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ミニバンの中古車|モータージャーナリストがおすすめする国産ミニバン7選【2022年最新情報】

目的別におすすめのミニバンをセレクト

広々とした室内空間に、人、そしてモノをたっぷりと積んで移動できるミニバン。家族の週末のドライブから買い物、朝夕の送迎、さらには祖父や親族、友人との移動まで、万能選手のように日々の暮らしを支える力強い相棒です。

日本は世界でもミニバンの人気の高い国ということで、数多くのモデルが販売されています。今回は目的別におすすめのミニバンを自動車ジャーナリストである筆者が紹介します。


鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。

ゴージャスなミニバンが欲しい人には

トヨタ「アルファード」/「ヴェルファイア」

2017年にマイナーチェンジが行われた「アルファード」

ちょっと良いクルマ、乗っていて嬉しい気分になるようなゴージャスなミニバンが欲しいという方におすすめなのがトヨタの「アルファード」と「ヴェルファイア」です。

数多くのミニバンを発売するトヨタの中で、「アルファード」「ヴェルファイア」は、最もサイズが大きく価格も高いフラッグシップ。内装の豪華さもトヨタのトップモデル。「エグゼクティブラウンジ」という、2列目シートを豪華にしたVIP仕様も用意されています。

3.5リッターのV6エンジンと2.5リッターの直4エンジン、2.5リッターのハイブリッドという3種類のパワートレインを用意。ハイブリッドは4WDのみで、エンジン車はFFと4WDの両方が用意されています。

「アルファード」と「ヴェルファイア」の2モデルは兄弟車。中身はほとんど一緒で、フロント周りのデザインが主な違いとなります。キャラクター的には、「アルファード」が「豪華・勇壮」をテーマとした王道的な存在。一方、「ヴェルファイア」のテーマは「大胆・不敵」で、アウトサイダー的な雰囲気を持っています。

2017年にマイナーチェンジが行われた「ヴェルファイア」

ただし、ここ数年、「ヴェルファイア」のラインナップは減少しており、今では限定車1モデルのみしか新車が発売されていません。一方で、2008年から2014年に発売された先代モデルは、「ヴェルファイア」の人気が特に高かったので、「ヴェルファイア」が気になっているのなら、中古車を探すのも良いでしょう。

グレードによって新車価格が大きく異なる「アルファード」は、中古価格も個体差が大きいのが特徴です。現行型であれば300万円〜500万円ほどが相場となりますが、ファミリーで使用するならコスパの良い2.5リッターエンジン搭載の8人乗り仕様がおすすめです。

コンパクトなミニバンが欲しい人には

ホンダ「フリード」

2016年9月に登場した現行モデルの「フリード」

街中で扱いやすい、コンパクトなミニバンが欲しいというのであれば、ホンダの「フリード」がおすすめ。なんたって全長が約4.3mしかありません。トヨタの「ノア」「ヴォクシー」や日産「セレナ」が約4.7m、トヨタの「アルファード」「ヴェルファイア」が5m弱ですから、「フリード」は3列シートの国産ミニバンとしてはミニマムのクラス。ライバルにはトヨタの「シエンタ」くらいしか存在しません。

ちなみに「フリード」は3列シートの6~7人乗りですが、2列シート仕様は「フリード+」を名乗ります。人よりも荷物を多く載せたいという人は、「フリード+」を探しましょう。

「フリード」の歴史を振り返ると、初代の誕生は2008年5月。2011年にハイブリッドを追加。2016年9月に2代目となる現行モデルに世代交代します。現行モデルは最初からハイブリッドモデルを用意しているのも特徴のひとつ。2019年10月に内外装のデザインを大幅に変更するマイナーチェンジを実施しています。

2017年12月に追加された「モデューロX」

また、専用のカスタムパーツを装着し、走行性能を高めた「モデューロX」グレードを2017年12月に追加。ホンダらしい走りの良さが欲しい人は、中古車では、こちらのグレードを探しましょう。

新車でもコスパの良さがウリのフリードですが、中古車なら100万円台で現行モデルが十分に狙えます。ただし、衝突軽減自動ブレーキなどの先進運転支援システム「ホンダセンシング」が全車標準となるのは、2019年のマイナーチェンジ以降なので、それ以前の中古車を購入するときは、装着グレードかどうかの確認をお忘れなく。

電動の走りを体感したい人には

日産「セレナ e-POWER」

2018年に登場した「セレナ e-POWER

ミニバンでも、今どきの「電動車」を体感したいというのであれば、日産の「セレナ e-POWER」がおすすめです。

「e-POWER」という名称は、日産のハイブリッドを意味します。ただし、日産のハイブリッドはトヨタ方式と異なり、駆動はすべてモーターで行うというのが特徴。エンジンは、もっぱら発電に専念しています。一方、トヨタ方式は、エンジンとモーターの両方が、「駆動」と「発電」という2つの仕事をこなします。そのため、日産とトヨタのハイブリッドは走り味に違いが生じているのです。日産はモーターだけなので、ほぼEV(電気自動車)と同じフィーリング。

