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メルセデス・ベンツの中古車|モータージャーナリストおすすめのコンパクトカー3選【2022年最新情報】
目次
取り回しのしやすいコンパクトなモデルをピックアップ
1886年にドイツでカール・ベンツによって創立された世界最古の自動車メーカーであり、世界最古の自動車を造ったことで知られる「メルセデス・ベンツ」。日本では誰もが知っている憧れの高級車ブランドとして広く認知され、人気も非常に高いです。日本自動車輸入組合(JAIA)の発表によると、日本におけるメルセデス・ベンツの販売台数は7年連続No.1!
憧れの対象としての揺るぎないブランドイメージが定着していることがその大きな理由ですが、さらに常に最先端の先進技術を投入し、期待を裏切らない進化を続けていることも強みです。そういった絶え間ない努力の積み重ねが安全性が高いイメージだったり、信頼性の高さに繋がっていると思います。
また、商品ラインアップの数も充実しています。モデルラインアップは、まるで隙間を埋めるかのようなきめ細やかさで、買い替えを検討した時にはどんなニーズだったとしてもメルセデス・ベンツのライナップの中から選べるぐらい。モデルごとのキャラクターも分けつつ、そこにはしっかりメルセデス・ベンツのDNAが注入されています。
世界では「Eクラス」や「Sクラス」といったラグジュアリーモデルが人気ですが、日本では道路事情や住宅事情などもあるのか、高級ブランドでも手が届く価格や取り回しのしやすいコンパクトなモデルが人気です。「Aクラス」、「Bクラス」、「CLAシリーズ」、「GLA」などコンパクトなメルセデス・ベンツによって、メルセデス・ベンツユーザーのすそ野が広がっています。
今回はそんな「小さなメルセデス」の中から、私、吉田由美のおすすめの3台をご紹介します。
吉田 由美
カーライフ・エッセイスト。クルマまわりのエトセトラについて独自の視点で、自動車雑誌を中心にテレビ、ラジオ、web、女性誌、一般誌、イベントなど広く活動中。
私も乗っていた、実用性とスタイリングが魅力の1台
CLAシューティングブレーク AMGスタイル
何を隠そう、私の元愛車は初代「CLA シューティングブレーク」。いわゆる「ステーションワゴン」ですが、欧州などでは狩りを目的とするクルマには「シューティングブレーク」という名称が与えられます。狩りに使う道具や獲物を積むため、ラゲッジスペースの広さとデザインが特徴です。
「CLA シューティングブレーク」は、「CLAクラス」をベースにしたモデルです。4ドアクーペの高いデザイン性を犠牲にすることなく、広い室内空間とラゲッジルームを実現した夢のようなモデルで、中でも伸びやかなリアエンドまで伸びた美しいルーフラインとリアのデザインは個性的。私は見た瞬間に心を奪われ、購入を決意しました。
それまで私にとってステーションワゴンにはまったく興味がありませんでしたが、このクルマのスタイリングはそのことを忘れてしまうぐらい魅力的です。いうなれば実用性の高い4ドアクーペ。しかも「ステーションワゴン」ではなく、「シューティングブレーク」という名称もイメージアップに貢献しているように思います。それまでのメルセデスベンツは「ステーションワゴン」でしたから。
ラゲッジルームは通常でも495Lと広いのに、後席シートを倒せば最大1354Lまで拡大するのも素晴らしい。さらにホイールベースも4ドアクーペモデルの「CLA180」と比べると45mm長く、全高も5mm高くなって乗り心地も向上。後席の車内空間も「CLA180」に比べて広くなっています。
顔は同じでもスタイリングは全然別モノ。メルセデス・ベンツは他メーカーに比べても早くから先進安全装備が充実しているので、2015年に発売された初代「CLAシューティングブレーク」でも緊急ブレーキの「CPAプラス」や「レーダーセーフティパッケージ」などを全車標準装備しています。ちなみに、個人的には、フロントグリルがキラッと輝く「AMGスタイル」がおすすめです。
「CLA シューティングブレーク」は2019年にフルモデルチェンジされていますが、私の乗っていた初代なら中古車価格は150万円〜とかなりお手頃。もちろん、メルセデスらしさはバッチリ感じられるのでご安心を。
大変身した「切り込み隊長」、キラキラのフロントグリルがおすすめ!
