MOBY(モビー)自動車はおもしろい!

MOBY[モビー] > ニュース > 最新技術 > 自動ブレーキとは?ブレーキアシストとの違いと車を買う時の注意点
最新技術

更新

自動ブレーキとは?ブレーキアシストとの違いと車を買う時の注意点

「自動ブレーキ」と「ブレーキアシスト」の違いとは?

AT車 ブレーキペダル
©shutterstock / NorGal

自動ブレーキ」と「ブレーキアシスト」は、名称は似ていますが異なる機能です。それぞれの特徴を知り、誤解なく安全にドライブを楽しみましょう。

自動ブレーキとは?

自動ブレーキは「衝突被害軽減ブレーキ」ともいいます。
前方の障害物との衝突を予測、警報を鳴らす、被害軽減のための制動制御をする装置です。

前方を走っている車が停車したことに気づかない場合、そのまま追突してしまいます。自動ブレーキのセンサー類で前方の車の停車を検知すると、まず警報を鳴らします。もしもドライバーが警報に気づかなかったとしても、自動でブレーキ制御を行い、衝突被害を軽減してくれます。

このように「衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)」は、警報・自動ブレーキの2段階で衝突被害を軽減する安全機能です。

ブレーキアシストとは?

ブレーキアシストとは、強いブレーキ力が必要なときにブレーキの力を補助、ブレーキ力を増す装置です。ブレーキアシストがあることで、緊急時とっさにブレーキを強く踏めないといいう場合も安心できます。

ブレーキアシストが働くタイミングは車によって大きく2つに分けられます。

1つは急ブレーキ操作をコンピューターが感知したときに作動するタイプです。コンピューターがブレーキペダルの踏み込み速度と踏み込み量を検知し、ブレーキを踏む力が不十分と判断すると、力を補助してくれます。

もう1つは、ブレーキを踏む力が一定以上の強さを超えたときに作動するタイプです。こちらは細かなブレーキ操作が多い市街地でも、効果的なアシスト効果が期待できます。

広告やCMで「自動ブレーキ」使用禁止に!詳しくはこちら

「自動ブレーキ」と「ブレーキアシスト」の違いは?

ブレーキアシストはドライバーのブレーキ動作をきっかけに作動する安全機能です。あくまでパワーの補助であり、自動的にブレーキがかかる機能ではありません。

対して自動ブレーキは、ドライバーの判断に依存せず、センサー類により追突の危険を事前に察知し、警告ののちブレーキ制御を行ってくれます。

積極的な危険の検知および回避動作については、自動ブレーキの機能が優れています。

もちろん、センサー類を過信することは危険ですので、総合的に見てどちらが安全かは単純に判断できません。どちらもあくまで安全運転の補助機能と捉えるべきでしょう。

自動ブレーキは「サポカー・サポカーS」に分類される

サポカーサポカーSのWEBサイト

サポカーとサポカーSの説明

自動ブレーキを搭載した車は「サポカー」に分類されます。正式名称は「セーフティ・サポートカー」です。

サポカーには「サポカー」と「サポカーS」の2種類があります。定義は以下のとおりです。

・サポカー:自動ブレーキを搭載した、すべての運転者に推奨する自動車
・サポカーS:自動ブレーキに加えて、ペダル踏み間違い時加速抑制装置といった機能を搭載した自動車。とくに高齢運転者に推奨。

さらにサポカーSは「ワイド」「ベーシック+」「ベーシック」の3つの区分に分けられています。サポカーSは自動ブレーキに加えてその他の事故軽減機能が備わっているため、より安心して運転することができるでしょう。

なお、ブレーキアシスト機能のみで自動ブレーキを備えている車は、「サポカー」に分類されません。

「サポカー」と「サポカーS」の区分

種類 機能
サポカー 自動ブレーキ
サポカーS ワイド 自動ブレーキ(対歩行者)
ペダル踏み間違い時加速抑制装置
車線逸脱警報
先進ライト
ベーシック+ 自動ブレーキ(対車両)
ペダル踏み間違い時加速抑制装置
ベーシック 低速自動ブレーキ(対車両)
ペダル踏み間違い時加速抑制装置

サポカーについて詳しくはこちら

自動ブレーキ・ブレーキアシストのしくみを簡単に解説

自動ブレーキのしくみ

ダイハツの低速域衝突回避支援ブレーキ機能

低速域衝突回避支援ブレーキ機能

自動ブレーキは、前方に車や歩行者といった障害物を検知したときに、警報を鳴らす、自動でブレーキ制御して事故の被害を軽減する仕組みです。

障害物を検知する方法にはカメラ、ミリ波レーダー、赤外線レーザー、レーザーレーダーがあります。

自動ブレーキが障害物を検知する方法については後述します。

ブレーキアシストのしくみ

ドライブ

ブレーキアシストは、急ブレーキ時に自動的にブレーキを踏み込む力を高めて、制動距離を短くさせます。

車についているセンサーはブレーキ操作を常時監視するものです。センサーは「ブレーキを踏む速さ」「ブレーキを踏む力」を感知して、急ブレーキと判断されたときにアシスト機能が作動します。

