水素自動車の仕組みについて!燃費や価格の問題点から代表車種まで

1990年代から開発が進められている水素自動車。2010年代から2020年代にかけて普及するだろうと言われているこの車について、今のうちに勉強しておきましょう!今回の記事では、水素自動車の歴史や仕組み、問題点や代表車種などを説明していきます。

水素自動車とは?

リエッセ水素バス

水素自動車とは

出典:https://www.google.co.jp/

水素自動車とは、水素をエネルギーにして走行する自動車のことです。
ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを改良して、直接燃焼をするものと、燃料電池で発電するものの二つに分けられています。
後者の仕組みは、燃料電池を使って水素と酸素の化学反応を起こさせて発電し、モーターを回して走行するものとなり「燃料電池自動車」と区別された名称が付けられています。

この記事では水素を直接燃焼するエンジンの仕組みをもつ「水素自動車」についてご説明、ご紹介します。
トヨタ・ミライが代表となる水素を燃料とした燃料電池自動車とは区別します。
燃料電池自動車については下記の記事をご覧ください。
燃料電池自動車(FCV)については下記のまとめ記事をご確認ください。

水素自動車の歴史年表

1970年
 東京都市大学で日本初の水素燃料エンジンが開発される。
1974年
 その水素エンジンを搭載した自動車を試作、デモ走行に成功。
 この後、スズキ・セルボや日産・フェアレディZなどの車を改造して水素エンジンを搭載し、次々に成功。
1997年
 東京都市大学が、京都国際会議に日産アベニールをベースに作成した「武蔵10号」を出展。
2003年
 マツダが東京モーターショーに水素ロータリーエンジンを搭載したRX-8のモデルを出品。水素のみだと約150kmしか走れないという性能。
2004年
 マツダの試験時に使用していた車両がナンバーを手に入れることに成功し、これによって公道で走ることができるようになった。
2006年
 水素エネルギー開発研究所が、国土交通省大臣認定を獲得し、これによって公道で試験走行することが可能になった。
2008年2月
 フレイン・エナジーが、水素とガソリンを混ぜて燃焼させる有機ハイドライド水素自動車を発表。
2008年11月
 Ronn Motor社がリアルタイムで水素供給をすることができるシステムである「H2GO」を搭載した車を発表。
2009年
 東京都市大学が水素燃料エンジンを搭載したバスであるリエッセ水素バスを開発。

水素自動車の仕組みはどんなもの?

HR-X

水素自動車の仕組み

出典:https://www.google.co.jp/

水素自動車に搭載されている水素燃料エンジンは、水素と空気を取り入れて燃焼させ、水蒸気を発生させる仕組みになっています。
この水素燃料エンジンは、ガソリンエンジンに比べると燃焼時に発生する窒素酸化物が少なくなっています。
また、水素燃料エンジンは、エンジン内で水素を燃焼するため、走行中に水蒸気を発生させますが、二酸化炭素は発生しないため、環境面ではガソリンエンジンに比べて優れています。

水素自動車の安全性はどうなっているの?

水素は爆発しやすいという知識から、水素にはどこか危険なイメージがついています。
この水素自動車も、安全に利用することができるのでしょうか。
実際、水素をエネルギー源として使用する際に、問題となる点はいくつかあります。

水素の問題点とは?

水素は分子が小さいため、シリンダーブロックなどを構成する金属中に拡散、浸透する水素脆化という現象が起こります。
この現象が起こると、金属の耐久度が低下してしまい、脆くなってしまうため、非常に危険な状態になります。

また、水素の燃焼速度が高いために、吸気から圧縮での過程で、混合気と呼ばれる気体化したガスと霧状になった液体燃料が混ざったものが高温の点火プラグや排気バルブなどに接触した際に爆発が起こりやすく、金属性の振動や混合気が燃焼室外で燃焼することが起こりやすくなります。
これを防ぐために、水素の混合率を薄くする必要があります。
しかし、混合率を薄めてしまうと、ガソリンを用いた場合と比べて出力は50%程度に留まってしまいます。

しかし水素自動車は安全です!

水素自動車は安全

出典:http://forum.kerbalspaceprogram.com/

上の写真は水素自動車とガソリンエンジン自動車の燃料漏れが発生してからの火災、爆発にどのような差があるのかの実験の様子を写したものです。
火の上がり方はガソリンエンジンの方が強く、水素自動車の方が火の勢いが弱かったという結果です。
ガソリンエンジンより水素自動車の方が燃料からの火災、爆発の危険性は低いことが証明されました。
前述したような水素の危険性は十分に考慮され、水素自動車の安全対策は万全となっています。

水素自動車の燃費に関する問題点とは?

その他にも、水素自動車には燃料面にも課題があります。
それは、燃料をどこで補給するのか、という点です。
現在配置されている水素ステーションの数は少なく、そもそも存在すら知らないという方が大半でしょう。
今後普及すれば問題ないですが、水素ステーションを作る際のインフラ面をどうするかということが課題になっています。

水素自動車の燃費はどうなっているの?

水素自動車、マツダ・RX-8 ハイドロジェンREを例に挙げますと、1km走るのに必要な燃料代は

・水素自動車は約1,100円
 水素タンク満タン110Lで100km走行が可能
 水素1L=1,000円で試算
・電気自動車は約2円(2016年6月現在の東京電力「おトクなナイト8」契約時で午後11時~午前7時に充電)
・ガソリン車は約8.0円(実燃費15km/h・ガソリン単価120円/Lの時)

となります。
尚、「水素1L=1,000円で試算」は燃料電池自動車での水素の価格をベースにしています。
この記事で取り上げる水素自動車用の水素の価格は公表データがありませんでの、実態は不明です。
また、マツダ・RX-8 ハイドロジェンRE は水素エンジン+モーターのハイブリッドとなっている点も特記事項となります。

水素自動車の価格の問題点とは?

RX-8 水素ロータリー車

RX-8水素ロータリー車

水素自動車の価格がどうなっているのか、気になる方も多いと思います。

燃料電池自動車ではない水素自動車の数は少なく、情報もほとんどありません。
よってマツダが開発したRX-8水素ロータリー車を例にしてみると、こちらのリース価格は420,000円/月(リース期間30ヵ月の月単位のリース価格)となっています。
これを見ると、まだ水素自動車が浸透していないためか、やはり高額だということがわかりますね。

水素自動車の代表車種を紹介!

水素自動車の代表車種について紹介します。

マツダ・プレマシー ハイドロジェンREハイブリッド

マツダプレマシー

水素ロータリーエンジンを搭載したマツダのプレマシーです。
2009年に国土交通大臣による認定を授かり、後にリース販売も行われました。

マツダRX-8ハイドロジェンRE

HYDROGEN REという水素ロータリーエンジンを搭載したマツダのRX-8です。
馬力や水素のみの走行距離が少ないため、2種類の燃料を切り替えることができるバイフューエル仕様となっています。

水素自動車には無限の可能性が!

トヨタ ミライ

水素自動車の可能性

水素自動車に関する記事はいかがでしたか?
まだまだ普及しておらず、どういった車なのかわからない方も多いと思います。
しかし、現在でも開発は着々と進められており、近い未来には水素自動車が街中で走り回る姿が当たり前になる日が来るかもしれません。

MOBYには、ハイブリッド車に関する記事がいくつかありますので、そちらもあわせてどうぞ!

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