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【自動車の歴史】ダッジの歴史と代表車種・現行車種まとめ

ダッジとは?

アメ車から連想されるものは、大排気量のV8エンジンやOHVのエンジン吸排気機構などが挙げられるでしょう。燃費性能を度外視したマッスルカーはアメ車の哲学といえるかもしれません。

ダッジは日本ではあまり馴染みがありませんが、本国アメリカでは歴史のある自動車メーカーです。日本でも映画『ワイルド・スピード』で知られるようになりましたが、クライスラーブランドとして販売された経緯はありますが、現在は撤退。業界的にはステランティスN.Vの一員となりました。

ダッジの大きな特徴として挙げられるのは、アメ車を代表する大型の迫力あるボディと、パワフルなエンジン性能です。その歴史を紐解き、ダッジを代表する車種から、現行車まで広くご紹介していきましょう。

ダッジの歴史

ダッジといえば、クライスラーの一部門だったことが広く知られています。しかしその歴史は100年を超えるほど長いものです。ダッジの誕生から現在までを振り返ってみると、日本では知られることの少ない、アメリカを代表する自動車メーカーであることが分かってくるのではないでしょうか。

1901年に『ダッジブラザーズ・バイシクル&モーターファクトリー』として誕生。車名同様にジョン・フランシス・ダッジとホランティウス・エルジン・ダッジ兄弟がカナダで創設し、オートモビルズのエンジン設計などを手がけていました。

1914年にフォードと協業し、自動車生産のノウハウを取得。第一次世界単戦ではアメリカの輸送用トラックを供給するなど、評価されるようになっていきました。経営は順調であったにもかかわらず、1925年に投資会社に過去最高額で買収。1928年にはクライスラーへ売却され、一部門となり長い歴史を刻むことになります。

1998年にはクライスラーが、ダイムラー・ベンツとの事業結合を行い「ダイムラー・クライスラー」が誕生しますが、2007年には解消されました。その後2014年にフィアットとクライスラーが合弁し、「フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)」となります。

日本でも2012年に「フィアット クライスラー ジャパン」が誕生したことにより、クライスラーをはじめ、ジープ、ダッジ、ラム・トラックスが販売されていました。2021年からは従来のFCAにフランスの自動車メーカーグループPSAが合弁によって誕生した多国籍自動車製造会社「ステランティスN.V」となっています。

これによりステランティスの扱うブランドは14車種に及んでいます。またFCA時代にはラム・トラックスが独立し、ラムブランドでしたが、現在はステランティスの商用車部門から、ラム・トラックスとして販売されるようになりました。

日本での販売

日本でダッジブランドが販売されたていた経緯は、車種によって導入された時期に違いがあり、例えばバイパーは「クライスラー バイパー」として1997年に導入。ネオンは2000年から日本で販売されていました。しかしクライスラーの正規輸入は2017年を持って全て終了しています。

現在はクライスラーの中でも売れ筋であるジープのみ、正規販売店を全国で展開するという現状です。当面の間はクライスラーブランドの正規輸入の予定はありませんが、再開されることを期待するユーザーは多いのではないでしょうか。

ダッジの特徴と魅力

HEMI(へミ)エンジン

アメリカを代表するエンジンともいわれるヘミエンジンは、1951年にクライスラーから始まり、現行車でも採用されています。へミとは半球状を意味する言葉の「Hemispherical(へミスフェリカル)」を短縮したもので、へミエンジンの燃焼室の形状を表しています。

シリンダーヘッドやピストンといったパーツで形成される燃焼室は、形状によってエンジン性能に大きな影響を与える重要な空間です。シリンダーヘッドを半球にすることで表面積を少なくし、熱効率を高めています。

1950年代のゼネラルモーターズ、フォード、クライスラーの「ビッグ3」によるパワー競争が勃発。サイドバルブエンジンからOHV(オーバーヘッドバルブ)へと進化する中、OHVの弱点を克服した低中速でパワフルなヘミエンジンが誕生します。その後は高回転型のDOHCエンジンが主流となる中、へミエンジンは進化を遂げることとなりました。

へミエンジンは第一世代から第二世代を経て、現行は第三世代を迎えています。第二世代までの半球状のシリンダーヘッドは採用されていませんが、往年のシステムは変わっていません。新たに採用されているのは8気筒中4気筒を休止させ、燃費性能の向上と共に高出力化を達成しています。

MOPAR (モパー)

