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シーケンシャルウインカーとは?流れるウインカーの後付け方法や車検への対応
国産車初採用は50年前!? シーケンシャルウインカーの評判は?
2015年8月にフルモデルチェンジしたレクサス LXは、国産乗用車初のLEDシーケンシャルウインカー搭載車として話題を集めました。
しかしLEDによる点灯に限定しなければ、1968年に発売されたトヨタ 初代マークIIや日産 510型ブルーバード SSSクーペにもオプションとしてシーケンシャルウインカーが採用されていた過去があります。
しかし、おおよそ50年前の当時は画期的な機構のウインカーとして登場したものの、その後の法改正で禁止された経緯から、シーケンシャルウインカーは多くの人にとって違法改造のイメージが根強く残っているようです。
そのためか、シーケンシャルウインカーには「高級感がある」「スポーツカーに似合う」などの好意的な意見がある一方、「主張が強すぎる」「改造トラックのよう」などの否定的な意見も多く聞かれます。
またそれらの言及は、車とのデザインマッチングに対するコメントや、ウインカー自体の光り方に関するするコメントも含まれるため、シーケンシャルウインカー自体の評判やデザイン性の良否を判断する材料にはなりえません。
そもそも、あらゆるものにおいて誰もが称賛するデザインというものはなく、結局は個々人の感性にゆだねられます。ともかく賛否両論あるシーケンシャルウインカーは、視認性から話題性にいたるまで注目を集めるウインカーであることは間違いありません。
シーケンシャルウインカーが増えない理由
日本で解禁になった直後、シーケンシャルウインカーはレクサスの新型車に続々と採用され、その後もトヨタ アルファード/ヴェルファイアやクラウンなどの高級車をはじめ、コンパクトSUVのトヨタ C-HRやホンダ ヴェゼルにも採用されました。
さらには軽自動車のダイハツ タントカスタムやホンダ N-BOXカスタム、最近では斬新なボディデザインが特徴の日産 ノートオーラやアリアなど、さまざまな車種に採用されています。
しかし法改正から8年が経過した現在では、当初の盛り上がりは鎮静化し、自動車メーカー側でも新型車には以前ほど積極的に採用していません。現在は一部の高級車や上級グレードのみに採用、もしくはオプション設定とされ、新型車のシーケンシャルウインカー装着状況は限定的です。
この傾向は輸入車でもみられるほか、シーケンシャルウインカーを積極的に採用するメーカーと採用しないメーカーがくっきりと分かれています。LEDの特性を活かした画期的なウインカーとして普及が期待されたものの、その人気は一過性のものであったようです。
デザイン、コスト、評判の観点で小型車への採用は難しい
シーケンシャルウインカーが普及しない要因としては、従来のウインカーでも機能は十分に果たせていることに加え、ランプデザイン・コスト面から自動車販売台数の多くを占める小型車・軽自動車には採用しづらい点などが挙げられます。
また、シーケンシャルウインカーに対する否定的な意見も少なからず影響していることでしょう。
とはいえ、シーケンシャルウインカーの視認性の高さと注目度の高さは疑いようがないものです。採用される車種が少ないのであれば、なおさら目立ちます。シーケンシャルウインカーは今後も特別な車種にのみ新車採用されつつ、ドレスアップカスタム手法のひとつとして残り続けるでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- 伊藤友春
- 1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...