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ホンダ「Nシリーズ」次世代軽自動車3車種の共通点・相違点まとめ
ホンダの次世代軽自動車「Nシリーズ」。乗用車は現在、N-BOX・N-WGN・N-ONEの3車種がラインナップされています。さて、この3車種の共通点と相違点は何でしょうか?
目次
ホンダNシリーズとはどんな軽自動車?
ホンダの次世代軽自動車「Nシリーズ」。現在、「N-BOX」「N-WGN」「N-ONE」「N-VAN」の4車種がラインナップしています。
いずれもコンパクトボディと広い車内空間がウリで、お財布にも優しい実用的なモデルです。
商用バンとしての性格が強いN-VANを除く「N-BOX」「N-WGN」「N-ONE」の乗用モデルについて紹介します。
軽スーパーハイトワゴンの王様「N-BOX」

N-BOXはNシリーズで最もポピュラーなモデル。街で見かけることも多い軽自動車ですが、それもそのはず。軽自動車、普通車を合わせた全ての自動車では「日本で最も売れているクルマ」として、数年間トップを走り続けているからです。
N-BOXが多くのユーザーに支持される理由は、軽自動車とは思えないほど使い勝手がよいから。
軽自動車のアドバンテージである車体本体価格や税金、維持費の安さに加え、軽自動車トップクラスの車内空間や、ファミリーにも安心のスライドドア、底床設計を活かしてた荷物の積みやすさなど、実用性の高さがN-BOXの魅力です。
そのため、Nシリーズの中ではN-BOXが最もファミリーにおすすめのモデルといえます。ベビーカーやチャイルドシートが必要な家族のカーライフもサポートしてくれます。
使いやすさ&乗りやすさがちょうどいい「N-WGN」

N-WGNはNシリーズの中では最も新しいモデルです。かつてホンダにあった軽自動車「ライフ」などに似た特徴を備えたハイトワゴンです。
乗る人の年齢、性別を問わないデザインや乗りやすさ、使いやすさが特徴で、大人1人~2人でのドライブが多い人におすすめ。
N-BOXと違ってスライドドアではないため、小さいお子さんがいる家族は少し不便さを感じるかもしれませんが、それでも広い車内と小回りのよさは魅力的でしょう。
楽しい個性派「N-ONE」

N-ONEは1970年台に大ヒットした「N360」、通称”Nコロ”に通じるコンセプトの軽自動車です。丸目ヘッドライトと台形ボディを活かしたコロっとしたデザインは、他の軽自動車にはない個性を表しています。
N-ONEを選ぶメリットは、ホンダのFF軽自動車では初となる6速マニュアルグレードがラインナップしていること。モデルチェンジされたときにも話題になりました。
車内の広さには配慮されているものの、N-BOXやN-WGNと比べるとややコンパクト。ファミリー向けというよりも、大人1人~2人でのドライブにおすすめのモデルといえます。
各モデルのボディタイプの違い
Nシリーズ3モデルは共通して同じプラットフォームを使用して設計され、エンジン、トランスミッションなどのパワートレインも共通となっています。Nシリーズ3モデルの顕著な違いはボディタイプ。この違いを表にまとめると次のようになります。
車名 | ボディタイプ | 後席ドア形状 |
N-BOX | スーパーハイトワゴン | スライドドア |
N-WGN | ハイトワゴン/ トールワゴン | ヒンジドア |
N-ONE | トールワゴン/ セミトールワゴン/ ハッチバック | ヒンジドア |
各モデルのデザインの違い

N-BOXカスタムは標準モデルとのデザイン上の差別化をとてもはっきりとさせています。このため、N-BOXとN-BOXカスタムの2モデルを含めたNシリーズ3車種・4モデルで比較してみましょう。
N-BOXとN-BOXカスタムは明らかにフロントマスクが違っています。標準モデルでは親しみやすいデザインに、カスタムでは高級感を演出したデザインになっています。

Nシリーズ3車種・4モデルをボディサイドから見ると、ボディタイプの違いが明確にわかります。

N-BOXの特徴は車高が高く、後席がスライドドアになっていること、似ているN-WGNでは車高が低くなり、後席がヒンジドアになります。N-ONEはN-WGNよりさらにコンパクトになり、コンセプトとなっている台形デザインが特徴的になっています。

