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コンフォートタイヤとは?おすすめ商品8選や商品を比較してみた!
コンフォートタイヤとは?
「コンフォート」は英語で「快適さ」「安楽」「満足」などを意味する単語であり、コンフォートタイヤとは乗り心地や静粛性を優先させて開発された長距離移動向けタイヤを指します。
そのため、雨天時の高速道路でも安心して走行できる高いウェットグリップが与えられ、高速走行時の直進安定性を高めて長距離運転時の疲労軽減を図っている点もコンフォートタイヤの特徴です。
コンフォートタイヤにも種類がある
コンフォートタイヤのなかには、運動性能寄りの性能に調整された「スポーツコンフォートタイヤ」や、快適性を中心に性能を全体的に引き上げた「プレミアムコンフォートタイヤ」も存在します。また、ローダウンした車向けの乗り心地とファッション性を高めた「ドレスアップタイヤ」もコンフォートタイヤに分類されます。
近年のコンフォートタイヤには、タイヤに負担がかかるミニバンやSUVなどの高重心の車向けの専用タイヤのライナップや、高級化が進む軽自動車用のサイズも増加傾向にあります。
コンフォートタイヤのメリット・デメリット
コンフォートタイヤのメリット
乗り心地や静粛性に優れる
コンフォートタイヤのもっとも大きなメリットは、乗り心地の良さと静粛性の高さです。
コンフォートタイヤは「エントリータイヤ」や「スタンダードタイヤ」と呼ばれる比較的安価なタイヤよりも、路面の継ぎ目や凹凸を乗り越えた際の衝撃を上手く吸収できるように設計されています。
また、走行中にタイヤと路面との摩擦で発生するロードノイズを効果的に抑えるためのさまざまな工夫が凝らされており、なかにはタイヤ内部に吸音スポンジなどを仕込むことで、不快に感じがちな特定の周波数音域の騒音が抑えられたタイヤも存在します。
振動やふらつきを抑える
不快な振動を抑えながら走行時のふらつきが少ない点もコンフォートタイヤを装着するメリットです。
タイヤは快適性を高めるためにゴムを柔らかくすると、高速走行時やカーブでのふらつきが発生しやすくなるなど走行性能は低下しがちです。コンフォートタイヤは、これら相反する特性を両立させるためにゴム組成やタイヤ構造、パターンデザインなどを工夫することで快適に走行できるように工夫が加えられています。
この特性により、コンフォートタイヤに替えることで疲労軽減や乗り物酔い防止などの効果も期待できます。
ウェット性能や燃費性能も高い
おもに長距離高速移動に用いられるコンフォートタイヤは、突然の天候変化に対応できるようにウェットグリップ性能や、燃費に影響する転がり抵抗性能なども高くなっています。
また、重心が高く車体が重いミニバンやSUV専用のコンフォートタイヤでは、高重心に起因する偏摩耗対策や、重い車体に配慮してウェットグリップ性能が強化されている点が特徴です。
国内メーカーのタイヤは、ほぼすべて日本自動車タイヤ協会(JATMA)のラベリング制度によって「転がり抵抗性能」と「ウェットグリップ性能」が段階評価され可視化できるようになっています。
コンフォートタイヤのデメリット
タイヤ価格が高い
コンフォートタイヤの製造には特殊な組成や構造を用いた高い技術力が必要となるため、どうしてもタイヤ価格が高くなります。タイヤの性能は高いため満足感は高いものの、街乗り短距離走行のみに使うのであれば非常にコストパフォーマンスが悪いタイヤとなってしまいます。
連続したカーブの走行は苦手
コンフォートタイヤは、絶対的なグリップ性能や運動性能ではスポーツタイヤに劣ります。また快適性や直進安定性を高めるために、操舵感をあえて鈍くするように調整される場合もあり、サーキットやワインディングで運転を楽しむ用途にも不向きです。
