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維持費が高い&安い自動車メーカー世界ランキング【2021年最新情報】
目次
メンテナンス費用が高い車、安い車は?
車にかかる維持費のなかでも、タイヤ代やオイル代などのメンテナンス費用は、税金や保険料と違って事前に知ることが難しい維持費です。
「CarEDGE.com」というサイトでは、日本車・外車を問わず車種ごとにかかったメンテナンス費用を集計したうえで、5年および10年ごとにかかる金額を算出し、順位付けを行っています。
これらのデータは海外で収集されたものであるため、日本国内での使用とは金額差が生じてしまう欠点があるものの、車種やブランドごとの差や、数年先のおおまかなメンテナンス費用を事前に知ることができれば、車選びの大きな参考になるでしょう。
本記事は「CarEDGE.com」のランキングから抜粋した、車種別・ブランド別のメンテナンス費用ベスト3およびワースト3を紹介します。
この記事で表記される日本円は執筆時点(2021年9月現在)のものです。
維持費が安い自動車ブランドTOP3
第3位:三菱
維持費が安いブランドの第3位は三菱。10年間の平均維持費は$7,787(85万円)です。過去にはパジェロやランサーエボリューションシリーズのようなラリー・オフロードカーを製造していましたが、現在の主力車種はコンパクトカーとクロスオーバーSUVであるため維持費は非常に安価です。
第2位:トヨタ
第2位はトヨタです。ブランドの平均は、維持費が安い日本車のなかでもひときわ安価な$5,996(65万円)。安いメンテナンス費用に加え、故障率の低さと燃費の良さで、実際の維持費はさらに安価です。
第1位:テスラ
第1位は電気自動車のみを製造するテスラで、平均維持費は$5,867(64万円)です。モーターとバッテリーで駆動する電気自動車の動力部は、ほぼメンテナンスフリーであるため、高い車両価格にもかかわらず、維持費は非常に安価です。
維持費が高い自動車ブランドTOP3
第3位:ランドローバー
維持費が高いブランド第3位は、イギリス発のSUV専門ブランドであるランドローバー。ブランド平均維持費は$18,569(204万円)です。ランドローバーのおもなラインナップは高価な大型SUVであるため、どうしても維持費が高くなりがちです。
第2位:BMW
第2位は$19,312ドル(212万円)のドイツ・BMW。コンパクトモデルも製造しているものの、主力商品はミドルセダンやSUV、高出力エンジンを搭載したスポーツモデルもラインナップしているため、ブランド平均維持費は高くなってしまいます。
第1位:ポルシェ
もっとも維持費がかかるブランドは、ドイツのスポーツカーメーカーのポルシェです。平均維持費は2位と大きな開きがある$22,075(243万円)。ポルシェ 911をはじめ、すべての車種が高出力エンジンのスポーツモデルであるポルシェは、必然的に維持費が跳ね上がります。
維持費が安い車ランキングTOP3
第3位:トヨタ ヤリス(ヴィッツ)
維持費が安い車の第3位は、旧ヴィッツことトヨタ ヤリス。10年間でかかる維持費はわずか$4,027(44万円)です。小排気量でコンパクト、かつ故障率が低いトヨタが製造するコンパクトカーのヤリスは、車両価格を含めても安価な費用で所有できます。
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本日の在庫数 1983台 平均価格 178万円 支払総額 107~328万円
第2位:トヨタ プリウス
第2位は世界中で大人気のハイブリッドカーであるトヨタ プリウスです。維持費は$4,008(44万円)とコンパクトカー並のメンテナンス費で済むうえ、世界トップクラスの燃費性能を誇るプリウスは、ガソリン車のなかでもっとも維持費が安い車です。
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本日の在庫数 9772台 平均価格 178万円 支払総額 28~829万円
第1位:テスラ モデル3
維持費がもっとも安い車の第1位は、電気自動車のテスラ モデル3。10年間でかかる維持費は2位を大きく引き離す$3,587(39万円)です。モデル3は車両価格が比較的安く、かつエネルギー単価が安い電気で動くため、スーパーカー並の加速性能を発揮しながらも総合的な維持費は非常に安価です。
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本日の在庫数 121台 平均価格 353万円 支払総額 250~700万円
維持費が高い車ランキングTOP3
第3位:ポルシェ マカン
維持費が高い車の第3位は、ポルシェの小型SUVであるマカン。小型とはいえ2tに迫る車重に高出力エンジンを搭載したハイパフォーマンスSUVであるマカンの維持費は高額です。10年間でかかる維持費は$20,137(222万円)で、ポルシェ 911よりも20万円ほど高くなります。
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本日の在庫数 345台 平均価格 667万円 支払総額 198~1,540万円
第2位:ポルシェ カイエン
第2位は$20,552(226万円)のポルシェ カイエンです。ポルシェのフラッグシップSUVであり、もっとも低出力のモデルでも360PS、もっとも高出力のV8ターボモデルは550PSを発揮。さらに車重は2tオーバーであるため、タイヤやブレーキのメンテナンスに過大な費用がかかります。
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本日の在庫数 307台 平均価格 503万円 支払総額 69~1,890万円
第1位:ラム5500〜2500
第1位はアメリカのピックアップトラックであるラム・シリーズです。5mを優に超える大きなボディに、排気量6.0L超の大排気量V8エンジンを搭載したラムは、日本では準中型の小型トラックに該当します。維持費はモデルに応じて$25,134〜25,844(276万円〜287万円)とポルシェよりもはるかに高価です。
エンジン車よりもEVのほうが魅力的?
維持費が高いメーカーは、高出力エンジン搭載車が多いドイツ車とアメ車。安いのはコンパクトな日本車です。そのなかでも、大きく重い車ほど、車のあらゆる部分の維持費が高くなる傾向にあります。しかし、電気自動車の登場がこの定説をひっくり返しました。
バッテリーとモーターで動く電気自動車のメンテナンス箇所は、おもにタイヤとブレーキのみであるため維持費は非常に安価、かつ車種ごとの費用に大きな差が出づらくなります。
現在は、脱炭素化社会にむけて各メーカーが電気自動車を開発中です。近い将来、車の維持費は車種によってほとんど差がなくなり、このようなランキングはほとんど意味をなさなくなるでしょう。
エンジン搭載車にとって、維持費の差は個性の差とも言い換えられます。また、維持費の安さも魅力的な個性となりえます。維持費は車選びの重要な判断基準のひとつです。予算としっかり照らし合わせて理想的な車をみつけましょう。
世界で最もメンテナンス費用が高い車は?
- 執筆者プロフィール
- 伊藤友春
- 1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...