リアデザインも各モデルの特徴を明確に示しています。N-BOXカスタムは、リアコンビネーションランプの間を細めのクロームメッキを配して高級感を演出。
N-WGNはラゲッジルームの実用性を重視した垂直なリアゲートに対して、N-ONEは傾斜したリアゲートとなり、リアコンビネーションランプはコンパクトになってスポーティさを感じさせます。
N-BOXとN-WGNには「カスタム」グレードあり
N−BOXとN-WGNには車名の後に「カスタム」の名称がつく、エクステリア(外観デザイン)の異なるモデルがラインナップされています。
シンプルなノーマルグレードに比べて「カスタム」は、フロントグリルデザインやメッキモールにより高級感ある雰囲気に仕上がっています。
N-ONEは「プレミアム」グレードあり
N-ONEは「オリジナル」のデザインのほか、高級志向の「プレミアム」を設定し、デザインの差別化を図っています。また、6速MTターボのスポースグレード「RS」も専用デザインを採用しています。
ホイールキャップデザインにも特徴が

ホイールは各モデル複数種類ラインナップ。タイヤサイズは14インチ・15インチ、デザイン違いのホイールをグレードやオプションなどで選択できるようになっていますが、それぞれコンセプトに沿ったものが採用されています。
上の画像のホイールは一部のみとなりますが、オーソドックスなN-BOXに対して、N-BOXカスタムは高級感あるものに、N-WGNは実用性が高いスチールホイールにホイールキャップの組み合わせ、N-WGNは黒のスチールホイールにシルバーのホイールキャップの組み合わせでおしゃれさを演出したデザインとなっています。
各モデルのインテリアの違い

Nシリーズ3車種・4モデルともインストゥルメンタルパネル(インパネ)は共通のものを使用。
大画面で使いやすいタッチパネル式ディスプレイをインパネ中央に配し、その下に空調操作スイッチ類、シフトレバーという基本構成です。
相違点はメータークラスターと助手席側ダッシュボード付近のデザインとなります。
N-BOXのメーターは視認性◎
N-BOXでは、メータークラスターが横長になり大きく視認性のよいスピードメーターとタコメーターを配しています。この横長のメータークラスターは、Nシリーズでもっとも室内空間が広くなるN-BOXを、さらに広く見せる効果をもたらしています。
また、Aピラー(フロントウィンドウに一番近い柱)が2本となっているのも他のモデルとの相違点です。これは、車高が高くしながらもボディの強度を上げつつ、視界の良さを確保するための工夫です。
なお、標準モデルは明るいインテリアカラーを採用、カスタムは黒を基調とした、上質さを重視したインテリアカラーの採用という違いがあります。
各モデルのシートの違い

シートは3モデルとも同じものを使用していますが、シートカラーの配色が異なり、インテリアカラーとあわせてグレード設定などで選択が可能です。また、N-BOXにはベンチシートとセパレートシートの2種類が選べるのも相違点です。
N-WGNでは、運転席と助手席の座面がつながったセミ・ベンチシートに、一方、N-ONEではセパレートシートになります。
後席スライドドアはN-BOXのみ
後席スライドドアを採用しているのはN-BOXのみ。N-WGNとN-ONEはヒンジドアとなっています。
N-BOXのほとんどのグレードで「パワースライドドア」を採用しているため、小さな力でスライドドアを開閉できます。
また、オプションで「ハンズフリースライドドア」を選べば、車の下へ足をかざすだけでドアの開閉が可能。お子さんを抱っこしていたり、荷物を持っていたりして両手が塞がっていても安全・楽ちんです。
N-BOXは「スーパースライドシート」を選択できる
N-WGNは運転席と助手席の座面がつながったベンチシート、N-ONEはそれぞれが独立したセパレートシートです。
N-BOXの前席はベンチシートのほか、それぞれが独立しており、かつ助手席を大きくスライドさせることができる「スーパースライドシート」も選択できます。
助手席を後方へスライドさせれば後席のお子さんにも手が届きますし、後席にお子さんを座らせたあと車外に出なくても助手席を前へスライドさせて運転席へ座ることも可能。チャイルドシートが必要な家族には便利です。
N-BOXには車椅子に便利な「スロープ仕様」がある」
N-BOXには後席を倒して車椅子やバイクを積むことができる「スロープ仕様」が用意されています。かつてあった「N-BOX+」の便利な仕様をN-BOXに活かしたと言ってよいでしょう。
スロープ仕様車は福祉車両としてはもちろん、趣味のバイクや道具を乗せる場合も便利です。車椅子を安全に乗せるための電動ウィンチや手すり、シートベルトなどの専用装備はタイプ別に設定されています。
各モデルのラゲッジルーム(荷室空間)の違い

