインに分けて掲載します。
ボディサイズ
全長 | 4,563mm |
---|---|
全幅 | 1,956mm |
全高 | 977mm |
ホイールベース | 2,790mm |
車両重量 | 675kg |
乗車定員 | 2人 |
パワートレイン
シャシーには、2005年に同大会でマツダが採用した「クラージュ・C65」のものを使用。3ローター450馬力のロータリーエンジン「R20B」を搭載し、トランスミッションにエクストラック社製の6速セミオートマティックを組み合わせています。
3ローター搭載の市販車は1車種のみ
補足として、3ローター搭載の市販車は1990~1996年まで生産された「ユーノスコスモ」の上級グレードのみ。エンジン型式は「20B」です。
ただし、燃料はエタノールではなくハイオク。こちらのスペックは、当時の国内自主規制上限だった最高出力280馬力、41.0kg-mの最大トルクを発生し、トップクラスの性能を誇りました。
テスト中に全焼!実車は現存しない
マツダ 風籟は2013年に焼失しており、残念ながら実車は現存しません。
事件が起きたのは2013年。英国の自動車メディア「Top Gear(トップギア)」が同メディアの20周年記念企画として実施した走行テストで事件は起こります。
走行テスト中に発生した火災によって風籟は全焼し、見るも無残な姿へと変わり果てました。もちろん風籟はコンセプトカーとして1台しか制作されておらず、再度作り直す計画もなかったため、車両は完全に失われました。
この事件は当時かなりの話題となり、風籟の早すぎる終焉を嘆く声が後を絶ちませんでした。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...