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【2023年度の新車購入補助金】条件が厳しくなった?EV・PHEVを購入するなら絶対押さえておきたいポイント
目次
2023年の補助金は最大いくらもらえる?
EV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)などのクリーンエネルギー車を新車で購入すると、国や地方自治体から補助金を受けられます。
経済産業省が1998年より提供している「CEV補助金」は、クリーンエネルギー車の購入を補助する代表的な補助金です。2023年度CEV補助金の給付額は、EVの場合で最大85万円。上限額は2022年度の補助金と同額ですが、給付条件が前年度と異なっています。
2023年はクリーンディーゼル車が対象外に
2023年度のCEV補助金(2023年4月1日以降に登録した車への補助金)では、2022年度には補助金を受けられたクリーンディーゼル車が給付対象から外れています。また、前年度とくらべて給付額が減ったモデルもあるほか、補助金上乗せの条件が少し厳しくなっています。
補助金込みでクリーンエネルギー車の購入予算を組むなら、CEV補助金の最新情報を把握しておきたいところ。次節では、2023年度CEV補助金の対象車種と、具体的な補助金額について解説します。
2023年度CEV補助金をもらえるカージャンルは?
2023年度CEV補助金の対象カージャンルは、次の8種類となっています。
- EV(普通車)
- EV(小型車・軽自動車)
- EV(貨物車)
- PHEV・PHV
- FCV(燃料電池自動車)
- 超小型モビリティ(トヨタ C+pod「G」「X」が対象)
- ミニカー(C+podの1人乗り車、トヨタ車体のコムスが対象)
- 原動機付自転車・側車付二輪自動車(電動車が対象)
上記8ジャンルのなかで、個人の購入者が多いのはEVもしくはPHEV・PHV(以下PHEVで統一)でしょう。両者ではEVの補助金が高めですが、一部モデルの給付額はPHEVの上限額を下回ります。
なお、2022年11月8日〜2023年3月31日の間に初度登録し、2023年5月31日までにCEV補助金を申請した車両には、2022年度の補助金が適用されます。この場合はクリーンディーゼル車も給付対象となるため、購入済みのオーナーは申請手続きを忘れずに行っておきましょう。
CEV補助金の給付額はどのように決まる?
CEV補助金の給付額は対象モデルにより異なります。給付額を決める2つの要素、カテゴリーとスペックについて見ていきましょう。
CEV補助金対象車のカテゴリー
CEV補助金の対象車は「ベース」と「条件付き」にカテゴリー分けされています。以下2つの条件を満たすモデルは条件付きに分類され、補助金の上限額がベース該当車よりアップします。
- 【条件1】車載コンセントまたは外部設備で電力を取り出せる車両
- 【条件2】省エネ法トップランナー制度2030年度燃費基準の対象車両
条件1の外部設備とは「V2H充放電設備」や「V2L外部給電器」などを指します。「省エネ法トップランナー制度」とは、エネルギー消費効率が最も優れた製品(トップランナー)を省エネ目標基準に定める日本独自の制度です。
スペックにより補助金額が変わる
CEV補助金の給付額は、省エネ性能に優れるモデルほど高額になります。EVとPHEVのどちらも電費性能(小型・軽EVは一充電走行距離)に優れるほど給付額が上がり、条件付き該当車には上乗せ額が加算されます。
CEV補助金の具体的な金額は?
EVとPHEVを購入した場合に受けられる、2023年度CEV補助金の上限額は次のとおりです。
- EV(普通車)=ベース65万円 / 条件付き85万円
- EV(小型車・軽自動車・貨物車)=ベース45万円 / 条件付き55万円
- PHEV=ベース45万円 / 条件付き55万
前述したように、普通車の補助金額は電費性能により決まります。たとえば日産 リーフの「e+AUTECH」は電費164wh/kmで補助金85万円ですが、同じくリーフの「NISMO」は電費177wh/kmで補助金52万7千円となっています。
このように同じモデルでもスペックにより補助金額が変わるため、グレード選びは慎重に行ったほうがよいでしょう。
高額車両は補助金額が下がる
税抜価格が840万円以上の高額車両は、CEV補助金の給付額が一般モデルの80%に下がります。レクサスや海外メーカーの高級EV・PHEVに対する給付額は、一般的モデルより安くなる可能性があると思ってください。
なお、CEV補助金の対象車両と補助金額は「一般社団法人 次世代自動車振興センター」のウェブサイトで確認できます。
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- 執筆者プロフィール
- 加藤 貴之
- 1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...