そういった用途に対応できるスポーツコンフォートタイヤやプレミアムコンフォートタイヤも存在するものの、一般的なコンフォートタイヤよりもさらに高価です。
コンフォートタイヤおすすめ8選
ブリヂストン レグノ GR-X II
レグノは「グレートバランス」をコンセプトとするブリヂストンを代表するプレミアムコンフォートタイヤです。最新のGR-X IIは、独自のタイヤシミュレーション技術に従ったタイヤパターンの見直しや、2種類の異なるポリマーを組み合わせる新しいゴム組成技術などにより、従来品よりもさらに性能とバランスが向上しました。
摩耗しても高い静粛性が持続する特徴や滑らかな乗り心地、操舵の応答性などいずれも非常に高いレベルにまとめられたレグノ GR-X IIは、最高級の国産プレミアムコンフォートタイヤをお求めの方に最適なタイヤといえるでしょう。
ヨコハマ ブルーアースGT
ブルーアースGTは優れたウェットグリップの燃費性能が特徴のグランドツーリングタイヤです。高剛性構造と非対称パターンにより、一般的なコンフォートタイヤが苦手とする高速のレーンチェンジやカーブが続くワインディングでも、快適性を維持したまま自然な操舵感を保ってくれます。
ブルーアースGTは、高速道路や遠方の山岳道路などを走行する機会が多い方に多い方に最適なタイヤといえるでしょう。セダンやステーションワゴンはもちろん、軽自動車にも対応する幅広いサイズラインナップも特徴です。
ダンロップ ル・マンV
コンフォートタイヤ選びに迷ったら、自動車SNS『みんカラ』のレビューランキングで3年連続1位を獲得しているル・マンVをおすすめします。とくに凹凸を超えた際の振る舞いが見事と評価されており、不快なロードノイズ抑制に効果的な内部吸音スポンジによる高い静粛性や、幅広いサイズライナップもル・マンVの特徴です。
2022年2月には、最新技術の投入でさらに性能を引き上げた「ル・マンVプラス」が追加されます。
ファルケン ジークス ZE914F
ジークスは快適性能よりも運動性能を重視したコンフォートタイヤです。剛性を高めてタイヤの変形を抑えて操舵感を高め、サイドウォールのクッションで乗り心地を確保。非対称パターンやコンパウンドの調整により、十分なウェットグリップや高い転がり抵抗性能も備わっています。
乗り味は硬めながら、ジークスは日本より平均速度が高い欧州で高い評価を得ており、高速道路やワインディングを頻繁に走行する方におすすめのタイヤです。
トーヨー プロクセス C1S
プロクセス C1Sは、ブリジストンのレグノやミシュラン プライマシーと並ぶプレミアムコンフォートタイヤです。登場が2009年と古いこともあって性能は他の最新のタイヤに劣るものの、実売価格も下がっているため、非常に入手しやすいプレミアムコンフォートタイヤといえます。
最新技術を用いて大幅に性能向上が図られた後継タイヤ「プロクセス コンフォートIIs」が2023年3月に発売予定です。
ミシュラン プライマシー4プラス
寿命を迎えるまで衰えないウェットブレーキ性能と、パターンノイズの音圧を一定に抑える「サイレント・リブテクノロジー」による高い静粛性が特徴のプライマシー4が改良され、名前に「プラス」が追加されました。
優れた静粛性や乗り心地はそのままに走行安定性能を向上させ、さらにウェットブレーキ性能が従来よりも3.7%改善されたプライマシー4プラスは、高速道路を多用する方や、雨天走行での安全性を高めたい方にとって、これ以上ないプレミアムコンフォートタイヤとなるでしょう。
グッドイヤー エフィシェントグリップコンフォート
GOODYEAR(グッドイヤー) サマータイヤ EfficientGrip Comfort 195/65R15 91H 5603708 1本
世界シェア第3位を占めるグッドイヤーのエフィシェントグリップコンフォートは、上質な快適性と高い運動性能を高次元で両立させたうえ、AA評価の転がり抵抗性能を誇るコンフォートタイヤです。
