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【メルセデス・ベンツ 300SL総合情報】ガルウィングドアを初採用!中古価格からレプリカまで

メルセデス・ベンツ 300SLはガルウィングドアやガソリン直噴エンジンを初めて採用したスポーツカーです。世界の大富豪や日本のスターをも魅了したそのボディデザインと性能、今や伝説の1台と呼ばれるようになった、メルセデス・ベンツ300SLの総合情報をお届けします。

メルセデス・ベンツ 300SLとはどのような車?

メルセデス・ベンツ 300SLはドイツの「ダイムラー・ベンツ」(現ダイムラー)が開発し、1954〜1963年まで製造・販売したスポーツカーです。300SLの「300」はエンジン排気量3.0Lを意味し、「SL」はドイツ語の「Sport Leicht」の頭文字で、「軽量スポーツカー」を表しています。

300SLは市販車ではなく、プロトタイプレーシングカー(社内コード:W194)として開発されました。1952年に開催された世界一過酷と言われたメキシコ縦断公道レース「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」にて勝利したことで脚光を浴びたことが、市販化のきっかけです。

ニューヨークで高級輸入車インポーターであったマックス・ホフマン がダイムラー・ベンツに1,000台の確定注文をして300SL(W198)の製造・販売が実現し、1954年2月のニューヨーク国際オートショーにて発表されました。

最大の特徴はガルウィング

メルセデス・ベンツ 300SLのエクステリアによる最大の特徴は、ルーフ上に跳ね上がるガルウィングドアです。両方のドアを開けると、カモメが翼を広げているように見えます。

ガルウィングを採用したのは、周りの目を引くためではなく、レーシングカーとしてのシャシーデザインにて軽量化と強度を両立させるため。

細い鋼管によるマルチチューブラー・スペースフレームを採用したことで、上下のサイドメンバーが座席の脇を縦貫し、サイドシルが高くなり過ぎてしまいます。この構造により通常のドアでは乗り降りが困難になったため、ガルウィングを採用するに至りました。

ガルウィングなど上がるドアについてはこちら

メルセデス・ベンツの歴史についてはこちら

オープンモデルのロードスターにガルウィングはなし

メルセデス・ベンツ 300SL ロードスター

メルセデス・ベンツ 300SLにはガルウィングを採用したクーペモデルの他にオープン仕様のロードスターモデルがありました。オープン仕様はソフトトップのためガルウィングを装備していません。

ロードスターモデルはフロントヘッドランプも異なっており、クーペが丸形2灯式ヘッドランプに対し、ロードスターは異形縦型楕円2灯式ヘッドランプとなっていました。

メルセデス・ベンツ 300SL(1954〜1963年)のスペック

メルセデス・ベンツ 300SL

メルセデス・ベンツ 300SL

メルセデス・ベンツ 300SL

メルセデス・ベンツ300SL ロードスター(インテリア)

メルセデス・ベンツ 300SLは1954〜1963年に製造された1世代のみのモデルです。クーペボディとロードスターの2タイプがラインナップされており、現行メルセデス・ベンツ SLシリーズの先祖となる車種でもあります。

ガルウィングドアが特徴の300SLですが、世界初のガソリン直噴エンジンを搭載したという点も先進的な車でした。

ボディラインは抑揚のついたグラマラスなデザイン。ホイールハウス上のフィンとフロントタイヤ後方の排熱用エアベントも300SL独特のデザインといえるでしょう。

インテリアは顧客層に合わせた高級感の溢れる仕様となり、ロードスターには着脱式のハードトップ・ルーフがオプションにて用意されていました。

生産台数はクーペとロードスターで3,258台でした。

 ・クーペ   :1,400台(1954〜1957年)
 ・ロードスター:1,858台(1957〜1963年)
  *オープンスポーツモデルの300SLSも少数存在

メルセデス・ベンツ 300SLのスペック

メルセデス・ベンツ 300SLのスペック
メルセデス・ベンツ 300SL スペック
発売日1954年
車両スペックボディサイズ(mm)全長:4,520(クーペ)
   4,570(ロードスター)
全幅:1,790
全高:1,300(クーペ)
   1,265(ロードスター)
ホイールベース:2,400
車両重量(kg)1,295(クーペ)
1,235(ロードスター)
乗車定員(人)2
パワートレインスペックエンジン3.0L 直列6気筒SOHC 直噴エンジン
最高出力 (kW[PS]/rpm)[215]/5,800
最大トルク (N・m[kgf・m]/rpm])[28.0]/4,600
トランスミッション4MT
駆動方式FR
燃料ハイオク
新車車両価格(円)当時:約245万円
(現レート:約4,000万円)
備考:

メルセデス・ベンツ 300SL クーペとロードスターは同じプラットフォームを使用していますが、ルーフデザインの違いから全長と全高が異なります。

300SLはシリンダー内に高圧の燃料を直接噴射するエンジンを世界で初めて採用したことで、215PSを発生する「公道版レーシングカー」と呼ばれていました。

300SL プロトタイプレーシングカーはオールアルミ製のボディでしたが、300SL市販モデルではボンネットとドア・トランクリッドを除いては、標準的なスチール製に。そのため車両重量は870kgから1,200kg台に増加しました。

