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リリーフカーを導入する球場が少数派な理由は?○○運転車もすでに登場
日本の秋はスポーツの秋。特に野球ファンにとっては、球団のリーグ優勝が決まり、日本一に向けての最終ロードを歩み始める天王山でもあります。
プロ野球の見どころはいくつかありますが、中でも先発と中継ぎ、クローザーへとバトンを渡していく投手陣の活躍は注目ポイント。そこで今回は、投手交代時に登場する「リリーフカー」について、意外と知られていないことをまとめてみました。
リリーフカーの運転に免許は必要?
プロ野球の試合中盤、先発投手が中継ぎ投手に交代する場面で登場するのがリリーフカー。最近では非オープン仕様の車をオープンカーに改造しているケースが多いです。
言うなれば屋根を切っているため(大)改造車にあたりますが、球場敷地内のみを走行するため、車検証もナンバー登録も不要。もちろん球場内での走行ですから運転免許を持っていなくても問題ありません。
しかし、リリーフカー運転アルバイトの応募欄には基本的に「普通免許が必要」と書いてあるそうです。
車庫入れが意外と難しい!?
実際に調べてみると、甲子園球場の場合、スタンドに戻るときやスタジアム内のブルペンに戻るときは、かなり狭いスペースにバックで車庫入れをしなければならないようです。
要普通免許という条件は、さすがに運転未経験者では危ないという判断ゆえなのかもしれません。
慣れている人だと切り返しなしで見事な車庫入れを決めてくれるとか。コアな野球ファンはそのへんもチェックして楽しんでいるようです。
もともとはバイクだった!?
リリーフカーが生まれたのは阪神甲子園球場。荷物運び用のバイク後部に交代投手を乗せて、ブルペンからマウンドまで送り届けたことが始まりだそうです。
リリーフバイクがリリーフカーに代わったのは1970年代後半。1980年代には一般公募で選ばれた女性をドライバーにした「リリーフカー嬢」という新たな名物を生み、今に至ります。
現在、日本のプロ野球球場のリリーフカーとして使われているのは、日産 リーフ、メルセデス・ベンツ S560、スマート フォーツーの3台。意外と少ないですね。その理由は、そもそもリリーフカーを導入している球場が3つしかないためです。
リリーフカーを導入している球場は少数派
現在、日本のプロ野球の試合を実施している球場で、リリーフカーを導入しているのは「横浜スタジアム(リーフ)」「ZOZOマリンスタジアム(S560)」「阪神甲子園球場(スマート)」の3つのみ。
リリーフカーの導入は必須ではなく、導入にあたっての規定などはないようです。そこで、この3球場の共通点を探してみました。
3球場の共通点は?
野球もそこそこ好きな筆者。上の3球場のうち、甲子園球場とZOZOマリンスタジアム(千葉マリンスタジアム時代ですが)で試合を観戦したことがあるのですが、ブルペンがグラウンド内にありません。
それ自体は珍しくないのですが、調べたところ、3球場とも屋内ブルペンからグラウンドの出入り口まで、やや距離があるとか。投手が走って行くにはマウンドが遠いため、リリーフカーに乗ってスムーズに登板させたい…という導入理由であれば頷けます。
反対に、ブルペンがグラウンド内にある神宮球場は、わざわざリリーフカーを使わなくてもいいのでしょう。
もちろん、走って登場した選手が躓いたり足を挫いたりするリスクを減らす目的もあるでしょうが、リリーフカーを使うことで試合時間の短縮も図られているとみてよさそうです。
夢の無人運転リリーフカー、実はもう登場していた
上で紹介した現役リリーフカーは、いずれもドライバーの運転で投手をマウンドまで運びます。
しかし、かつて広島市民球場では無人運転のリリーフカーが使用されていました。広島市民球場といえば、MAZDA Zoom-Zoom スタジアム以前の広島カープの本拠地です。
Zoom-Zoom スタジアムが開場したのは2009年。それ以前にすでに無人運転リリーフカーが登場していたなんて、かなりスゴいのでは?と思えますが、実は無線操縦という仕組み。自動運転ではなく、遠隔操作カーということですね。
かつてはエンタメ要素として、ドライバーも重要な存在だったかもしれませんが、ゆくゆくは無人運転、自動運転リリーフカーが登場するかもしれません。もちろんEVで。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部 伊東 千夏
- 母の愛車・CR-Xの後部座席で幼少期を過ごす。現在はCR-Z(10年選手)を母と共有。インスタでは専らラリーカーとレースクイーンばかりを見ているため、男性向け広告しかレコメンドされない悲しみを味わっているネ...