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スズキ ジムニー(JB64)試乗レポ「超絶楽しい」

ロングドライブ試乗レポートVol.32

もはや今さら多くを語る必要がないジムニー

今回のロングドライブ試乗レポートは、

軽自動車界のパイオニア「スズキ」

唯一無二の軽SUVで本格クロカンの「ジムニー」です。

このスズキ・ジムニーは2018年に20年ぶりのフルモデルチェンジを果たし4代目へ、型番は「JB64」になりました。

新型発売から丸1年が経過しましたが未だ人気は衰えず納期は1年半待ちとか。2019年1月~8月の新車販売台数は20,872台、軽乗用車部門では13番目に売れているモデルとなるが順位的には下位のほう。もっと増産をとの声も多いですが、この背景には大人の事情があるのでしょう。

試乗車のジムニーのボディカラーは「ジャングルグリーン」という名称のモスグリーン。一番人気のボディカラーとのことです。

酷道299号

いい色。

グレードは最上級グレードの「XC」で先進安全技術「スズキ セーフティーサポート」を標準装備しクルーズコントロール(自動追従なし)、フルオートエアコンといった装備を備えています。

トランスミッションは5速マニュアル。4代目ジムニーJB64型のMT/AT車販売比率は約7割がATとのこと。3割がMT車というのは今の時代なかなかない車種です。

4代目ジムニーJB64型の評価については巷に溢れているため、今さらアレコレ語る必要もないとは思いますが、筆者が約500km走行したロングドライブで感じた印象を「ジムニーってこんなクルマだよ」という角度でお届けします。

ジムニーってこんな子です。

東京・新橋にあるスズキ東京支社でキーを受け取り乗った瞬間の印象は「あー、懐かしい!」

こどもの頃にお父さんの運転する車に乗ったときの感覚を思い出しました。ギアを変えるときの車体の揺れ、変速ショック、大きな交差点を曲がるときの車体のロール、エンジン音…

今思えば最近のクルマは五感を直接刺激するクルマが少なくなったなと。言い換えればどのクルマも押しなべて快適性が向上した、となるのですがジムニーの快適性が悪いという意味ではありません。

ジムニーのマニュアルは運転している感ハンパなし。ドライバーの技量がそのまんまクルマに顕れます。

乗り心地は本格オフローダーの外見に反してマイルドな印象。ゴツゴツ、ガツンガツンしません。大きなタイヤを履いてホイールベースが短く高い車高、オフロード走行に適した長いサスペンション・ストロークは、はい、よく揺れます。うねった路面、踏切ではそれをよく体感できます。セブン-イレブンのホットコーヒーを買ってフタを外して飲んではいけません。確実にこぼれます。

ただ、これは五感を刺激しなくなった21世紀のクルマの最大公約数に比較しての話。先代ジムニーに比べると飛躍的に乗り味はよくなり、街乗りも楽になりました。ドライバーが路面状況の変化に注意を払い、適切な速度とハンドル操作をすれば快適性は担保されます。特にマニュアル車では運転技術で快適性を創出することができるのです。

ジムニーといえば、ラダーフレームにリジットアスクルサスペンション。4代目JB64ではラダーフレームに補強メンバーが加わりさらに堅牢なボディになりました。前後にリジットアスクル=車軸式サスペンションは街を走るときの乗り心地は不利になりますが、悪路走破性はピカイチの足回方式。

新型ジムニーが出た直後、ジムニーの足回りを覗き込むおじさまが多数発生したとか。

↓YouTobe「おっさんカープレイ(吉田由美)」
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ジムニーのAT車はまだ試乗していませんが、ATなら少なくとも加速感はマイルドになるはずですので、街乗りメインの方々にも問題なく普段使いをしていただけるかと思います。

悪路走破性は半端ないし運転は楽しい

雨上がりのドロドロの細い未舗装の山道へ入り込んでみました。普通の車ならアプローチさえも難しいところ、ジムニーは地面をしっかり掴んで前へ進みました。アクセルワークだけ気をつければ、だいたいのところ走れます。

こんな道を探して走りたくなるのもジムニーならでは。

ジムニーのマニュアル車での加速は、アクセルをそう踏み込まずエンジンの回転を目一杯使って走ると楽しいですね。各ギアをレッドゾーン手前までしっかり回してからのシフトチェンジは気持ち良いもの。エンジンパワーが有り余るクルマならパトカーのお世話になりそうですが、ジムニーならだいじょうぶ。

オンロードもオフロードもジムニーの性格を考えると実に楽しい走り。好きな恋人ならアバタもエクボ。

実燃費

エンジンはスズキの軽自動車定番エンジン「R06A型」にターボをつけた軽自主規制最高出力めいっぱいの64ps、最大トルクは96N・m(9.4kgf・m)。先代ジムニーのK6A型エンジンに比べてロングストロークになり、扱いやすいトルク特性になりました。

実燃費は都心部走行で10km/Lを切るか切らないか、高速道路では15~17km/L、山岳部で13~14km/L、郊外路で12~14km/L。カタログスペックは以下の通り。

