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CR-V

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「オフロードなんて走らないでしょ?」ユーザーが求めていたのは“なんちゃってクロカン”、そうコイツ~初代ホンダ CR-V【推し車】

ユーザーが真に望んでいたのは、カタチだけのクロカンだった

当然トランスファーのでっかい出っ張りなどなく、前後左右ウォークスルー可能なところなど、むしろミニバンのようだ

初代CR-Vには序章があり、1987年発売でしぶとく継続販売されていた2代目シビックシャトルをベースにRV仕立て、今でいう「クロスオーバー化」したシビックシャトル ビーグルを1994年に発売し、ホンダで数少ないRVとして、意外な人気を得ていました。

その時点で初代CR-Vの開発はだいぶ進んでいたはずですが、開発陣は「ビーグル」の人気に心強い思いをしたでしょう…そう、クロカンなんて形だけでいいんです。

そもそも1990年代RVブームの初期に人気だった三菱 パジェロなどのクロカンは、頑丈なラダーフレームやサスペンション、副変速機つきパートタイム4WDで高い悪路走破力を誇るといっても、大多数のユーザーは好き好んで走りに行かない限り、悪路に縁はありません。

それでいて構造もメカニズムも重くて燃費は悪いし、車検に出せば重量税は高く、舗装路に最適化されたサスペンションではないので、操縦性も快適性も従来からのセダンハッチバック車など普通の乗用車に劣ります。

スキーブームもあったので全く無用の長物とまでは言いませんが、大多数のユーザーは冷静になると、「なんで街中や舗装路だけ走るのに、こんなクルマを買ったんだっけ?」と疑問を持つわけです。

しかしカッコイイのは確かだから、これで中身は普通のクルマってのがあればいいんだよね…というタイミングでポンと現れたCR-Vに、売れない理由などありますでしょうか?

RVブームの中でも不必要に過熱していたクロカンブーム、そのオチは「ユーザーが本当に望んでいたのはクロカンではなく、クロカンのカタチをしたクルマ」でした。

SUVのオフロード性能を見分けるポイント

執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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