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台風やゲリラ豪雨で自動車が「何cm浸水したらアウトか」分かる?程度別に解説

浸水の程度による影響、知っていますか?

©njmucc/stock.adobe.com

台風などで短期間に大量の雨が降ると、場所によっては雨水を排水しきれず、冠水してしまうことがあります。

冠水の程度によっては重量のある自動車でも流されてしまう恐れも。しかし、実は少しの浸水でも危険をはらんでいることをご存じですか。

本記事では「何cm浸水したら自動車にどんな影響を及ぼすか」を大きく3段階に分けて解説していきます。

【水深30cm程度】マフラーに浸水して動かなくなる可能性

水深30cmまで浸水した際のイメージ画像

水深が床面を超えると、車内に浸水して電気装置が故障するおそれや、マフラーから浸水してエンジンルームが損傷するおそれがあるとのことです。

その結果、「自動スライドドアやパワーウインドウが動作しなくなる」「エンジンやモーターが停止し、再始動できなくなる」といった不具合が生じることがあります。

電気自動車(BEV)やハイブリッド車(HEV、PHV)では、駆動用のバッテリーに浸水してしまうと車両が停止するおそれがあります。

【水深50cm程度】ドアが開かなくなる可能性

水深50cmまで浸水した際のイメージ画像

水深がドアの下端に到達すると、車外から水圧がかかってしまし、車内からからドアを開けることが困難になります。

【水深100cm程度】車両が浮いて流される可能性

水深100cmまで浸水した際のイメージ画像

タイヤが完全に水没すると、車体が浮いてしまい、移動が困難になるおそれがあります。また、水深がドア高さの半分を超えると、内側からほぼ開けられなくなってしまいます。

車内に浸水した水の高さが外側と同じくらいになると、内外の水圧差がなくなり、内側からドアを開けられるようになります。

また、車内に脱出用ハンマーがある場合は、それで自動車のガラスを割ることでも車外に避難できます。ただし、フロントガラス及び一部のドアガラスは、合わせガラスになっているため割ることはできません。車種ごとにガラスの性質は異なるので各メーカーにご確認ください。

安全に走行できるのは「床面の高さ」まで

出典:国土交通省
※浸水による車両への影響については、車両形状や設計により異なります。特に、車高が低い車両では影響を受けやすいため、注意が必要です。

JAF(日本自動車連盟)が実施した「冠水路走行テスト」では、2,000cc級のセダンは水深30cmの冠水路まで走行できたものの、水深60cmになるとエンジンが停止したという結果がでています。

ここでいう30cmというのは、国土交通省が公開している上画像でいう床面の高さに相当します。

走行速度や水流の有無でも危険性が変わる

30cm程度でも車両の走行速度が大きくなると、車両が巻き上げた水や生じた波により、吸気口からエンジンに浸水し、最悪の場合、エンジンが停止して動作しなくなるおそれがあるとのこと。

また、車高が低い場合や水流がある場合は僅かな水深でも車両が流されるおそれがあり、危険性が高まります。

車両が水没してしまった際の対処法などはこちらの記事で詳しく解説しています。

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