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引っ張りタイヤとは?車検は通る?メリット&デメリットや適正空気圧&限界サイズ

ドレスアップの定番「引っ張りタイヤ」とは|デメリットはある?

引っ張りタイヤの例
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「引っ張りタイヤ」とは、タイヤをゴム面から見たとき、ホイールの太さに対して適正サイズよりも細いタイヤを履かせるカスタム方法のことです。

ホイールがタイヤに対して外に飛び出るような外観が特徴で、細めのタイヤが外に「引っ張られている」ため、「引っ張りタイヤ」と呼ばれます。

見た目以外のメリットはある?

引っ張りタイヤは、第一に見た目が良くなるというメリットがあります。タイヤが薄く見えるので、よりシャープでスポーティな見た目にドレスアップでき、かつホイールを突き出すことで、ホイールのデザインを大胆に主張することも可能です。

通常は「ツライチ(フェンダーのギリギリの位置にホイールを履く状態)」を狙う場合、フェンダーとタイヤの間に隙間がなくなることで、異音やフェンダー破損の原因になります。引っ張りタイヤカスタムを施すことは、その対策にもなります。

さらに引っ張りタイヤは、走行性能が向上する「低扁平タイヤ」の性質も兼ね合わせており、一般的に高価とされる低扁平タイヤを、引っ張りタイヤで安価に代替することが可能です。

デメリットはある?

引っ張りタイヤには、美味しいメリットばかりではありません。

そもそも、適正サイズより細いタイヤを履かせているため、通常よりもタイヤの空気圧を高くすることが必須です。これを忘れると最悪ホイールとタイヤが外れて、事故の原因になりかねませんし、反対に空気圧を高くしすぎると、バーストする可能性もあります。

引っ張りタイヤのデメリットは、カスタムを慎重に行わないとメリットの恩恵を削り取るまでに牙を向くことになるのです。

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引っ張りタイヤのやり方・組み方

ここから引っ張りタイヤの組み方をご紹介しますが、前提としてDIYで組むのは初心者には難しいため、カスタムショップに依頼する方が確実で安全だということを覚えておいてください。

1.「ビード」を十分に開けタイヤを仮履きさせる

ホイールの適正サイズより細いタイヤを履かせるため、まずはホイールにタイヤを仮履きさせます。はじめはタイヤと、ホイールが固定される部分(ビード)が十分に空いた状態にしておきましょう。

2.片側のビードを完全に入れる

まずは、片側に対してタイヤとホイールをはめ込みます。

リムの内側に、タイヤを引っ掛けるためのラバーリングをはめ、その面が下になるように押さえつけながら、少しずつ空気を入れていくと、ビードを上げることができます。

3.もう片側のビードを組み込み完成

完全にビードを組み込んだ側が緩まないように固定しつつ(固定の方法は様々)、もう片側も同様にラバーリングを使って空気を入れて、タイヤをはめ込んでいきます。

ラバーリングを抜き取り、両側のビードがしっかりと組み込まれていることを確認したら、引っ張りタイヤの完成です。

©hikari_stock/stock.adobe.com

補足として、引っ張りタイヤを取り入れる前に、以下の2点を忘れずに確認しましょう。

  • ビードがホイールにしっかり当てはまっていない
  • タイヤの側面部分がホイールのリムに届いていない

ビードがホイールにしっかり当てはまっていない

「ビード上げ」や「ビードが上がっていない」などと呼ばれるケースです。

ビードがホイールへしっかり当てはまっていないケースは、自宅でDIY作業にてタイヤ交換を行う際に発生しやすいのが特徴。ビードがホイールに当てはまっていないためタイヤとホイールの間に隙間ができて、いくら空気を注入しても漏れてしまい空気圧のない状態のままです。

もし、ビードが当てはまっていない状態のままなら、電動の「エアコンプレッサー」を使ってビード上げをおすすめします。タイヤのエアバルブにエアコンプレッサーのチューブを差し込み空気が注入されるだけで、手作業式の空気入れよりも力があり、タイヤのビードをホイールへはめ込めるでしょう。

ただし、タイヤのサイズが大きくなると、家庭用のエアコンプレッサーでは対応できない可能性もあります。近隣のタイヤショップやカー用品店などに業務用のエアコンプレッサーがあるケースが多いですが、引っ張りタイヤを取り入れるなら専門のカスタムショップに依頼するとよいかもしれません。

タイヤの側面部分がホイールのリムに届いていない

本来のタイヤは、ビードのみではなく、側面に沿ってリムに密着させて空気漏れを発生しにくくしているのが特徴です。しかし、引っ張りタイヤはすでにタイヤ幅が細く、タイヤの側面部分が八の字のように開く形状となります。側面部分がリムに届いていなければ、空気漏れに繋がるでしょう。

引っ張りタイヤを取り入れる際は、タイヤやホイールに記載されているそれぞれの幅と、タイヤの扁平率をチェックしましょう。タイヤよりホイールの幅が広くなりすぎる場合、扁平率次第ではリムに届かなくなる原因となるため注意したいポイントです。

爆発させて組み込む裏技は超危険!真似は厳禁

先ほどご紹介したタイヤを組む工程の内、「ビードを上げてタイヤを組み込む」という部分が非常に難しいとされています。

難しい道のりに対しては、やはり近道を考える人もいるもので、なんと爆発の勢いで一気にビードを組み込む裏技が存在します。こちらの方法は言うまでもなく超危険ですので、決して真似はしないようにしましょう。

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引っ張りタイヤの適切空気圧は?

