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ダッジ・デュランゴの性能や歴代車種を紹介!V8エンジンはどのくらいハイパワーなの?

大排気量V8のハイパワーSUV、デュランゴも間もなく終焉

3代目ダッジ デュランゴSTRヘルキャット(2023モデル)

長らくアメリカン・マッスルスポーツの代名詞として君臨してきた、大排気量ハイパワーのV型8気筒OHVエンジンが消えようとしています…カーボンニュトーラルな代替燃料が使えるようになったところで、それをボンボン燃やして大パワーを得るなど許されない話。

中古車ではまだ買えても、新車は遠からずハイブリッドやエコカー、パワフルさを求めるならBEVという時代において、ハイパワーエンジンを積むSUVも例外ではありません。

長らく「ダッジ」ブランドの代表的な3列シートSUVとして君臨してきたデュランゴも、「おそらく最後の」という但し書き付きで2023年モデルに710馬力のSRTヘルキャットを復活させており、今回はその最後を飾るモデルへ至る、歴代デュランゴを紹介しましょう。

ピックアップトラックベースの新型SUV:初代(1998年)

初代ダッジ デュランゴ

初代デュランゴはピックアップトラックの2代目ダッジ ダコタ(1996年)をベースとした新型の3列シート7/8人乗りSUVとして登場。

既に3列シート車としては乗用車ベースのミニバンも一般的になっていた時期ですが、道路の維持管理もままならない広大な僻地となれば、屈強なラダーフレームを持つピックアップベースの多人数乗車版が求められたのは必然。

用途としては子供の送迎がメインになるためか、フルサイズではなくミッドサイズSUVとしてカテゴライズされており、全長4,910mm、全幅1,816mmは日本のランドクルーザーより少々長い程度で案外実用的だったのでは?と思われます。

ただしパワーユニットはいかにもアメリカらしく4.7~5.2LのV型8気筒OHVエンジンが主流で、この頃から既に360馬力の高性能版、5.9L V8スーパーチャージャーエンジンを搭載するデュランゴR/Tをラインナップする一方、3.9L V6の廉価版もありました。

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一回り大きくなった:2代目(2004年)

flickr.com Author:RL GNZLZ CC BY-SA 2.0

2代目デュランゴもダコタ(3代目)のSUV版で、8人が無理なく乗れるよう3人がけ3列目シートの8人乗りが標準となり、ボディも一回り大きくなって、日本的視点では十分にフルサイズですが、あくまでアメリカ基準ではミッドサイスSUV(※)。

(※フルサイズSUVとしては、この時期デュランゴがベースの「クライスラー アスペン」を販売)

半球形燃焼室のクライスラー・ヘミヘッドエンジンが初搭載され、2009年モデル以降の5.7L車では376馬力の高性能を誇った一方、大きく重くなったボディにはパワー不足となったか、廉価版の3.7L V6エンジンは途中でカタログ落ちしました。

また、2009年モデルには珍しくハイブリッド車も設定されますが、リーマンショックによる世界恐慌でフルサイズ/ミドルサイズSUVの需要が激減する中、高価な割に燃費低減効果が限定的だったためか販売は伸びず、わずか2ヶ月で廃止されています。

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モノコックボディのSUV化:3代目(2011年)

2代目までのピックアップトラックベースから一転、メルセデス・ベンツのGLクラス、ジープ グランドチェロキーとプラットフォームの基本設計を共用するフルモノコックボディの新型SUVとなったのが、3代目デュランゴ。

ボディサイズは2代目からさほど変わっていませんが、DOHCヘッドを得た3.6Lの新型でV6エンジンが復活、5.7L V8ヘミエンジンも気筒休止機構を組み込み経済性を増すなど、ボディ構造にとどまらない近代化が図られています。

その一方で過激なハイパフォーマンス仕様も初代以来の復活となるR/Tのほか、475馬力の6.4L V8OHVヘミエンジンを積む高性能版「SRT」もラインナップ。

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3代目は710馬力のSRTヘルキャットも2021・2023モデルに設定!

このド迫力というかオーラというか…710馬力で0-60マイル加速3.9秒の3列シートSUVなんて、内燃機関ではもう出ないでしょう

圧巻なのは2021年モデルに1年限定で設定、2023年モデルでも復活した6.2L V8OHVヘミ・スーパーチャージャーで710馬力を発揮し、「世界最強のSUV」を自称する「SRTヘルキャット」。

ダッジ チャージャーやチャレンジャーのSRTヘルキャットへ搭載されているものと基本的には同じで、さすがに800馬力級のSRTデーモンはラインナップされていませんが、「もうこれが最後のアメリカンマッスルSUV!」とばかりに限定設定されても面白そうです。

ちなみに、0-60マイル(約96km)加速は475馬力のSRTで4.4秒、710馬力のSRTヘルキャットで3.5秒の俊足で、チャレンジャーなどと違って四輪駆動。

オン/オフと問わず3列シートに子供を含む家族を乗せても猛烈な割に安定した加速で安心…と言えるかどうかは、ちょっと体験してみないとわかりません。

もちろん単にパワフルなだけでなく、ブレンボの6ピストンブレーキやビルシュタインのサスペンションといった止まる・曲がるも万全ですから、スポーツクーペやスポーツセダン、スポーツトラックと遜色ない走りを見せてくれるでしょう。

2024年モデル以降のアメ車からはマッスルスポーツがシボレー コルベットとフォード マスタング以外消えていくと言われており、SUVやピックアップトラックではまだ残る可能性があるものの、購入意思と入手できる機会があれば、早めに手をつけた方がよさそうです。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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