急ブレーキと判断したら、ブレーキ油圧シリンダーで発生させる力を高め、ブレーキを踏み込む力を補助。制動力を増幅、制動距離を短くする、という仕組みです。

自動ブレーキが危険を検知する方法

自動ブレーキが危険を検知する方法は自動車メーカーによって異なります。
それぞれの特徴は以下のとおりです。

【カメラ】単眼と複眼(ステレオカメラ)の2タイプ

カメラによって前方の車や歩行者を検知するタイプです。採用されるカメラの数は、単眼(カメラ1個)と複眼(カメラが2個)に分けられます。

単眼カメラタイプは、基本的にフロントガラスに設置したカメラで前方の車や歩行者を検知します。
メリットは人と車両の検知が可能なこと。デメリットは夜間や悪天候時の検知は困難という点です。そのため、単眼カメラとミリ波レーダーとの組み合わせで欠点を補うことも多くあります。

複眼カメラ(ステレオカメラ)の代表例:スバル アイサイト

スバル アイサイトのステレオカメラ

スバル アイサイト ステレオカメラ

複眼カメラ(ステレオカメラ)を採用している代表的な例は、スバルの「アイサイト」です。

アイサイトは、2つのカメラにより人間の目のように立体的に走行環境を把握できるという強みがあります。これにより、より正確に障害物の距離や形状、移動速度を認識できます。

スバルはステレオカメラ関連の特許を約200件出願。歩行者検知、路面状態認識といった立体物の認識アルゴリズムに関するソフト面の出願だけでなく、カメラの取り付けや調整といったハード面の特許も多数出願しています。

ミリ波レーダー

ホンダ シャトルのミリ波レーダーイメージ(ホンダセンシング)

ホンダ シャトル 2017年型 ホンダセンシング

ミリ波レーダーによって前方の車や歩行者を検知するタイプです。

ミリ波レーダーを周囲に電波を放射して、その反射波を測定・分析。障害物と車の距離・方向・サイズがわかるというしくみです。

メリットは遠距離、夜間でも検知可能という点ですが、電波を吸収しやすい人間の検知が難しい点や価格が高いことがデメリットです。

トヨタ、日産、ホンダ、スズキ、BMW、ボルボが採用しています。

赤外線レーザー

マツダ CX-3の赤外線レーザーイメージ(SCBS R)

マツダ CX-3 スマート・シティ・ブレーキ・サポート[後退時](SCBS R)

赤外線レーザーによって前方の車や歩行者を検知するタイプです。細く指向性の強い赤外線レーザーを照射、障害物から戻ってきたものを検知します。

メリットは価格が安いため搭載しやすいこと。反面、照射できる距離が前方数メートルと短いことがデメリットです。

しかし、低速時の衝突回避にはとくに有効なため、ホンダ、マツダ、ボルボが採用しています。

レーザーレーダー(ライダー)

ダイハツ タントのレーザーレーダーイメージ(スマートアシストⅡ)

ダイハツ タント スマートアシストⅡ

レーザー光を使ったレーダー「レーザーレーダー」によって前方の車や歩行者を検知するタイプです。ライダー(LiDAR:Light Detection and Ranging)とも呼ばれています。

通常、レーダーは電波を発射して、反射波を測定する方法をとります(ミリ波レーダーなど)。しかし、レーザーレーダーは電波よりもはるかに短い波長の電磁波(レーザー光)を使います。これは、波長の短いレーザー光を使うことで、より精密に障害物の存在する角度や形状を検知できるためです。

メリットは価格が安いこと、夜間でも検知可能なことですが、デメリットは人の検知が難しい、遠距離では検知不可という点です。

トヨタ、スズキ、ダイハツ、三菱が採用しています。

カメラとセンサーを組み合わせて搭載すれば効果アップ!