WLTPモード燃費:16.2km/L
 市街地モード:14.6km/L
 郊外モード:17.5km/L
 高速道路モード:16.5km/L

夏場にエアコン全開のまま走ると排気量の小さい軽自動車には少々不利な結果に。

道路混雑状況や運転の仕方で燃費はリアルに変動するのマニュアル車。良好な燃費とはいえませんが、ジムニーをマニュアルで乗りたい!という人はそこまで燃費を気にする人ではないことが多いはず。

狭くても使いやすい室内空間

スズキ ジムニー JB64

運転席視点で撮影

車高が高くアイポイントも高くなるため運転は楽。死角が少ないのは街中では歩行者や自転車を視認しやすく、オフロードでは路面状況を掴みやすいメリットがあります。さらに小さなボディは取り回しも楽。内装はワイルド印象。手袋したままでも押せるスイッチや握りやすく力を入れやすいドアグリップなど、実用的で使いやすい。これ以上の質感は求める必要がないかと思いますね。

インパネはワイルドな印象を持つデザインですが、この他の内装デザインはオーソドックス。飽きが来ず長くタフにおつきあいできる感じですね。

室内長が短く後席シートの前後間隔が狭くなるの必然的。でも身長180cmの筆者は着座することができましたがフロントシートは少し前にスライドしないと足が入りません。でもリクライニングを少ししてくれるので、後席に座ることが拷問にはならないようにきちんと配慮されています。

このような後席を「ワンマイルシート」と呼ぶことがあります。1マイルぐらいなら乗れるという意味のシートです。ジムニーの後席も一時使用な補助席とお考えください。

まぁ、そもそもジムニーに後席の快適性を求めること自体ナンセンスかと…。

後席シートバックを起こしたままだとラゲッジスペースはほぼ何も入りません。

後席はきれいに半々で倒れます。室内空間が広くないので、シートバックの上げ下げは楽。狭いなりにも使い勝手は良いですね。

シートバックの背面は樹脂素材。汚れたモノも気にせずガンガン置けます。汚れを気にせずワイルドに使いたい。

いつもの試乗取材ツールを入れたバッグ類を積んだ状態。樹脂素材のシートバックは滑るので、ゴムマットを敷くとか、何かに引っ掛けるなどの対策を。

ジムニーJB64型の総合評価

走り:★★★★☆
快適性:★★★☆☆
使い勝手:★★★☆☆
経済性:★★★☆☆
コスパ:★★★☆☆
総合得点:64点

上記は極力、クルマに詳しくない方を念頭に置いた消費者目線で評価してみたもの。世界中探しても軽自動車規格の本格クロカンSUVは他にない。この5項目で評価するのが適切ではないかと。他の車も同じ指標で評価しているのでやむなく採点。

オンロードの走り快適性、使い勝手、燃費は、軽自動車ならN-BOX、スペーシア、タントなどにトールワゴン比べたら劣ります。しかし、それらトールワゴンに悪路は走れない。走る目的、所有して乗るオーナーのベクトルは異なるもの。

これらを考慮した個人的総合評価:95点

軽自動車の枠の中でここまでやれたか!あっぱれスズキ!

先代ジムニーは20年間モデルチェンジせず、4代目ジムニーも長寿命モデルになるとスズキは言っています。納期に時間をかかっても、ジムニーに惚れたのなら即買いして後悔なし。末永くお付き合いしてあげてください。

試乗コースは「酷道」

関東一の酷道と呼ばれる酷道299号線が今回の試乗コース。この酷道レポートは下記の記事をご覧ください。

スズキ ジムニー JB64型 スペック一覧

▼試乗車の主要諸元・価格
メーカー:スズキ
車名:ジムニー
型式:JB64
グレード:XC
トランスミッション:5速マニュアル
新車車両本体価格:1,776,500円(消費税10%含む)

全長:3,395mm
全幅:1,475mm
全高:1,725mm
ホイールベース:2,250mm
最低地上高:205mm
車両重量:1,030mm(MT車)
乗車定員:4名
エンジン型式:R06A
種類:直列3気筒インタークーラー付きターボ
排気量:0.658L
最高出力:47kW (64ps)/6,000rpm
最大トルク:96N・m (9.8kgf・m)/3,500rpm
WLTPモード燃費:16.2km/L
 市街地モード:14.6km/L
 郊外モード:17.5km/L
 高速道路モード:16.5km/L
燃料タンク容量:40L
サスペンション(前後):3リンクリジッドアクスル式コイルスプリング
スタビライザー形式:トーション・バー式
タイヤサイズ:175/80R16 91S

撮影・文:MOBY編集部 宇野 智

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この記事の執筆者

宇野 智(MOBY)この執筆者の詳細プロフィール

MOBY編集長。小学生時代の休日は自転車でディーラーを回る「カタログ少年」TVより諸元表を見ながらの食事を好んでいた。クルマの他、鉄道、航空機、船舶も愛する。...

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