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《主観レビュー新型ステップワゴン》徹底試乗!発売後、好調な販売成績も頷ける?
目次
パワートレインはガソリンとe:HEVの2種類
先代から全長と全幅を拡大されたステップワゴンですが、最小回転半径は5.4mにおさえられているなど、運転のしやすさにもこだわっています。
6代目ステップワゴンのパワートレインは先代同様、1.5リッターターボガソリンエンジンと、2.0リッターNAエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド(e:HEV)の2タイプです。
どちらのユニットも先代モデルから大きく進化しています。
「e:HEV」は、新世代ハイブリッドシステムでモーターによる駆動がメインで、高速域や低負荷領域はエンジンが駆動を行います。EVモード、ハイブリッドモード、エンジンモードの3つのモードを、走行シーンに合わせて切り替えることで、高効率な走りを実現しています。
1.5リッターターボエンジンは11代目シビックに搭載されているものをベースに、ミニバン向けにチューニングが施されています。
3列シートまで乗員がいる時もターボエンジンならではの力強い走りが可能なため、発進時や高速走行などでもスムーズな走りを体感することができるでしょう。
より安心感のある乗り心地へ
もともと、操縦性も背の高いミニバンらしからぬ水準なので、スポーティな走りも楽しめるという印象だったステップワゴンですが、反面、乗り心地の良さがイマイチ、と感じるユーザーも少なくなかったようです。
新型は、従来硬めだった低速域での乗り心地がかなりしなやかになり、快適性が増しています。これは、リアサスペンションのストローク量を増加させ、路面からの衝撃を緩和し、快適で乗り物酔いしにくい乗り心地を追求した結果と言えます。
それでいて、高速道路での走行などは足まわりがしっかりとしており、かつ上質な乗り心地も備えました。コーナリング性能も先代より向上し、安心してコーナーを走行することができます。
プラットフォームは先代から引き継がれていますが、サイドシル断面を拡大したアンダーボディや前後サスペンションなどの改良により、乗り心地やボディ強度を増したことがその要因だと言えます。
また、4WDモデルでは「リアルタイムAWD〈インテリジェント・コントロール・システム〉」を搭載しています。
前輪の空転を大幅に抑制し、後輪を素早く適切に駆動する、進化したリアルタイムAWDシステムで、新雪でも圧雪でも、力強くすべりにくい四輪駆動を実現しています。
家族で冬のレジャーに出かける際も安心して雪道を走ることができます。
燃費性能はe:HEVで20.0km/Lと優秀
2つのパワートレインが用意されたステップワゴンですが、燃費性能の違いはどのくらいなのでしょうか。
1.5リッターターボエンジンは、最高出力150PSを発揮し、WLTCモード燃費が13.9km/L、市街地モードが10.6km/L、郊外モードが14.6km/L、高速道路モードが15.7km/Lとなっています。(AIR)
一方で、システムトータル329PSを誇る2.0リッターNAエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車のWLTCモード燃費は20.0km/L、市街地モードが20.4km/L、郊外モードが21.3km/L、高速道路モードが19.1km/Lとなっています。(e:HEV AIR)
すべての仕様が2030年度燃費基準に対応し、「e:HEV」は平成30年排出ガス基準75%低減レベルをクリアしています。
燃費性能で見比べれば、ハイブリッド仕様「e:HEV」が優勢ですが、1.5リッターターボエンジン車と比べると、車体価格では1.5リッターターボエンジンが299万8,600円なのに対し、e:HEV車は338万2,500円となっています。
ハイブリッド仕様「e:HEV」が価格以上の性能を有しているのはもちろんですが、それにより実現した低燃費により結果的に購入後のランニングコストを抑えることが可能です。
1.5リッターターボエンジンは、約40万円の価格差を考えると、価格を出来るだけ低コストに抑えることができます。性能も高い水準になっているため、ハイブリッド仕様「e:HEV」と遜色ないと言ってよいでしょう。
【まとめ】新型ステップワゴンはこんな人におすすめ
ホンダ ステップワゴンは、快適な居住性能やあると嬉しい便利機能が備えられており、ファミリーカーとしてのニーズにしっかりと応えたクルマに仕上げられています。
様々なシートアレンジが可能ですので、まだまだ子育て真っ最中なファミリーでも安心。
加えて、走行性能にも妥協無く制作されていている点も新型ステップワゴンの特徴と言えます。
なおかつ、サーフボードやキャンプ道具のような大きな荷物もじゅうぶん載せることができ、さらにリアルタイムAWDシステムにより、雪道でも安心して走れるクルマです。アウトドア好きな家族や、仲間をたくさん乗せて出かけることの多い方の、頼もしい相棒となってくれるでしょう。
冒頭でお伝えしたように、新型ステップワゴンは発売後、好調な販売成績を残しています。
この要因は、ミニバンに必要な室内の広さはもちろん、他のミニバンとは違うプレーンなエクステリアデザインでしょう。
ほかのミニバンにはない個性的でシンプル、スマートなデザインと、室内空間や性能面でも、細かいところにまでこだわりが行き届いた新型のステップワゴン。興味がある方はぜひお近くの販売店に足を運ぶことをおすすめします。
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- 執筆者プロフィール
- 清水 圭太
- 1995年生まれ。自動車やファッション、高級時計などのライターとして執筆活動中。現在の愛車はランドローバー、輸入車が好き。週末はSUVで旅行に行くのが楽しみになっている。