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「スカイラインを諦めない」日産の魂はいつまでも“スカG”だ!日産 スカイラインセダン・11代目V35~13代目V37【推し車】
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今ならば言える、「成功」だったと…11代目V35系(2001年)
1999年、経営悪化していた日産はついに資金が尽きて倒れる寸前にルノー傘下入りして命脈を保ったものの、大幅な規模縮小による車種整理、つまりリストラが避けられないのは誰が見ても明らかであり、旧プリンス系のスカイラインも先が読めなくなりました。
幸い、同じ旧プリンス系でもグロリアと異なり存続が許されたスカイラインですが、それまで国内向けにはローレルとして販売されると思われていたコンセプトカー、「XVL」(1999年)をベースにした、V6エンジン搭載高級セダンになって、大ブーイング!
2ドアクーペ版は実質フェアレディZの2by2車と統合されて、Z33の2+2クーペ版をV35スカイラインルックにしたような別物となりましたし、歴史と伝統を受け継ぐ4ドアセダンがスカイラインの本質ですが、大きく高級になったのはR33を思わせます。
もっとも、スカイラインが名機とはいえ古すぎる直6のRBを捨て、V6エンジンになるのはそれ以前からの既定路線でしたし、R34後継車が海外向け高級ブランド、「インフィニティ」の新型スポーツセダンと統合されるのは、むしろ自然な成り行きです。
開発そのものは「スカイライン」の名に恥じない走りを目指したものですし、セドリック/グロリアを統合した後継車「フーガ」より、賛否両論のうち否定の声が強くとも、話題になっただけマシというものでした。
実際、表面的な内外装やスペックにこだわらないユーザーからは、「これで長年の呪縛から開放された」と評価する声も少なくなかったですし、フロントミッドシップのFM(FR-L)パッケージで走りのレベルはむしろ上がっています。
20年以上たった現在も「スカイライン」ブランドが日産からもユーザーからも大事にされている事を思えば、V35への世代交代とスカイライン襲名継続を強行したのは、今考えれば正解だったと言えるでしょう。
歴代シルビアの最高傑作は、優れたデザインのデートカー
- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...