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《ちゃんと理由がある》なぜオフロード4WDはスチールバンパーを付ける?
ハイリフトジャッキで車体を上げる際にも必須
さてオフロード4WDのスチール製バンパーの場合は、もうひとつ役割があります。それはスタックをした時の対処のため。
オフロード走行をする4WDは、大抵はロードクリアランスを稼ぎ、地形への対応を高めるためにハイリフトサスペンションと大径タイヤを装着します。ロードクリアランスが増加すると、車両に付いているジャッキが使えなくなります。
スタックは、脱輪や障害物を車体下に抱え込む“亀の子”状態になることで起こることが多く、それを解消するのにジャッキを活用します。周知の通り、パンタグラフ式ジャッキは上げ幅がわずかですから、ハイリフト化した車両ではジャッキがかからなかったり、使っても車体がほぼ上がりません。
そこで使うのが「ハイリフトジャッキ」。スチール製で、垂直方向上下に動くジャッキです。ハイリフトジャッキはスチール製のバンパーやドアシルガードにかけて車体を上げるか、車両と支点の間に入れてウインチ代わりに使うこともできます。
ジャッキとして使う場合、樹脂製のバンパーではすぐに歪んでしまうため、頑丈なスチール製バンパーを装着する必要があるのです。
日本ではこうしたオフロード走行は非日常的なため、スチール製のグリルガード&バンパーを装着している車両は少ないのですが、昨今はカスタム目的に付ける人が増えつつあります。
ただし、日本のブランドの製品は、歩行者保護性能などを考えて合金などの柔らかい素材を使っている場合も。こうした製品は、スチール製と同じ使い方ができないことがありますので注意が必要です。
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- 執筆者プロフィール
- 山崎 友貴
- 1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...