クライスラーの純正部品ブランドであるMOPAR(モパー)は、1937年にラジエタークーラントと呼ばれる不凍液から誕生しました。その後『NASCAR』でマッスルカーのチューニングパーツとして装着されたことから、ハイパフォーマンスカーに定着していきます。モパーの由来は「モーターパーツ」から作られた造語で、鮮やかなブルーが特徴です。

特にダッジファンにとって衝撃的だったのは、モパーとダッジのコラボレーションによって2010年に誕生した「ダッジ チャレンジャー モパー10」でした。500台の限定で、そのほとんどが過去のモパーパーツを彷彿とさせていたことです。

その後2011年に販売された「モパー11」は、世界限定1,000台のチャージャーでした。このレアな企画は2010年から2017年まで、ベースとなる車両を変えながら販売され、世の中のダッジユーザーとモパーファンからは注目を集めたことは間違いありません。

ダッジを代表する車種①バイパー

ダッジと聞いて、最初に思い浮かべる車の筆頭ではないでしょうか。初代が誕生したのは1991年のことでした。パワー重視のマッスルスポーツカーを代表するバイパーは、初代のみ日本でも正規輸入されましたが、それ以降3代目で生産を終了するまで、日本での販売はされていません。

毒蛇を意味するバイパーは、「打倒シボレー コルベット」を目標に開発。1960年に誕生したシェルビー コブラの開発者ボブ・ラッツが手掛けています。またエンジンはランボルギーニが協力し、7.9L V10エンジンのパワーに対応できるブレーキメーカーの『ブレンボ』を搭載するという、豪華な顔ぶれでした。

レースでの活躍は著しく『ル・マン24時間レース』や『ニュルブルクリンク24時間レース』で、ポルシェやBMWを破り優勝を勝ち取り、その名を全世界に広めています。美しい流線型のボディにサイド出しマフラーが特徴的。現代には似つかわしくない大排気量の2シータースポーツカーは、まさに名車といえる一台です。

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ダッジを代表する車種②バイパーラム バン

ダッジに初めてバンが誕生したのは1964年のことでした。バンの開発もシボレー、フォードに対抗するためだったといわれています。最初はラムバンの名前ではなく、貨物用が「トレーズマン」、乗用車ワゴンを「スポーツマン」として販売していました。

1980年に2代目を迎えた際、ラムのラインアップに統合され、ラムバンと呼ばれるようになっています。1964年から2003年の販売終了を迎えるまで、基本的な構造を変えることなく販売されたロングセラーモデルです。

特徴的なスクエアボディは国産車にはない大きさで、迫力のある存在感にあふれています。アメ車ならではの乗り味も魅力となっていますが、カスタムベース車としても人気が高い一台です。アメリカではメーカーオプションとして様々なパーツをラインナップし、「ストリート・バン」として人気を集めた時代もあります。

ダッジを代表する車種③アベンジャー

クライスラーと三菱自動車の合弁会社『ダイアモンド・スター・モーターズ』で製造していました。三菱 ギャランをベースにした2ドアクーペでしたが、2000年にモデルチェンジを行った際、アベンジャーの名前から「ストラトス」に変更されています。

2008年にストラトスから新たにミッドサイズセダンに生まれ変わり、再びアベンジャーが復活。「ダッジの伝統であるアメリカン・マッスルをグローバルに導入する」としています。当時のダッジの特徴の一つである「クロスヘア」デザインが採用されたフロントグリルが採用されました。

日本でも正規輸入されており、2008年から右ハンドルの2.7Lモデルのみを販売していたので、懐かしいと感じるかもしれません。しかし2009年にクライスラーの倒産申請により、2010年から正規輸入は中止されることになりました。本国アメリカでは2011年にマイナーチェンジを行いましたが2014年モデルを最後に、販売が終了しています。

ダッジを代表する車種④マグナム

『NASCAR』参戦のために、チャージャーをベース車両として1978年に開発されましたが、レースではエンジントラブルのため成績を残すことができませんでした。チャージャーのエンジン設計が、10年以上前の開発だったことも関係し、翌年には生産を終了しています。

マグナムといって思い出されるのは2004年に復活したステーションワゴンではないでしょうか。初代とは全く異なるボディとなったマグナムは、スポーツカーからHEMI(へミ)エンジンを搭載したフルサイズスポーツワゴンへとカタチを変えています。

ダッジの特徴的なフロントフェイスはそのままに、メルセデス・ベンツ Eクラスとシャシーコンポーネンツを共用していることから、走行性能の良さも際立っていました。個性的なエクステリアと使い勝手の良さはありますが、SUV全盛時代を迎えたことにより、わずか5年余りの販売で、生産を終了しています。