Aクラス「A180 スポーツ」
メルセデス・ベンツのコンパクトモデルの切り込み隊長(?)的存在の「Aクラス」。それまでメルセデス・ベンツというと高級セダンの「Sクラス」や「Eクラス」、それと高級SUVの「Gクラス」という高級路線が人気の中心でした。1997年に初代「Aクラス」が登場します。
明らかにファミリー感というか庶民性たっぷりのスタイリングで登場した「Aクラス」でしたが、残念ながらその路線はメルセデス・ベンツのブランドイメージとかけ離れていたことから、あまり人気は出ませんでした。ちなみに、2代目の「Aクラス」も同様のボディスタイルでしたが、これもそれほどのヒットにはならず。
しかし、そんなイメージを大きく変えたのが、2013年に登場した3代目「Aクラス」です。全高を大きく下げ、スタイリッシュでスポーティなハッチバックスタイルに大変身。もはや「Aクラス」という同じ名前でも別人です。
2015年のマイナーチェンジで私の大好きなキラキラのフロントグリル「ダイヤモンドグリル」が採用されたので、こちらがおすすめ。ダイヤモンドグリルがあるだけで、ぐーんと華やかになり、しかもそこに目が行くこともあるのかモデルの古さを感じさせません。ある意味、視覚マジック。
しかもグリルだけではなく、フロントグリルと左右に繋がった大型のエアインテークに変更されたり、リアのLEDコンビネーションランプも新デザインとなったタイミング。
インテリアもディスプレイが8インチに大型化されたりと目で見てわかる変更が多いのも特徴。「モデル末期は熟成されるのでクルマとしての完成度が上がる」と言われますが、まさにそんなクルマだと思います。
そんな「Aクラス」ですが、3代目の中古車価格は150万円前後とかなりお買い得!ただ、予算に余裕があるなら、2015年のマイナーチェンジ後のモデルが特におすすめです。価格帯は220万円前後〜となっていますが、各種装備や走行性能が一段と進化しています。さらには、私イチオシの「ダイヤモンドグリル」を選ぶこともできます。
ニコるんも選んだ最新モデル!狙い目は「FWDのディーゼル」
GLBクラス「GLB200d」
個人的にはガソリンが高騰している今こそ、価格の安い軽油で乗れるディーゼルモデル!という気分です。そして今、売れに売れているのが「GLB」。2021年の日本国内での輸入車の販売台数では11位。メルセデスベンツの中では2位と大健闘。
2020年に2代目の「GLA」と同時に発表されたGLBですが、個人的にはGLA派。しかし、蓋を開けてみると2021年はそのGLAよりGLBのほうが売れているというのですから驚きです。
SUVは世界的に相変わらずの人気。なかでもメルセデス・ベンツのSUVは、サイズにかかわらず需要は多く、メルセデス・ベンツのSUVのフラッグシップモデル「Gクラス」も高額にもかかわらず12位となっているほど。
「GLB」の人気の理由は角ばったややマッスルなフォルムと3列シート。「Sクラス」並みの最高レベルの安全装備「レーダーセーフティパッケージ」が全車標準装備なのも魅力的です。
次世代のインフォテイメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」ももれなくついてきて、運転操作以外の操作、車内の温度設定やカーナビの目的地設定などは対話型の音声入力でコントロールが可能となります。
「Hi!メルセデス」と呼びかけるとシステムが起動しますが、他メーカーの同様のシステムに比べるとAIの学習能力が高く、意外とちゃんと会話になります。そしてもしかしたら「GLB」が注目を集めたのにはタレント・藤田ニコルさん(ニコるん)の影響も少なからずあったのかもしれません。
私もたまたまそのテレビ番組を見ていて、ニコるんが免許を取りに行ったり、愛車を買いに行くのを見ていました。そしてニコるんが選んだのが「GLB200d 4MATIC」。四駆のモデルです。ニコるんの条件は、「SUVで白くて大きい車で横幅が1,850mm以下」。その条件にピッタリ合ったのが「GLB」だったというのです。
GLBは2020年に登場したばかりということもあり、中古車の在庫自体が少なめ。また、中古車と言えどまだまだ高く、相場は650万円〜750万円ほど。それでも、ガソリン車に比べてディーゼル車の方が割安なので、狙うなら断然ディーゼル車!
ちなみに、ニコるんは4MATICを選んだようですが、私的にはFWDの「GLB200d」がおすすめ。雪道を走ったりしないのであれば4WDは必ずしも必要ではありませんし、FWDの方が燃費も良く価格も安いので言うことなしです!
「ザ・高級車」というイメージの強いメルセデス・ベンツですが、最近ではリーズナブルでコンパクトなモデルも充実しています。もちろん、コンパクト・メルセデスでも高級感はバッチリ!中古車ならさらに手の届きやすい価格になっているので、気になる人は一度チェックしてみましょう。
- 執筆者プロフィール
- 吉田 由美
- 短大時代からモデルを始め、国産メーカーのセーフティドライビングのインストラクターを経て「カーライフ・エッセイスト」に転身。クルマまわりのエトセトラについて独自の視点で、自動車雑誌を中心にテレビ、ラ...