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「結局、セダン風SUVよりこっちのほうがカッコいい?」リメイクしてほしい1960年代のセダンたち【推し車】

SUV全盛期だからこそ、原点に立ち返るセダンリメイク願望

本音を言えばこの3代目日産 グロリア(1967年)もリメイクしてほしいが、今の時代に縦目2灯ヘッドライトは衝突時歩行者保護の観点から難しいだろう

世はSUV全盛時代、トヨタがクラウンのクロスオーバーを発売するだけでなく、センチュリーにすらSUVモデルの存在を明かした今、「今さらセダンのリメイク版なんか作ってどうするのか」と思うかも知れません。

しかし、今は人気ジャンルではないとはいえ、クルマの基本形はやはりセダン…という筆者のような世代にとって、かつての魅力あふれた時代のセダンをリメイクすることで、往時の輝きをいくらか取り戻せるのでは?という願望はあります。

何よりセダンのイメージを活かしたSUV化が試みられている今なら、そのベース車にも最適だと思えば…今回はそんな、「リメイク版を作ってほしい1960年代セダン3台」をご紹介しましょう。

実際コンセプトカーを作った・ダイハツ コンパーノ・ベルリーナ(1963年)

東京モーターショー2017へコンセプトカーの「DNコンパーノ」を出展、市場の反応次第ではリメイクの実現へもっとも近いところにあったダイハツ コンパーノだが、当時のデザインを現代的解釈すると現実はこうなる、という参考にもなる

戦前からオート3輪を作っていた名門、ダイハツ工業が1950年代末から4輪車進出を図ったのはやはり商用車からであり、イタリアのカロッツェリア・ヴィニャーレがデザインして1963年に発売した初の小型乗用車、コンパーノも最初はライトバンからの発売でした。

しかしすぐに2ドアセダン、やがて4ドアセダンも追加し、オープンスポーツのスパイダーと同じエンジンを積むベルリーナ1000GTを設定するなど、セダンとしても積極的な販売が試みられます。

結局は販売が伸び悩み、1967年に事実上トヨタ傘下に入ると同社と競合になるコンパーノは1970年で販売終了するわけですが、2017年の東京モーターショーで「DNコンパーノ」というコンセプトカーが発表されました。

後席の居住性に配慮したとは思えないキャビン形状、2ドアクーペらしく魅せるため後席ドアノブを隠すデザインから、セダンともクーペともつかない不思議なデザインなのは、あくまでショーモデルゆえとは思いますが。

これを新興国向け低価格車の上級モデルとして練り直し、スポーティな小型SUVのベースにしても面白いと思いますし、何よりダイハツ党の筆者が乗りたくてたまりません。

フラッグシップの夢よもう一度・日産 プレジデント(初代・1965年)

権威を感じさせつつ、オーナードライバー車としても通用するスポーティなデザインは、現代でも通用しそうだが

インフィニティQ70はとっくに販売終了、その日本版フーガ/シーマも廃止されて久しく、高級セダンといえばインフィニティQ50/日本名スカイラインくらいしかなくなった日産ですが、元はといえばトヨタと並ぶ日本車の2大メーカーでした。

セダンも多数ラインナップしており、1965年に発売した初代プレジデントは、トヨタのセンチュリーより売れた時期があったほど好評の最高級セダンで、1973年にはフェイスリフトで大胆に姿を変えた2代目が1990年まで販売されました。

ルノーと適度な距離を取ろうとしている今の日産なら、イメージリーダーとしてトヨタへ再び対抗するような高級セダンを復活させてほしい想いがありますし、そのベースにするなら現在の衝突安全基準では問題がありそうなゴツゴツした2代目より、やはり初代でしょう。

最近のインフィニティは高級SUVブランドへなりつつありますし、海外市場でも「ニッサン」ブランドの独自性を出すのに売り出し、SUVその他バリエーション展開で、クラウン対抗馬にふさわしい、あるいは風格はこちらが上と、案外人気がでるかもしれません。

原点に立ち返ってほしい・スバル 1000(1966年)

このままリメイクはさすがに難しいにせよ、インプレッサG4を廃止した今、ダウンサイジングしてBEV版で再出発する新世代スバルのイメージリーダーとして、このスバル1000をモチーフにすたエントリーセダンはアリだと思う

「安全性の高い4ドアセダン」だったインプレッサG4がモデルチェンジで廃止され、4ドアセダンの国内販売はWRX S4だけとなったスバルですが、燃費性能など高効率化が困難な水平対向エンジンへそろそろ見切りをつけねば、自動車メーカーとしての存亡に関わります。

既にSUVのソルテラがあるように、BEV化で再出発を図らねばならないタイミングですが、そこで心機一転、初心に帰るためのベーシックモデルとして、スバル1000のリメイクなど、どうでしょう?

カローラやサニーの初代モデルと同じ1966年、マイカー元年にデビューし、販売面ではそれらに叶わなかったとはいえ、水平対向エンジンとFFレイアウトで絶大なトラクション性能や広いキャビンという個性あふれるモデルで、現在までのスバル車の基礎になりました。

スバルの再出発にあたり、原点回帰でBEV版スバル1000リメイクを作れば、スバリストたちも「もう今までのようにはいられない」と気持ちを新たにできますし、それでいて伝統を思い起こすデザインを採用すれば、再出発の門出にふさわしいクルマとなるでしょう。

「そもそもスバルとはどういう自動車メーカーであり、何を目指すべきだったか?」を、メーカーとユーザー双方が思い出すのに、これ以上ふさわしいクルマもありません。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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