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CX-8

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マツダ女性開発者が改良型CX-8・CX-5のシートを解説!【開発裏話】

マツダは2019年10月にCX-8、同年12月にCX-5をそれぞれ商品改良を行いました。前回はオフロード試乗会にて新開発の4WD制御システムを体感、今回の公道試乗会では改良型CX-8、CX-8のシートに着目、開発者から直接訊いた開発裏話を交えて、その注目ポイントをお届けします。

マツダ株式会社 車両開発本部 装備開発部 シート・乗員保護開発グループ 芦原友惟奈さんにお話を伺いました。

マツダ CX-8

新車車両価格は、294.8万円~489万円(税込)
2019年国内3列シートSUV販売台数1位を記録した。

2019年11月28日から発売されたマツダの6人乗り/7人乗りSUVのCX-8は、電動スライドガラスサンルーフや3列目シートへの充電用USB端子などの装備を追加、雨粒がルーフを叩く音を低減する塗布型制振材の採用するなどの快適性を高めました。また、ラゲッジスペースにサブトランクボックスの容量を拡大、機内持ち込みサイズのスーツケースなら3列目シートを使用しながら4個積載可能にするなどの利便性を向上。さらに、特別仕様車「Exclusive Mode(エクスクルーシブ・モード)」を追加、2列目のアームレスト付コンソールが付いたキャプテンシートに、マツダ車初採用となる電動スライド&リクライニング機構とベンチレーション機能を装備するなど、居住空間の快適性を向上させました。

電動スライド&リクライニング機構はスイッチ操作ひとつで3列目シートへの乗降が可能になる便利機能。このシートの開発に携わった芦原友惟奈さんに実演してもらいました。

シート・ベンチレーション機構の開発裏話

革シートは高級感がありますが、冬は冷たく夏は蒸れやすいという弱点があります。最近のクルマには、シートヒーターやベンチレーション機能を備えて快適性を高めています。芦原さんは、このベンチレーション機構には目に見えない工夫が施されているという開発裏話を語ってくれました。

ベンチレーション機構は、シートの表皮内側に通気孔を巡らしているだけの簡単な仕組みです。しかし、芦原さんは「そこには緻密な開発がありました」とのこと。その詳細を伺うと「通気孔に冷たい空気を流すだけでは、ダメなんです。通気孔の穴の大きさに注意しないと背中の方だけ冷えたり、腰だけ冷えたりしてしまうんですよ。通気孔の穴を場所によって大きくしたり小さくしたりして風量を調節しています」とのこと。この開発にトライ&エラーを何度も繰り返された苦労が想像できます。

マツダ CX-5

新車車両価格は、261.8万円~397.6万円(税込)

特別仕様車「シルク・ベージュ・セレクション」

文字通り、シルクの感触を持つシートに明るいベージュのハーフレザーシートを奢った特別仕様車を追加設定した改良型CX-5。2020年1月17日からの発売となっています。

特別仕様車「シルク・ベージュ・セレクション」はLED室内照明、LEDフロントフォグランプ、赤外線カットガラスの専用装備もされています。

アクセサリーパッケージ「タフ・スポーツ・スタイル」

新型Mazda3から新登場した3つ目の“匠塗”「ポリメタルグレーメタリック」が今回の改良で追加設定された。

CX-5の今回の改良で、4WD性能が向上。これにあわせてよりアウトドアを楽しめるアクセサリーパッケージ「タフ・スポーツ・パッケージ」が新設定されました。

試乗会で用意された改良型CX-5 タフ・スポーツ・スタイルパッケージ装着車のシートはファブリック。布シートでも素材選びからこだわり抜いたとのことです。ここでも触感、座り心地、快適性、質感と全方位のこだわりで開発。一般的になんとなく、革シートより布シートの方が格下に考えられがちですが、グローバルにみるとそれは日本だけの様子。欧州ではそのような考え方はないようです。マツダは、布シートでも革シートでも差別することなく同じように、こだわった開発をされています。

タフ・スポーツ・スタイルのシート背面は樹脂製。フラットな荷室に汚れモノ、濡れモノでも気にせず置ける。

話は逸れてマツダ3の開発ことになりますが、マツダはスイッチひとつにもこだわっていることを思い出しました。これについては下記の記事でご紹介しています。

シート開発のこだわりを訊いてみた

芦原さんに、シートを開発する上でどのようなことに注意しているのかを伺ってみました。

これについて芦原さんは「マツダは“人間中心” の考え方で車を開発しています。シートについてももちろん。車に乗ったとき、人と車が一番長く触れ合っているのはシートですからね。開発は『人は座ったときにどう感じるか、どう思うか?』をベースに性能を育成していくんです。 触感は特に大切ですね。また、長時間乗ったときにどうか、も大切です。開発は楽しいですが苦労もありますね」とのこと。

CX-8の3列目シート開発のこだわり

芦原さんはCX-8のデビュー時にもシート開発に携わったとのこと。ことに3列目シートはこだわり抜いたそう。そのこだわりのポイントについて「3列目シートは後輪がすぐ近くにあるので、衝撃が伝わりやすく乗り心地、座り心地が悪くなりがちです。そこで、CX-8の3列目シートは特にクッション感を大事にして開発しました。走行中の衝撃を和らげる入力減衰を上げたつくりになっています」と語ってくれました。

女性ならでは感性をクルマの開発に活かすマツダ。シートだけに着目してもさまざまな気付きがありました。読者の皆さま、マツダのディーラーに行く機会がありましたら、ぜひ、シートを触り倒して座り倒して開発裏話を思い出してみてください。

芦原さんにドラポジを教えてもらいました!

「マツダCX-8・CX-5 公道試乗会」でシートの取材だけしたの?と言われそうですが、ちゃんと走ってきましたよ!今回の改良でパワートレイン系は4WD部分のみ。他の走行フィーリングは改良前のモデルと変わりがありません。CX-8の試乗レポは下記をご覧ください。
今回の改良で、バッジのフォントが変わりました。右が改良型。

撮影・文:MOBY編集部 宇野 智

マツダ 公式WEBサイト

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この記事の執筆者
MOBY編集部 宇野 智

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