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ツインカムエンジンとは?DOHCのメリットや仕組み・シングルカムとの違いを解説!
目次
ツインカムエンジンのメリット・デメリット
ツインカムエンジンのメリット
まず、吸排気をそれぞれ独立させたカムシャフトを用いることができるば、バルブの面積を広くとることができるので大量の吸気・排気が可能になります。
さらに、これにより高回転時の開閉が正確に行われるため、最大出力が上がります。つまり、高回転・高出力が可能になるのです。
加えて、ロッカーアームを介在させる必要のなるSOHCと比べて吸排気バルブの角度の自由度が上がるので、燃焼室形状や吸排気ポート等のシリンダーヘッドの設計自由度が大きくなります。
ツインカムエンジンのデメリット
製作コストが高くなることと、エンジンが重くなる傾向にあることが挙げられます。これは、エンジン内部の部品数が多くなることに由来します。
さらに、燃費が悪くなることもデメリットとして挙げられます。SOHCと比べ、燃費は劣ることが多いのが実状です。
ツインカムエンジンとターボの相性
ツインカム(DOHC)はエンジンの高回転を実現し、パワーを得ようとします。ターボは燃料を強制的に送り込むことで爆発力を得ることを目的としています。この2つの組み合わせることで得られるパワーは大きいことはお分かりいただけると思います。
これらの技術は約20年ほど前に一般車に採用され、それまではスポーツカーにしか採用されていませんでした。つまり、それほどまでに大きなパワーを生み出すため、高回転と爆発力を楽しみたい方にはもってこいの相性と言えます。
ただし、大きな力が働きますから補強は必要になることも覚えておきましょう。
ツインカムエンジンとシングルカムエンジンの違いは?
シングルカムエンジンとは?
シングルカムエンジン(SOHC)はカムシャフトが1本で構成されており、吸気バルブと排気バルブの中心に置かれています。
この1本のカムシャフトで吸気・排気の両バルブを動かすので、エンジンヘッド(バルブやカムシャフトが収まるエンジンの上半分)の簡略化と軽量化に繋がります。
加えてエンジン内部のパーツ同士による回転抵抗の軽減もシングルカムエンジンの特徴の1つです。
ツインカムエンジンとシングルカムエンジンとの違い
高回転・高出力により爆発的なパワーを生み出すツインカムエンジンと1本のカムシャフトによりエンジンヘッドの簡略化と軽量化を実現するシングルカムエンジン。
燃費で言えば一般的にはシングルカムエンジンに軍配が上がりますが、現状ではツインカムエンジンでも燃費のいい車種は存在します。
スピードを出したい方やパワーが必要な方はツインカムエンジンを選んだ方が車の運転が楽しくなるでしょう。
ツインカムエンジンの魅力や構造を知り、乗り心地を体験してみよう!
エンジンのパワーアップを実現するためには、単純に排気量を上げれば容易に達成できます。より少ない排気量でパワーアップをするために様々な工夫がメーカーや製造業者の間で行われています。高回転・高出力を実現したツインカムエンジン(DOHC)もその開発の1つです。
実際にツインカムエンジンが搭載された車に乗るとそのパワーに驚くことでしょう。試乗車や友人で乗っている方がいれば、一度そのパワーを体験してみるのもいいかもしれません。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...
- 監修者プロフィール
- 鈴木 ケンイチ
- 1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...