紹介したカメラやレーザー、レーダーは、単独で搭載されることもあれば、組み合わせて搭載されることも多いです。

組み合わせることでそれぞれのメリット・デメリットをカバーできるので、よりさまざまな対象物の発見や対象物との距離を検知できるようになります。

自動ブレーキも車検の対象項目に!詳しくはこちら

【車を買うときの注意点】自動ブレーキの機能

自動ブレーキ搭載の車を買う際には以下の点をチェックするといいでしょう。

・ブレーキの作動速度
・ブレーキの作動対象(対車両・対歩行者・対自転車)
・夜間走行時のブレーキ作動可否

【対車両】ブレーキ作動速度

運転席
©Shutterstock.com/Ditty_about_summer

車両に対するブレーキの作動が、何km/hの速度で有効かを示したものです。

低速~高速の走行速度で作動する一般的な自動ブレーキと、作動速度域が時速30km/h以下の「低速自動ブレーキ」があります。
近年では作動速度が低速10km/h程度から高速80km/h以上、前方の車との速度差が30km/h以内で作動するものが多くラインナップされています。

また、「サポカーS ベーシック」は低速自動ブレーキとペダル踏み間違い時加速抑制装置が搭載されているものが対象です。

【対歩行者】ブレーキ作動速度

横断歩道を渡る高齢者

歩行者に対するブレーキの作動が、何km/hの速度で有効かを示したものです。

道路を横断する歩行者や、駐車中の車といった遮蔽物の陰から急に飛び出す歩行者に反応することを前提としているため、作動速度は5~80km/h程度。対車両よりも作動範囲は狭まります。

カメラとレーダーの組み合わせを採用している車は、対歩行者用自動ブレーキであることが多いです。

【対自転車】ブレーキ作動速度

自転車 乗る男性

自転車に対するブレーキの作動が、何km/hの速度で有効かを示したものです。

対自転車の自動ブレーキの採用はまだ多くありません。現在、採用している代表的なメーカーはトヨタ、スバル、ボルボです。

作動速度はトヨタが10~80km/h、スバルが10~160km/h、ボルボが4~80km/hで、車両や歩行者と同等の作動速度に設定されています。

夜間走行時の自動ブレーキ作動可否

夜 道路
©iStockphoto.com/ frontpoint

夜間走行時にブレーキが作動するかどうかを示したものです。

夜間走行時の自動ブレーキ作動も採用しているメーカーもまだまだ少ないです。その中でもレーダー、レーザーを使っているトヨタ、マツダ、ボルボは夜間も自動ブレーキが作動します。

「自動ブレーキが搭載されている車」といっても、自動ブレーキが働く対象、作動速度、環境はメーカーやバージョンによって異なります。
自動ブレーキ搭載の車を選ぶときは、しっかり確認してから購入しましょう。

【2人に1人が誤解】ブレーキアシスト・自動ブレーキが作動しないケースも

事故
©Shutterstock.com/ Freedom_Studio

自動ブレーキの特性を正しく理解することが大切

自動ブレーキの特性を正しく理解している人は約2人に1人(54.6%)ともいわれています(JAF調べ)。

自動ブレーキは「危険を知らせ、衝突の回避・軽減をしてくれる装置」ですが、「車が勝手にブレーキをかけてくれる装置」と誤解・過信してしまっているドライバーが多いということです。

車のCMで「自動ブレーキ」「ぶつからない車」といった単語がよく出るようになりましたが、機能や性能は、メーカー、車種、年式(自動ブレーキのバージョン)によって異なります。

いずれも自動ブレーキはあくまで「危険を知らせる」ことでドライバーに注意を促すことを目的にしていると考えましょう。

センサーは悪天候や窓の汚れにも注意

フロントウィンドウ 雨

自動ブレーキが作動しない条件がある点にも注意が必要です。

たとえば悪天候や夜間、窓の汚れやダッシュボードにものを置くと作動しないことがあります。安全装備が正常に作動するような環境作りにも気を配りましょう。

ブレーキアシストは自動ブレーキではない!

前述の通り「ブレーキアシスト」は自動ブレーキ機能ではなく、あくまでブレーキを踏む力を補助するものです。

よって、ブレーキアシスト機能は自動ブレーキと合わせた安全パッケージとして採用されている場合が多いです。各メーカーはブレーキアシストを標準設定とし、+αの安全装備で総合的に安全性を高めています。

ブレーキアシストはもちろんですが、自動ブレーキの搭載も標準化してきた昨今。車の安全性は確実に向上しているといえます。

しかし、機能はあくまでも補助と考え、過信せずにしっかりと安全運転を心がけましょう。

国産車・外車全メーカーの自動ブレーキを比較!

先進安全技術や予防安全装備についてはこちら

安全な車やぶつからない車についてはこちら

すべての画像を見る (14枚)

関連する記事

この記事の執筆者
MOBY編集部 第4グループ

下取りよりも高く売れる!
複数の買取業者で一括査定「カーセンサー」

おすすめポイント

  • たった90秒で愛車の査定額がわかる
  • ガリバー、カーセブンなど最大30社から最高額で売れる業者が無料で分かる
  • 下取りよりも高く売れる!!