ラゲッジルームは3車種で最も大きな違いが出る部分です。N-BOXは後席を倒せば広大な荷室になり、自転車など大きなものを余裕で積載することができます。
N-WGNでは、N-BOXほど大きな荷室ではありませんが、バンバー付近から大きく開くリアゲートに、荷室を上段と下段に仕切るパネルを配した使い勝手のよい構造です。
N-ONEはNシリーズの中で最もコンパクトになるため、荷室空間ももっとも小さくなりますが、荷室床面積をしっかりと取って実用性を確保しています。
後席アレンジ方法は共通
ラゲッジスペースの広さは異なるものの、後席を広く使って荷物を積み込みたい場合のシートアレンジ方法は全車共通です。後席背もたれにあるレバーを引きながら座席を前に倒すだけで、簡単にフラットなスペースを確保できます。
各モデルの走りの違い
Nシリーズ3車種ともに同じエンジンとトランスミッションが組み合わせられています。唯一の例外が冒頭でお伝えしたN-ONE RSで、このモデルのみ6速マニュアルです。

エンジンは、NA(自然吸気・ノンターボ)とターボの2タイプ。NAでは最高出力58PS、ターボでは軽自動車自主規制目一杯の64PSのスペック、トランスミッションは、CVT(無段変速機)となっています。
まったく同じエンジン、トランスミッションのパワートレインではありますが、走りの味付けは明確に変えられています。
足回りのセッティングが違うという要因がありますが、車高の高さと車重の違いもNシリーズの乗り味の相違点となる要因です。以下にボディサイズと車重を一覧にまとめました。
全高 | 車重 | 全長 | 全幅 | ホイールベース | |
N-BOX | 2WD:1,790 4WD:1,815 | 2WD:890-980 4WD:950-1,030 | 3,395 | 1,475 | 2,520 |
N-WGN | 2WD:1,790 4WD:1,815 | 2WD:850-870 4WD:910-930 | 3,395 | 1,475 | 2,520 |
N-ONE | 2WD:1,545 4WD:1,570 | 2WD:840-860 4WD:900-910 | 3,395 | 1,475 | 2,520 |
※各単位は省略しています
車重はN-BOXが一番重たくなります。パワートレインは同一ですので、この比較表だけ見ると走りの面では一番不利に見えますが、重量がソフトで重厚感と上質感ある乗り心地に貢献するなど、一概に軽ければいい、という訳ではなくなっています。
ターボ仕様は全車で選べる
全車にターボ仕様が設定されています。高速道路や国道での追い越し、合流が多い人や、家の周りに坂道が多い人などは、ターボグレードが便利です。
マニュアルが選択できるのはN-ONEのみ
N-BOXとN-WGNは全てAT仕様ですが、N-ONEのみ6速MTの「RS」を選択できます。新車で買えるMT車、なかでもMTの軽自動車は今や貴重ですので、走りを楽しみたい方はNシリーズならN-ONE RSを検討してみましょう。
各モデルの燃費の違い
N-BOX | 21.2km/L |
N-BOX(ターボ) | 20.2km/L |
N-WGN | 23.2km/L |
N-WGN(ターボ) | 22.0km/L |
N-ONE | 23.0km/L |
N-ONE(ターボ) | 21.8km/L |
N-ONE RS | 21.8km/L(CVT) 21.6km/L(6MT) |
各車、FFモデルのWLTCモード燃費を掲載しています。
N-WGNノンターボ車が最も燃費に優れていますが、各車ほとんど差はなく、いずれも燃費性能はとてもよいと言ってよいでしょう。
各モデルの安全装備の違い
– | N-BOX | N-WGN | N-ONE |
衝突軽減ブレーキ | 〇 | 〇 | 〇 |
誤発進抑制機能 | 〇 | 〇 | 〇 |
アダクティブ クルーズコントロール | 〇 | 〇 | 〇 |
