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「これでたった300円!?」Uberみたいに呼べるバス《MyRideのるる》が話題に
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たった300円でここまで!? タクシー顔負けのサービスが好評に
MyRideのるるは、利用希望者のリクエストに応じて運行されています。既存のバス停に加えて、システムの地図上に仮想バス停が数多く設定されているのです。
1回の乗車につき大人300円、小人150円で目的地まで送り届けてくれます。
利用方法はいたってシンプル。まずは専用アプリをダウンロードしてアカウントを登録。続いて対象エリア内の乗りたい場所と降りたい場所を選びます。その後バスが到着したら、あとは乗るだけ。
他の乗客との乗り合いも可能で、複数のリクエストに対して、予約内容や道路混雑状況に合わせた最適なルートとダイヤを導き出してくれます。
従来のバスは運行経路や乗降場所、ダイヤが決まっているのでそれに合わせなければなりません。
しかし、MyRideのるるは好きな時間に好きな場所で乗れるので、本当にUberのよう。さらに料金も300円なので、タクシーよりも安く利用することができます。
画期的なMyRideのるるですが、便利なのはもちろん実はお年寄りにもメリットが。
希望の場所で乗り降りできる仕組みを取り入れることで、最寄りのバス停まで移動しなくて済みます。よって、歩行が困難なお年寄りの負担を軽減することも可能に。
市民の足として活躍するMyRideのるる。10月より本格始動したわけですが、実際にどのくらい利用者がいるのでしょうか。
MyRideのるる、高萩市に住む人の反応は?
早速、茨城交通株式会社の担当者に話を伺いました。まず、MyRideのるるを始めたきっかけを改めて聞いてみたところ
「日中の利用者が少なくなっているため、路線バスの利用者を増やす目的で始めました」
と、話してくれました。高萩市内の各路線の運行頻度は、日中だと1時間から2時間に1本程度なのだとか。利便性の悪さも相まって、乗車人数がどんどん減少するという悪循環に陥っていたそうです。
悪循環を打開すべくMyRideのるるの運行を開始して以降は、
「MyRideのるるのおかげで、以前よりも約1.3倍ほど乗車人数が増えたんです」
と、担当者から喜ばしい結果を聞くことができました。
MyRideのるるの車両は中型バスを採用しているため、定時定路線バスが通っていない細い道も走行可能とのこと。バス停が遠いことが原因で利用していなかった人も簡単に乗れるようになったので、今後も利用者は増えていくかもしれませんね。
続いて利用者の反響について聞いてみると、
「実際に立っているバス停以外の停留所(仮想バス停)ができて嬉しい」
「おかげで乗り換えなしで目的地までいけるようになった」
など、喜ぶ声がほとんどとのこと。
実際に利用した人の声をみてみると、
「呼び出してから5分で来てくれたので、もういっそ高萩市に住みたくなった」
「アプリで呼び出すとバスのナンバーわかるようになってて、どのバスかわかりやすい」
「自分の好きな時間に好きなところで降りられて300円は安すぎ」
と、好評の声が目立ちました。
バスの利用者も増え、高評価を得ているMyRideのるる。しかし、担当者によると課題と感じる点もあるようです。
詳しく話を伺ってみたところ、
「のるるはアプリと電話で呼び出せるのですが、電話のほうがアプリの利用者より多いのが現状です。
のるるの利用者はほとんど高齢のかたなので、アプリの使いかたがわからないという意見をよくいただきます。
そもそもスマホを持っていないかたもいらっしゃるので、アプリの利用普及を高めていきたいですね」
と、語ってくれました。高齢者の需要が高いと見込まれるため、今後は高齢者向けに相談窓口の開設やスマートフォン教室を開くなど、アプリ普及に向けての活動に力を入れていくそうです。
少子高齢化が進む日本において、公共交通機関を利用する高齢者は増えていくはず。MyRideのるるのような新しい取り組みが全国に広がることで、バスの利用を躊躇する人も気軽に移動できる世の中になるのではないでしょうか。
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- 執筆者プロフィール
- 小高皐月
- 1979年生まれ。会社員を経て、知人の縁で編集プロダクションに就職。子育ての経験を活かして様々な記事を担当していたが、取材をきっかけにドルオタ化。クルマを走らせながら一人でカラオケするのが大好きで、歴...