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本日の在庫数 45台
平均価格 114万円
支払総額 50~250万円

ダッジを代表する車種⑤バイパーチャレンジャー デーモン

チャレンジャーは、現在もラインナップされるダッジの人気車種ですが、そのチャレンジャーのなかで「悪魔」と名付けられた時代に逆行する車がありました。6.2LのHEMI(へミ)エンジンにスーパーチャージャーを組み合わせたヘルキャットエンジンを更にパワフルに改良を加え、840psを発生させることができます。

デーモンに与えられたコンセプトは、市販車でありながらドラッグレースで勝つことができるというものです。つまり自宅からそのままドラッグレースに参加し、帰宅できる車といえるでしょう。

エクステリアでは、ボンネットフードが「エアグラバーフード」といわれる横長のエアインテークになっていることに特徴があります。このようなモンスターマシンが2018年にアメリカで3,000台、カナダで300台の合計3,300台のみ限定販売されました。

ダッジの現行車①チャレンジャー

チャレンジャーという名前が最初に使用されたのは、1958年に誕生したコロネットの限定モデルで、ダッジシルバーチャレンジャーでした。ダッジチャレンジャーとして販売が開始されたのは、1970年のこと。高性能でコンパクトな「ポニーカー」として人気を博していたフォード マスタングの対抗馬として、大ヒットとなりました。

現行車は2008年に3代目を迎え、チャージャーと共通のプラットフォームを使用し、HEMIエンジンを搭載したマッスルカーです。

2022年は「SXT」「GT」「R/T」「R/Tスキャットパック」「R/Tスキャットパック ワイドボディ」の5グレードがラインナップされています。いつまでも変わらないクラシックな雰囲気が、アメリカンマッスルカーを象徴しているようです。

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本日の在庫数 179台
平均価格 767万円
支払総額 208~2,120万円

ダッジの現行車②チャージャー

1966年に誕生したチャージャーは、当時のマッスルカーを代表するフォード マスタングや、シボレー カマロのライバル車として誕生しています。ダッジを象徴するハイパフォーマンスモデルの「R/T(Road/Track)」が登場し、人気を博しました。1970年代には、排ガス規制を受けて人気が低迷し、1987年に生産を終了しています。

2005年に4ドアセダンとなって復活。現行車は7グレードが用意され、最上級モデルSRTヘルキャット レッドアイ ワイドボディに、装着可能なカスタマイズプログラムとして「JAILBREAK(ジェイルブレイク)」が新たに設定。807psにパワーアップを図ることも可能とする、モンスターマシンが登場しています。

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本日の在庫数 81台
平均価格 359万円
支払総額 50~1,900万円

ダッジの現行車③デュランゴ

1998年に初代が誕生した当初は、ピックアップトラックをベースにしたミッドサイズSUVで、初の3列シートが採用されました。現行車は2011年から3代目を迎えています。現在はフルサイズとなったほか、モノコックボディの採用、メルセデス・ベンツGLクラスとプラットフォームを共通するなど、大きく変化を遂げてきました。

史上最強のSUVといわれるデュランゴは、『NHRA(ナショナル・ホットロッド・アソシエーション)』の公認を得た0-400m加速11.5秒の記録をマークしています。また牽引スペックが重要なアメリカらしく、4トンまで牽引が可能です。そのうえ3列シートのパッケージングを備えているとは、日本への正規輸入が可能になる日を願うばかりではないでしょうか。

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本日の在庫数 40台
平均価格 330万円
支払総額 69~1,022万円

ダッジの現行車④ラム トラックス

1918年に初代が誕生した当初は、フォードやシボレーのピックアップトラックの人気には遠く及びませんでした。しかし1994年に2代目の誕生では、押し出しの強い大きなフロントグリルのデザイン性が人気を呼びます。

現行車はステランティスN.Vの商用車部門に移行し、ラム・トラックスから販売されるようになりました。1500、2500、3500と積載量で分類されたグレードを含む7グレードを用意。本国アメリカではアウトドアから整備されていない環境での作業まで、そのタフな性能を遺憾なく発揮しています。

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本日の在庫数 99台
平均価格 344万円
支払総額 50~1,399万円

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執筆者プロフィール
KAKO MIRAI
KAKO MIRAI
AE92やSOARER Z30を乗り継ぎ、たどり着いたのはトルクフルなV8サウンド。ユーロライクなCAMARO Z28からDODGE CHARGER HEMIとアメ車にどっぷりハマってしまいました。Bライセンスの所持経験を持ち、普段の足にVitz...

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