車線維持 支援システム | 〇 | 〇 | 〇 |
歩行者事故 低減ステアリング | 〇 | 〇 | 〇 |
路外逸脱抑制機能 | 〇 | 〇 | 〇 |
先行発進 お知らせ機能 | 〇 | 〇 | 〇 |
標識認識機能 | 〇 | 〇 | 〇 |
後方誤発進 抑制機能 | 〇 | 〇 | 〇 |
近距離衝突 軽減ブレーキ | × | × | × |
オートハイビーム | 〇 | 〇 | 〇 |
現在、ホンダの先進安全装備「ホンダセンシング」の機能は11個。Nシリーズには近距離衝突軽減ブレーキを除く10個の機能が採用されており、シリーズ間の安全性には基本的な違いはありません。
車名に「ホンダセンシング」と付いているグレードを選べば、どの車を選んでも高い安全水準を満たしており、安心であるといえます。
ただし、一部細かな仕様が異なりますので、以下にまとめました。
渋滞追従機能がほしいなら「N-WGN」「N-ONE」
前を走る車との車間距離を保ちながら、加速・減速を行う「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」。ドライバーがアクセルを踏み続けなくてもラクにロングドライブできる、便利な機能です。
ACCは「N-BOX」「N-WGN」「N-ONE」すべてに採用されていますが、渋滞追従機能は「N-WGN」「N-ONE(ATのみ)」が対象。N-BOXには搭載されていません。
ACCの渋滞追従機能とは、前を走る車が止まった場合に自車も停車してくれるシステムです。N-BOXのACCでは停車までできないため、ブレーキはドライバーが踏む必要があります。
このことから、N-BOXよりもN-WGNやN-ONEのほうがロングドライブユーザーに向いていると言えます。
N-ONEはMT車の安全機能に注意
唯一MT車がラインナップするN-ONEは、MTグレード「RS」の安全機能が他車とは異なる点に注意しましょう。RSには誤発進抑制機能やACC、後方誤発進抑制機能が搭載されていません。
各モデルの価格の違い
N-BOX/ベンチシート | 1,428,900円 ~1,912,900円 |
N-BOX(ターボ)/ベンチシート | 1,758,900円 ~2,022,900円 |
N-WGN | 1,298,000円 ~1,497,100円 |
N-WGN(ターボ) | 1,529,000円 ~1,662,100円 |
N-ONE | 1,599,400円 |
N-ONE(ターボ) | 1,889,800円 |
N-ONE RS | 1,999,800円 |
各車、FFモデルの車両本体価格を掲載しています。
最も購入しやすいのはN-WGNです。N-BOXは上位グレードやカスタムなども含めると最も高額ですが、N-ONEもRSを選択すると支払総額は200万円を超えます。
以上、Nシリーズ3車種・4モデルの走りの違いは、カタログスペックからのみではお伝えしづらいので、実際に試乗してその相違点や特徴をお伝えします。
カーリースなら月額6,900円からNシリーズに乗れる

毎月定額で車を持てるカーリースなら、まとまった資金が無くても安心。「SOMPOで乗ーる」であれば、月額23,900円〜のリース料でNシリーズを手に入れることが出来ます。
さらにカーリースをおすすめする理由として、料金には車検代・税金・メンテナンス代が含まれているということが挙げられます。
また、SOMPOで乗ーるでは2021年3月31日までの期間限定で、Nシリーズの月額がボーナス払い有りの場合6,900円、ボーナス払いなしでも21,800円になるキャンペーンが実施されています(2021年2月12日現在)。
N-ONEとN-BOXは40台限定、N-WGNは20台限定と、キャンペーンが適用される台数に制限があるので、検討しているかたはお早めに下記ページにてご確認ください。
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