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引っ張りタイヤのデメリットの一つに、空気圧のバランスを保たないと最悪事故に至ることもあるとご紹介しました。

一般的な空気圧は2キロ程度ですが、引っ張りタイヤの適切な空気圧は、3キロを中間として、±0.3キロを目安に考えるとよいでしょう。

また、空気圧は走行環境や時間の経過に応じて増減するので、半月から1ヶ月に一度、確認すればより安全です。

引っ張りタイヤの限界サイズは?

©Talaj/stock.adobe.com

結論から述べると、同じタイヤの幅やインチサイズであってもメーカーによりタイヤの特性が異なるため明確な限界となるサイズが存在しません。

加えて、引っ張りタイヤは側面が漢字の「八」を描くほど窮屈な形状となるため、無理なセッティングをするとタイヤのパンクや事故に繋がり、ロードインデックスが関連する項目で車検が通らなくなるデメリットがあります。

例えば、幅が225mmのタイヤを、サイズが9.5J(幅が9.5インチ、およそ241mm)のホイールに組み込もうとすると、無理な引っ張りタイヤができて危険な状態となる可能性があります。

引っ張りタイヤにおすすめのタイヤメーカーは?

引っ張りタイヤを取り入れたいときにおすすめのタイヤメーカーを3社ピックアップしました。

予算や細めのタイヤ幅でラインナップを揃えているのは、アジアンタイヤの「ナンカン」や「ネクセン」、日本の「トーヨータイヤ」が代表格に挙げられます。予算と条件にあった引っ張り用のタイヤを探してみましょう。

ナンカン(NANKANG)

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台湾のタイヤメーカー、ナンカンは、1本単位のコストパフォーマンスに優れていることで有名なアジアンタイヤを代表する1社です。

ナンカンで引っ張り用のタイヤを選ぶなら「SPORT NS-2」がベストチョイスとなります。コンパクトカーが主なターゲットとなっていますが、エアロパーツやアルミホイールでカスタマイズを楽しんでいる層に好評なのだそうです。

スポーツ走行にも対応できるタイヤとなっており、走行性能でもドライとウェット両面で高いパフォーマンスを発揮します。

ネクセン(NEXEN)

韓国のタイヤメーカーであるネクセンは、アメリカのドリフト・モータースポーツ「フォーミュラドリフト」でも実績を積んでいるのも含め、カスタム向けのタイヤをラインアップしています。

ネクセンで引っ張り用のタイヤを選ぶなら「N’FERA SUR4G」がおすすめです。フォーミュラドリフト参戦の知見を生かしつつ、ハンドリング性能の向上を狙った一品となります。

細めのサイズを選ぶと綺麗な引っ張りの見た目を演出して、デザイン性に優れたホイールと組み合わせるとおしゃれな印象を高められるでしょう。

トーヨータイヤ

TOYO(トーヨー) TRANPATH LuII 225/55R18 98V 低燃費タイヤ

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日本のタイヤメーカーであるトーヨータイヤは、ミニバンSUV向けのタイヤを多くラインナップし、知名度を得ています。

トヨタ アルファードなどカスタムに適したミニバンで引っ張りタイヤを取り入れたいなら、トーヨータイヤの「TRANPATH LuⅡ」がおすすめです。

TRANPATH LuⅡは静粛性と乗り心地に優れたコンフォートタイプのタイヤですが、引っ張りを取り入れてもタイヤの形状が綺麗に保たれると好評の一品となっています。

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引っ張りタイヤは車検は車検に通る?ミニバンは要注意!

タイヤ ロードインデックス
ロードインデックス
© MOBY

一般的に、カスタムは車検の規定を超えるか否かのラインを気にするものですが、引っ張りタイヤが即刻車検NGとなることは通常ありません。

なぜなら、タイヤよりホイールが飛び出ていることを制限するルールはなく、あくまで車体からタイヤがはみ出ないことが重要視されるからです。

本来注意すべき点は「ロードインデックス」にあります。ロードインデックスは、そのタイヤの最大負荷能力(車体の重さに耐えられる能力)を示した数値で、これが車体の重さに対して少ない場合は車検が通りません。

ドレスアップが特に人気のミニバン車種については、引っ張りタイヤをする場合、特に注意が必要です。

【こんなのもある】逆引っ張りタイヤとは?

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ホイールよりタイヤの幅を広くして、見栄えが出っ張った状態となるのが「逆引っ張りタイヤ」です。デザイン面ではタイヤのゴム部分が目立つようになるほか、タイヤの体積が増えるため走行面での乗り心地が改善される可能性があります。

引っ張りタイヤと比べるとゴムの面積が増えるため、だらしなさを感じるかもしれませんが、人によっては逆引っ張りタイヤに好感をもつ人もいるでしょう。

ただし、逆引っ張りタイヤは空気が入りにくいというデメリットがあるため、DIYよりも専門のカスタムショップ、タイヤショップに持ち込んで作業してもらうのをおすすめします。

引っ張りタイヤはタイヤの空気圧に最新の注意を払う必要のあるカスタム方法です。定期的なメンテナンスで安全性を確保したうえで、引っ張りタイヤを導入しましょう。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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