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お金持ちと未来のステータス「自動車電話」って知ってる?驚愕の料金と衰退理由

『家の固定電話を埋め込んだのかな』と思った

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友人によると、自動車電話を使っていたのは新しい商品に目がない性格だという彼の父親。発売されるや否や購入し、すぐに当時乗っていた車の運転席と助手席の間に取りつけたそうです。

友人はこう話します。

「そこそこ大きさがあって、普通の電話とほとんど変わらないデザインだったので、最初は『家の固定電話を埋め込んだのかな』と思った。

確か電話機の後部からアンテナが伸びていて、トランクのアンテナとつながっていたような気がする。

家の電話とは別に、自動車電話料金として、当時10万円ほどの契約金をNTTに支払っていた。今思うとめちゃくちゃ高いし、『うちは裕福なんだな』と思ったキッカケでもあった」

と当時を振り返っています。

続いて「周りに使っている人はいたの?」と友人に質問したところ、

父の他に使っている人を1度も見たことがない。だから父は珍しい自動車電話を周りに自慢して、とても嬉しそうにしていた自慢が目的だったのか、両親ともに使っている姿を見たことがないし、自分もわざわざ車に乗ってるときに電話する用事もなかった

とコメント。「自慢が目的だったのかもしれない」という言葉からも、“乗車中でも通話可能”という機能は一見すると便利に感じますが、意外と使う場面が少なかったようですね。

契約料&保証金が高すぎて衰退…それでも約30年間生き残った

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使用可能な地域は徐々に増えていったものの、限られた人しか利用しなかった自動車電話。イマイチ普及しなかったのは友人の言う通り、やはり“初期費用が高すぎる”ことがネックになっていたようです。

そもそも自動車電話は、基本的に購入ではなく“レンタル”という形を取っていたそうです。

そのため契約料に加えて“保証金”を払う必要があり、初回利用時には頭金として約20~30万円もかかったと言われています。

もちろん月々の基本料金や通話料も上乗せされるため、気軽に利用するには高すぎる料金設定だったとのこと。

ネット上で公開されていた当時のサービス紹介動画を見てみると、契約料と工事費、保証金(3年間預かり)、保険料(3年間保証)、毎月の使用料などを合算した金額は約30万5,000円でした。

販売価格の高騰ぶりが話題になるiPhoneの最新機種でも、一括購入で約10~20万程度であることを考えると、かなり高い料金だったことがわかります。

約40年前に誕生したサービスですが、当時の自動車電話を知っている人からは

「周りで使っている人はほとんどいなかった。バブル時代で羽振りのいいビジネスマンや政治家などが持っている印象」

「個人タクシーに搭載していたのは覚えてる。だけど通話料が高いので、気軽に使えなかったですね」

といった声が寄せられていました。

今になってみると色々とツッコミどころがあるように思える自動車電話サービスですが、意外にもサービスが終了したのは2012年の3月31日。ポケベル、PHS、携帯電話が登場しても、約30年間生き残っていたことには驚きですね。

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執筆者プロフィール
小高皐月
小高皐月
1979年生まれ。会社員を経て、知人の縁で編集プロダクションに就職。子育ての経験を活かして様々な記事を担当していたが、取材をきっかけにドルオタ化。クルマを走らせながら一人でカラオケするのが大好きで、歴...

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