ブリヂストンとミシュランのモデルラインナップの隙間を埋めるコンセプトとなるため、ブリヂストンとミシュランかで迷っている方にとって第3の選択肢となりうるタイヤといえます。
ピレリ POWERGY(パワジー)
ピレリ パワジーは、一部サイズで転がり抵抗性能AA評価を獲得しているコンフォートエコタイヤ。コンフォートタイヤとしての性能はライバルに一歩譲るものの、パワジーの魅力は価格の安さとミニバンやSUVにも対応する幅広いサイズラインナップです。
パワジーは、快適性能よりもコストパフォーマンスの高さを優先する方におすすめのコンフォートタイヤといえるでしょう。おしゃれなサイドウォールデザインによりドレスアップタイヤとしても適しています。
コンフォートタイヤの商品比較
ブリヂストン レグノ GR-X II
- 発売日:2019年2月
- 適合サイズ:全68サイズ 14〜20インチ 70〜30タイヤ
- グレーディング:転がり抵抗性能AA、ウェットグリップ性能b
(一部サイズは、転がり抵抗性能A、ウェットグリップ性能b)
ヨコハマ ブルーアースGT
- 発売日:2019年2月
- 適合サイズ:全57サイズ 14〜19インチ 65〜35タイヤ
- グレーディング:転がり抵抗性能AA、ウェットグリップ性能a
(一部サイズは、転がり抵抗性能A、ウェットグリップ性能a)
ダンロップ ル・マンV
- 発売日:2017年2月
- 適合サイズ:全61サイズ 14〜20インチ 65〜35タイヤ
- グレーディング:転がり抵抗性能AA、ウェットグリップ性能b
(一部サイズは、転がり抵抗性能AA、ウェットグリップ性能c)
ファルケン ジークス ZE914F
- 発売日:2016年2月
- 適合サイズ:全59サイズ 14〜18インチ 60〜35タイヤ
- グレーディング:転がり抵抗性能A、ウェットグリップ性能a
(一部サイズは、転がり抵抗性能A、ウェットグリップ性能b)
トーヨー プロクセス C1S
- 発売日:2009年1月
- 適合サイズ:全15サイズ 15〜21インチ 65〜35タイヤ
- グレーディング:転がり抵抗性能B、ウェットグリップ性能c
(一部サイズは、転がり抵抗性能C、ウェットグリップ性能c)
ミシュラン プライマシー4プラス
- 発売日:2022年5月
- 適合サイズ:全26サイズ 16〜19インチ 65〜40タイヤ
- グレーディング:転がり抵抗性能AA、ウェットグリップ性能a
グッドイヤー エフィシェントグリップコンフォート
- 発売日:2018年2月
- 適合サイズ:全51サイズ 14〜20インチ 60〜35タイヤ
- グレーディング:転がり抵抗性能AA、ウェットグリップ性能b
(一部サイズは、転がり抵抗性能AA、ウェットグリップ性能c)
ピレリ POWERGY(パワジー)
- 発売日:2022年3月
- 適合サイズ:全51サイズ 15〜21インチ 65〜35タイヤ
- グレーディング:転がり抵抗性能AA、ウェットグリップ性能a
(一部サイズは、転がり抵抗性能A、ウェットグリップ性能b)
コンフォートタイヤは静かで乗り心地に優れたアイテム
車の乗り心地や静粛性は、タイヤの違いも大きく影響します。消耗品であるタイヤのアップグレードはもっとも手軽な快適性アップの方法といえるでしょう。
しかし、運動性能と快適性能のバランスが肝であるコンフォートタイヤは、メーカーの思想やコンセプトが特性に反映されやすく、銘柄によって性能に大きな差異が生じてしまうため最適なタイヤ選びも難しくなります。
それぞれのメーカーや各タイヤ銘柄の特徴を知っておけば、用途や予算に見合ったコンフォートタイヤが選び出しやすくなるでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...