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《ちゃんと理由がある》なぜオフロード4WDはスチールバンパーを付ける?

グリルガードがあれば野生動物と衝突しても平気!?

本格的にオフロードを走ると、立木や岩などの障害物に車体を接触する機会が多くなります。そのために各ガード類が作られており、スチール製のバンパー&グリルガードもそのひとつです。

©fotofabrika/stock.adobe.com

例えば、車両のフロントをぶつけた時に、樹脂製バンパーではパンパーそのものが破損されるだけでなく、その後ろにある補機類もダメージを受ける場合があります。特に、ラジエターを損傷してしまうと、車両は走行不能に陥ってしまいます。

海外ではグリルガードを「カンガルバー」「ブルバー」という呼称がされますが、それは道路で出くわした動物、つまりカンガルーや牛などに衝突した時に、補機類を守るためのものだからです。

同時に、跳ね上がった動物がフロントガラスから車内に飛び込み、乗員が甚大なダメージを受けないという目的もあります。

「バイソンとの衝突に注意」の標識。アメリカやアラスカで見られる
©Rolf Langohr/stock.adobe.com

実際、オーストラリアなどではオフロード4WDのみならず、普通乗用車やトラックなども動物衝突事故に遭うことが多く、死亡事故も多いと聞きます。そのためグリルガードは、海外の動物の跳ね上げを防止するために前方に少し傾斜が付いているものがほとんどです。

ちなみに、アメリカの場合は警察のパトロールカーにもグリルガードが付いていますが、これは追跡車両にぶつかった時に相手にダメージを与え、自車は走行を続行できるようにするためのものです。

©akiyoko/stock.adobe.com

執筆者プロフィール
山崎 友貴
山崎 友貴
1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...

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