つまり今、話題となっているEVのような走り味を、日産の「e-POWER」ならば感じることができるというわけです。静粛性が高く、スムーズで力強い加速は、エンジン車とは異なるもの。電動車という新時代を感じることができるはずです。

2018年式 セレナ e-POWER「XV」

そんな日産の「セレナ e-POWER」が登場するのは2018年3月より。中古車を探すときは、2018年3月以降に登録された車両を探しましょう。ちなみに、「セレナ e-POWER」はFFのみなので、4WDが欲しいというときは、エンジン車を選ぶことになります。

逆に言えば、「セレナ e-POWER」を選ぶと、自然と年式も高くなります。そのため、中古車価格も上がりがちですが、「プロパイロット」装着車なら300万円〜、非装着車なら250万円〜が相場となっています。運転をアシストしてくれる「プロパイロット」も魅力的な装備なので、予算に余裕があるなら迷わず「プロパイロット」装着車を選びましょう。

オフロードを走りたい人には

三菱「デリカ D:5」

2007年に登場した「デリカD:5」

数あるミニバンの中でも「SUVの力強さ」をテーマに、オフロード走行を想定してつくられているのは、三菱自動車の「デリカD:5」だけでしょう。

オフロードを走ることを考えてミニバンを探しているのであれば、これ一択となります。現行モデルが登場したのは2007年のことで、現在まで15年にもわたって販売されている、唯一無二の個性派ミニバンです。

2019年1月にビッグマイナーチェンジを実施して顔つきをガラリと変化させます。コンサバな前期型、アバンギャルドな後期型と言えるような大きな変化でした。

その長い歴史の中で、何度か2WDモデルが発売されていますが、基本的は4WD。2007年のデビュー時は2.4リッターのガソリン・エンジンを搭載していましたが、2012年にクリーン・ディーゼル・エンジンを採用。

2019年にビッグマイナーチェンジが実施された「デリカ D:5」

2019年11月の一部改良からはディーゼル・エンジンのみとなっています。中古車選びでは、オフロードを走ろうというのであれば、駆動方式は4WDを、エンジンは低速トルクの強いクリーン・ディーゼルがおすすめです。お手頃価格で探すなら、ちょっと古い2.4リッターのガソリン・エンジン車を選ぶといいでしょう。

長い歴史を誇る「デリカ D:5」は、中古車の在庫が非常に多いのも魅力です。最初期のモデルであれば100万円以内で買えるものも少なくありませんが、2019年11月以降に販売されたモデルを見ると350万円〜400万円が相場。それ以前に販売された、顔つきがコンサバな前期型なら300万円以内で買えるので、予算と相談しましょう。

燃費性能の良いミニバンが欲しい人には

トヨタ「ノア」HV /「ヴォクシー」HV

2014年に登場した ノア「G(ハイブリッド車)」

燃費性能のよいミニバンが欲しいのであれば、トヨタの「ノア」と「ヴォクシー」のハイブリッドがおすすめです。兄弟車である「ノア」と「ヴォクシー」は、2014年1月に発売されたモデルで、国内のミニバンとしていち早く本格的なハイブリッドを導入したことが特徴です。先代モデルにあたるこちらでもハイブリッドの燃費性能は23.8km/L(JC08モード)で、当時としては抜きんでた優れたものでした。

2022年1月に登場した最新モデルでも、ハイブリッドはクラス・トップ・レベルの23.4km/L(WLTCモード)を達成。ちなみに新しいモデルの性能の数値が悪くなっているのは測定モードが更新され、より厳しいものになっているから。どちらにせよ、大きなミニバンがカタログスペックとはいえ20km/L以上の燃費性能を示すのは、ちょっとした驚きでしょう。

「ノア」と「ヴォクシー」の違いはデザインだけで、「ノア」がファミリー的、「ヴォクシー」が格好良さを重視という違いになっています。中古車は「ヴォクシー」の方が多いようです。また、全体としてはガソリン車が多く、ハイブリッドは4分の1程度となっています。

2014年に登場した ヴォクシー「V(ハイブリッド車)」

現行モデルは登場したばかりですが、中古車市場でも新車未登録車が少しずつ見え始めています。新車に比べて割安ということはありませんが、新車の納期が10カ月ということを考えると、すぐに手に入れるなら中古車という選択肢もアリでしょう。

ただ、新型が登場したことで、先代モデルの相場も落ち着いてきています。高年式車の上級グレードでも300万円台前半で狙うことができるので、最新モデルにこだわらない人にはそちらのほうがおすすめです。


ミニバンの人気の高い日本。それだけに、数多くの自動車メーカーからたくさんのミニバンが発売されています。ただし、サイズや個性、機能などは異なりますので、自分の使用状況や好みなどを吟味して、車種を選ぶようにしましょう。

人気のあるモデルは、中古車価格が高くなりますが、逆に売り払うときも高く買い取ってもらえるもの。目先の価格ではなく、買い替えも想定して、クルマの価格を判断しましょう。

執筆者プロフィール
鈴木 ケンイチ
鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...

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