トヨタがプラド後継の新型『ランドクルーザー250』発表！さらに新しくなった“70”も！

『ランドクルーザープラド』から原点回帰を果たした「250シリーズ」
14年ぶりの全面刷新！『ランドクルーザー250』の進化ぶり
トヨタ『ランドクルーザー70』も国内復活！

『ランドクルーザープラド』から原点回帰を果たした「250シリーズ」

左からランドクルーザー”300″、ランドクルーザー”70″（プロトタイプ）、ランドクルーザー”250″（プロトタイプ）

2023年8月2日、トヨタは同社のSUV『ランドクルーザープラド』の後継となる新型『ランドクルーザー250』を発表しました。

トヨタランドクルーザー（以下ランクル）は、1951年8月1日にトヨタBJ型として誕生し、今年で72周年を迎えるオフロードモデルです。高い信頼性により「どこへでも行き、生きて帰ってこられる車」として、トヨタは現在まで累計1,130万台のランクルが約170の国と地域で、人々の命や暮らしを支えていると説明しています。

これまでランクルは、ステーションワゴンの「300シリーズ」と、高い耐久性と悪路走破性が備わる「70シリーズ」、十分な走破性能を備えながら快適性と扱いやすさに秀でた「プラド」の3シリーズが展開されてしてきました。

しかし高級化路線に進むプラドから、ランクルの原点となる実用性を重視した車へと回帰させるため、新たに250シリーズを開発したとトヨタは述べています。

ランドクルーザー250の日本発売は、特別仕様車ファーストエディションを含めて2024年前半の発売を予定しているとのこと。また『ランドクルーザー70』も2023年冬に継続販売モデルとして日本に再導入すると報じられています。

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14年ぶりの全面刷新！『ランドクルーザー250』の進化ぶり

新型『ランドクルーザー250』の大きな特徴は「オフロードカーとしての基本性能の向上させる刷新されたプラットフォーム」と「地域に根ざした需要と環境性能を実現する多彩なパワートレイン」、「伝統とモダンを統合させて生まれ変わった内外装デザイン」の3点です。

フレームは『ランドクルーザー300』と共通！ねじり剛性は30％UP

『新型ランドクルーザー250』は、300シリーズと同じGA-Fプラットフォームを採用し、フレーム剛性は従来から50％向上。キャビンボディも剛性強化と軽量化に重きをおいて設計され、超高張力鋼板とアルミ材をを適材適所に使用したうえ、スポット溶接増しや構造用接着剤の使用箇所を大きく増やしているとのことです。

これにより、車体のねじり剛性はボディとフレームを合わせた状態で従来から30％向上していると説明されています。

フロントサスペンションはハイマウント・ダブルウィッシュボーン式、リアはトレーリングリンク車軸式が採用され、フロントスタビライザーの状態を切り替えられるSDM（Stabilizer with Disconnection Mechanismをトヨタブランドとして初採用。それにより悪路でのタイヤの接地性が大幅に向上しているとのことです。

シャシーの改善に加えて、ドライブモードセレクトやセンサが捉えた路面状態に応じてショックアブソーバー減衰力を自動調整するAVS（Adaptive Variable Suspension System）も相まって、悪路での路面追従性の向上だけでなく、乗り心地の改善も図られています。

新たに電動パワーステアリングを採用したことで、軽い操舵力により低速時の取り回し性向上するだけでなく、オフロード走行時のキックバックによるハンドル取られを低減。

また電動パワステはレーントレーシングアシスト（LTA）の搭載にも必須の機構であり、ランクルに求められる強度信頼性を確保しつつ、操縦のしやすく疲れないステアリングフィールを実現しているとのことです。

北米向けにはランクルリシーズ初となるハイブリッドエンジンを採用

『ランドクルーザー250』は、各国の需要に応えるために国や地域ごとに全5種類のパワートレインが用意されるとのことです。

中近東と東欧向けには、最高出力281PSを発揮する2.4Lガソリンターボが設定され、日本および各国の量販型には、204PSの2.8Lディーゼルターボと163PSの2.7Lガソリンが用意されます。

北米・中国向けにはランクルシリーズ初となる、システム出力330PSの2.4Lガソリンターボハイブリッドが用意され、オーストラリアと西欧向けには、市街地や渋滞時の燃費に配慮した、204PSを発揮する2.8Lディーゼルターボ＋48Vシステムが設定されます。