直噴エンジンについてはこちら

【300SLの廉価版】メルセデス・ベンツ 190SL(1954〜1963年)

メルセデス・ベンツ 190SL ロードスター

メルセデス・ベンツ 190SL(R121)は、300SLの廉価版という位置づけで同時に発表されました。エクステリアは300SLと共通するシルエットでホイールベースも同じサイズですが、その中身はまったく別物です。
190SLはW121系のシャーシをベースに開発され、1.9L 直列4気筒SOHCエンジンが搭載され110 PSを発生しました。

レーシングカーがベースとなっている300SLとは異なり、市販車として標準的な設計と性能の190SL。一般ユーザーに扱いやすく300SLよりも安かったことから、商業的には成功を収めることができ、25,881台を製造しました。

【車名が酷似】メルセデス・ベンツ 300SLRは全く別の車!

メルセデス・ベンツ 300SLR オープン

メルセデス・ベンツ 300SLとよく似た名前の車に「メルセデス・ベンツ 300SLR」があります。メルセデス・ベンツ 300SLR(W196S)は、1955年の世界スポーツカー選手権に参戦したレーシングスポーツカーです。

車名から300SLのエボリューションモデルと思われがちですが、その中身はまったく異なる関連性のない別の車です。

300SLRは前年1954年のF1世界選手権に登場したF1マシン(W196R)をベースにした2シータースポーツカーで、300SLPと名づけられたのは、300SLの宣伝広報を兼ねたのではないかという推測もあります。

メルセデス・ベンツ 300SLの中古価格

最新「300SL」中古車情報!

本日の在庫数 0
平均価格 0万円
本体価格 0〜0万円
Pick up!
Pick up!

メルセデス・ベンツ 300SLは中古車市場に登場することはほとんどなく、もし登場してもすぐに「売約済み」となってしまいます。

メルセデス・ベンツ 300SLの中古車はどうやったら買える?

メルセデス・ベンツ 300SLは50年以上前に3,258台しか製造されておらず、中古車市場に出ることはまずありません。入手ルートとしてはオークションや個人売買が想定されますが、価格も高額で一般的に入手するのは難しいでしょう。

取引価格は仕様や状態によって異なりますが、俳優 クラーク・ゲイブルが所有していた、300SL クーペ(1955年型)は2013年の「バレット・ジャクソン・オークション」にて、185万ドル(現在のレート:約2億5,000万円)で落札されました。

また、300SLプロトタイプレーシングと同じオールアルミ製ボディの300SLは、2012年に462万ドル(約5億1,000万円)で落札された個体です。

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メルセデス・ベンツ 300SLはレプリカなら手に入れられる?

メルセデス・ベンツ300SL ロードスター

メルセデス・ベンツ300SLのオリジナルモデルは高額で入手するのが困難です。

どうしても300SLが欲しいと考えている人のために、メルセデス・ベンツ SLKをベースとしたレプリカモデルがありますが、それでも約1,500万円前後します。

また、300SLのレプリカモデルに対してダイムラーは2012年、許可なくレプリカモデルの製造・販売した企業を訴えています。勝訴後にそのレプリカをスクラップにする模様を公開し、違法コピー製品に対して強い姿勢を表しました。

クラシックカーについてはこちら

メルセデス・ベンツ 300SLのミニカー

・メーカー:ブラーゴ
・スケール:1/18
・材質:ダイキャスト製

参考価格: ¥ 6,099
(2018年09月22日現在)

メルセデス・ベンツ300SLのミニカーはさまざまなスケールで販売中です。

本物を入手するのは難しいですが、デスクに飾っておくだけでもそのプロポーションを楽しめますので、お気に入りの300SLを探してみるのもいいでしょう。

メルセデス・ベンツ 300SLの魅力とは?

メルセデス・ベンツ 300SL & SLS AMG

メルセデスベンツ300SLの魅力は、「公道版レーシングカー」としてグラマラスなボディに高性能エンジンを搭載したスポーツカーであることでしょう。
世界の大富豪やハリウッドセレブが300SLを買い占め、アメリカではステータスシンボルになりました。日本ではプロレスラーの「力道山」そして大スターの「石原裕次郎」が、300SLのオーナーとして有名でした。

世界初のガルウィングドアとガソリン直噴エンジンを搭載した功績は大きいものです。さらに、現行モデルのSLシリーズの原点と言える経歴をもつ伝説の車です。

日本では「河口湖自動車博物館(山梨県)」「日本自動車博物館(石川県)」、そして「トヨタ自動車博物館(愛知県)」に300SLが所蔵されており、その目で本物を確認することで300SLの魅力を確認することができます。

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この記事の執筆者

猫田 久太郎この執筆者の詳細プロフィール

漫画「サーキットの狼」がきっかけとなり、1970年後半のスーパーカーブームに感化され未だにその熱が覚めず現在に至っています。 特にヨーロッパ車の文化とデザインに魅了された車好きです。 簡単な修理・整備は自分で行うので車の記事だけでなく、DIYやカー用品についての記事も執筆して...

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