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木製・布製・プラスチック製と何でもあり?非金属素材のコンセプトカーたち【推し車】

現在世に出ている車の材料は、大抵が鉄(鋼材)、あるいは高級車や一部特殊な車はアルミなど非鉄金属がメインで、内外装部品に鉄、アルミ、樹脂、カーボンなど複合素材が使われていますが、車のボディそのものが鉄でも非鉄金属でもないという例はあまりありません。

しかし本当に車の素材とはそれでいいのか?と考える人やメーカーは常に存在し、さまざまなアプローチから挑戦を続けています。

木製:トヨタ SETSUNA(2016年)

素材が木でも鉄でも、メーカーの部品供給が無ければ長くは使えない

トヨタ SETSUNA

外板やフレームなどを木製とした2016年発表のコンセプトカーで、素材を生かした滑らかな外観が特徴です。

車を所有した家族の積み重なる想いを受け継ぎ、歳月を経た変化を愛でる、”人とクルマの新たなつながり”を具現化するの木を用い、環境や使われ方で色や風合いが変わる事を、「味わいや深みが増す」ととらえ、手をかければいつまでも使えると主張しています。

それだけなら塗装がヤレた鉄(金属)製の車でも同じですし、走るのに必要な部品をメーカーが供給しなければ、素材が木だろうと鉄だろうと走れなくなるのは一緒です。

あるいは、木の温もりを介して、消費を前提とした製品のメーカーとして贖罪の気持ちがあるのかもしれません。

布製:BMW GINA(2008年)

否定するのは簡単、このような挑戦が許されるのが大事

BMW GINA

デザインはともかく、おそらくは防水でもある外装の布地と、布を張るための骨組み、継ぎ目のないデザインを目指したと言いつつ、ドアを開けた時のシワから、折り畳みテントか傘を思い起こさせ、むしろ継ぎ目の大事さを痛感させるBMWのコンセプトカー。

デュポンの「ライクラ」という、伸縮性の高い合成繊維をファブリックなど通常の素材と合わせて使う事でデザインの自由度を高めていますが、全て布で覆ったのはあくまで実物大ショーウィンドー的なコンセプトモデルです。。

実際は、外装の一部に伸縮性の高い素材を用いる事で、たとえば衝突時歩行者保護用のエアバッグを展開するなど、いろいろな可能性が考えられます。

樹脂製:JST ItoP(2018年)

ただの樹脂じゃない、「しなやかタフポリマー」がポイント

ItoP
出典:東レ・カーボンマジックHP

JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)と、複数の民間企業によるコラボが生んだコンセプトカーで、テーマは「柔よく剛を制す」。

「しなやかタフポリマー」と呼ばれる新素材を使い、軽量かつ強靭、成形が容易で空力設計にも有利な特性を活かし、安価に軽量ハイパフォーマンスかつ環境にも優しい車を作れます。

車そのものはインホイールモーター後2輪駆動のEVですが、しなやかタフポリマーを使ったCFRPをサスペンションスプリングにまで使い、3人乗りで車重850kgはEVとしてかなり軽量。

市販する車ではありませんが、バッテリーのため重くなりがちなEVの軽量化技術など、今後の車にかなり役立つかもしれません。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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