オフロード走行支援機能「マルチテレインセレクト」も搭載され、「SAND（砂地）」「DEEP SNOW（深雪路）などの路面状況に応じた6種類のモードから選択すればローレンジ/ハイレンジともにエンジンやブレーキ、サスペンションが統合制御され、最適な駆走行性能を発揮。

マルチテレインセレクトにはセンサーからの情報をもとに、最適なモードを自動選択する「AUTOモード」も追加されると述べられています。

内外装はモダンなデザインとしつつ徹底的に使いやすく進化

「Reliability（信頼性）」「Timeless（永続性）」「Professional（専門性）」の3つをキーワードとして、『ランドクルーザー250』の内外装はデザインされたとトヨタは説明しています。

エクステリアはランクルらしい水平基調のシルエットが維持され、ボンネット中央だけを低くし、前方の路面を見やすさに配慮。一段高くなった両端は車幅確認を容易にしてくれます。ボディ側面下部がえぐられている形状は、岩などの干渉を避けるための措置とのことです。

ヘッドライトは容易に交換できる構造とし、3眼レンズと3眼リフレクターのほか、丸形にも換装可能であり、破損しやすいフロントバンパーの一部も交換しやすいように着脱式パネル構造となっています。

インテリアも外観と同じく水平基調とし、オフローダーとしての安全性と、疲れにくさに寄与する機能性を備えつつ、上質な空間を実現したとのことです。

サイドウィンドウのベルトラインは従来より30mm低くされ、それに合わせて低いインパネ上部も低く抑えられ、良好な前方視界を確保。スイッチ類は迷わず操作ができるように、あえて機能ごとに異なる形状と操作方法とすることで手元を見ずとも操作できるように配慮されています。

悪路での乗車姿勢を保持するために欠かせないニーパッドに加え、センターディスプレイの手前にパームレストを設けることでタッチディスプレイの安定操作を可能としています。

センターディスプレイには、オフロード走行時の「マルチテレインモニター」としても機能し、フロントタイヤ周辺カメラで確認できる「アンダーフロアビュー」に加え、トヨタ初となる後退時に後輪周辺を映し出す「バックアンダーフロアビュー」も搭載。

ディスプレイには、各システムの稼働状況やフロントタイヤの方向、アクセルブレーキの踏み込み量や傾斜計なども表示されます。

トヨタランドクルーザー250 プロトタイプの主要諸元

【全長】4,925mm（＋100）
【全幅】1,980mm（＋95）
【全高】1,870mm（＋20）
【ホイールベース】2,850mm（＋60）
【サスペンション方式】（前）ハイマウント・ダブルウィッシュボーン式、（後）トレーリングリンク車軸式
【対地障害角】
アプローチアングル 31°（±0）
デパーチャーアングル 23°（±0）
ランプブレークオーバーアングル 23°（±0）
※（）内は従来比

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トヨタ『ランドクルーザー70』も国内復活！

「ヘビーデューティモデル」と呼ばれる『ランドクルーザー70』は、剛健堅牢をテーマとした生粋のオフロードモデルです。これまでにも何度か再販されてきたものの、『ランドクルーザー250』発表とともに継続販売モデルとしての国内復活がアナウンスされました。

2023年冬に登場予定のランドクルーザー70は、シリーズの特性を継承しながら、時代に合わせて進化しているとのことです。

パワートレインは高い動力性能と低燃費を備え、高い信頼性を誇る1GD型2.8Lディーゼルターボエンジンに6ATに換装され、出力やトルクの向上だけでなく静粛性も改善。

シャシーは継続して耐久性と信頼性に優れるラダーフレームが採用され、高い悪路走破性を維持しながら、舗装路での乗り心地も向上していると説明されています。

ランドクルーザー70 プロトタイプ主要諸元

【全長×全幅×全高】4,890mm×1,870mm×1,920mm
【ホイールベース】 2,730mm
【エンジン形式】1GD-FTV型ディーゼル 2.8Lターボ
【最高出力】150kW（204PS）
【最大トルク】500N･m（50.9kgf･m）
【トランスミッション】6 Super ECT（6速オートマチック）

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