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今や「日本車に歴史あり!」、その重要な一部であるスカG伝説で中興の祖となった、初代日産 スカイラインGT-R(PGC10/KPGC10)

GT-Rが固めた「スカG伝説」は、日本車史の重要な一部へ

4ドアセダンPGC10から後期型の2ドアハードトップ版KPGC10で完成されたスカイラインGT-Rは、先代S54系スカイラインGTで始まった「スカG伝説」を確固たるものとして、現在まで続く日本車史の重要な歴史と伝統の一部になった。

輸入車が好きなカーマニアの中には、「日本車に歴史などない」と言い切ってしまう方もいますが、さすがに2020年代ともなれば、1950年代半ばから本格的に立ち上がった日本車に数十年の歴史があるのは事実です。

スバル360に始まったスバル軽自動車や、T360に始まるホンダ軽トラが終焉を迎えた際には「ひとつの歴史と伝統が終わった」と嘆かれましたし、トヨタのランドクルーザーやカローラのように、しぶとく歴史と伝統を重ねているモデルもあります。

スカイラインの「スカG伝説」も、2020年代の現在に至るまでしぶとく続く「日本車の歴史と伝統」の一部ですが、1964年の第2回日本グランプリから始まったスカG伝説で、その多くの期間を支えたのがスカイラインGT-Rでした。

最初こそS54系「スカイラインGT」でしたし、現在も直系で伝説を受け継ぐのはV37系「スカイラインGT」、あるいはV35系以降で派生したR35型「GT-R」です。

しかしS54系は前日譚、V37系は後日談のようになっており、レースで無敵を誇った時期もあるC10系や後のBNR32(1989年)と、その後を次ぐBCNR33やBNR34、レース参戦が叶わなかったKPGC110といった「スカイラインGT-R」が本筋と思う人も多いのでは?

直列6気筒エンジンを積んでも高性能エンジンがなかった時代(GT-R生産終了後のC110系、末期にターボ追加以前のC210系、RS以外のR30系やGTS-R以外のR31系)は、むしろ「GT-Rが復活してくれれば!」と嘆かれたスカG伝説の暗黒期。

高性能エンジンを積んでも直列6気筒ではなかったR30系スカイライン「RS」や、Rの称号は得たものの、GT-RとされなかったR31系スカイライン「GTS-R」も、その活躍を見れば「GT-Rならばもっと!」と、かえってGT-R待望論を盛り上げる存在でした。

よい時も悪い時も、「スカイラインGT-R」こそが「スカG伝説」の大きな柱であり、日本車の文化に今も大きな影響を与え続けていると考えれば、初代スカイラインGT-Rがその記録や記憶に留まらない、重要な存在だったと言えるでしょう。

日産が賛否両論ありつつBNR32(復活した3代目スカイラインGT-R)のEVコンバージョン・コンセプトを製作しているのも、スカイラインGT-Rの歴史的意義を理解しているからかもしれません(PGC10/KPGC10でやっても面白そうです)。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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