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ドライブレコーダー

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整備士が伝授!ドライブレコーダーをDIY初心者が取り付ける方法

ドライブレコーダーの取り付け手順を、電源の取り方から解説します。DIYでの取り付けに必要な道具や、ディーラーやカー用品店に取り付けを依頼した際の工賃についてもまとめています。

ドライブレコーダーの取り付け手順

©zilvergolf/stock.adobe.com

前後カメラドライブレコーダーの取り付け手順を解説します。また、この記事では国産車をベースとした取り付け方法をご紹介しています。もし外車での取り付けを検討しているのであれば、一部手順が異なります。

1.フロントカメラを組み立てる

まずはフロントカメラを組み立てます。組み立て方はドラレコの種類によって違うため、取扱説明書を見ながら作業を行いましょう。

中にはねじ止めが必要な場合もあるので、精密ドライバーを用意しておいてもいいかもしれません。大抵小さな六角で止められており、六角レンチ付属のものがほとんどです。

2.電源を取りカメラの位置決めを行う

次に実際に電源を取り位置決めを行いましょう。なぜ電源を先に取るのかというと、カメラを起動させて位置決めをした方が簡単だからです。(電源の取り方については後述しています)

カメラが起動していない状態で位置決めを行って、もしずれていた場合、せっかく取り付けたカメラを外さなければなりません。そうなると2度手間ですし、取付用に使用した両面テープも使用できなくなるため、再度両面テープを貼り付けるという作業も必要になってきます。

まずは配線の取り回しは後にして、カメラの位置決めを行いましょう。

3.フロントカメラを貼り付ける

位置決めが終わったら、フロントカメラを取り付けていきます。その際、そのまま取り付けるのではなく汚れを拭き取りシリコンオフでしっかりと脱脂を行いましょう。

そのまま取り付けてしまうと、粘着が弱まり年数が経つと脱落の原因になってしまいます。そのため両面テープで取り付ける際は、必ず脱脂が必要です。

4.リアカメラを貼り付ける

もし取り付けるドラレコが前後ドラレコならば、リアカメラも早めに取り付けておきます。リアカメラもフロントカメラ同様、両面テープで取り付けます。

内張りに貼り付ける方がいますが、両面テープはプラスチックへの接着が弱いので、できればガラスに固定するようにしましょう。大抵、リアガラスの中央上部に固定すれば、後ろの状況を映すことができます。

5.フロントとリアカメラの配線をつなぐ

カメラの固定が終われば、リアカメラの配線をフロントカメラまで持ってきます。むき出しのままでもいいですが、とても見栄えが悪く何かの拍子に引っ張ってしまうことも考えられるので、できれば配線は見えないようにすることをオススメします。

通常、左側面のパネル裏やルーフの内張り内をくぐらせ、見えないように配線をはわすことで、キレイな取り付けができるのです。

配線の取り回しの際、わざわざ内張を剥がす必要はありません。車種によっては取り外す必要があるタイプもあるでしょうが、通常、ドア周りにあるゴム(ウェザーストリップ)を剥がし、内張の隙間に入れ込むだけです。簡単にできるのでチャレンジしてみましょう。

配線をフロントカメラまで持ってきたら、差し込んで完了です。

6.配線をまとめる

リアカメラの配線をフロントまで持ってくることに成功した後、フロントカメラの配線取り回しに移ります。フロントガラスの上部にあるルーフの内側に、リアカメラの配線とフロントカメラの配線両方を隠します。

その後、サイドにあるピラー部分でそれぞれの配線が分岐すると思うので、リアカメラの余った配線をまとめ邪魔にならない箇所に固定しましょう。

フロントカメラの配線はダッシュボードの裏をくぐらせ、目立たないように隠します。後はタイラップやビニールテープを駆使し、配線が動き回らないように固定すれば完了です。

ドラレコの種類と使用する電源を確認しよう

車の電源は以下などに分けることができます。

  • ACC電源
  • IG電源
  • 常時電源
  • イルミ電源

ドライブレコーダーはACC電源が基本

ドラレコの電源を取る際はACC電源で構いません。この電源はエンジンをかけなくても電気を使用できる電源であり、アクセサリー電源とも呼ばれています。

プッシュスタートの車であればブレーキを踏まずにボタンを一度押すとACC電源が入り、オーディオなどが使用可能になります。2回押すとIG電源(イグニッション電源)が通電するという仕組みです。

ACC電源から電気を取ることで、エンジンをかけなくてもドラレコが操作可能になると覚えておけばいいでしょう。

駐車監視機能付きは常時電源が必要

常時電源はその名の通り、常に電気が流れている配線です。車はエンジンを切っていても時計が動いてますよね。また、車のキーレスなどではエンジンを切っている状態にもかかわらず、開錠や施錠を行うことができます。

駐車監視機能付きのドラレコを取り付ける際、ACC電源ではエンジンを切ってしまうと録画ができなくなるため、常時電源を取る必要があります。

駐車監視機能は車のエンジンを切っている場合でも、周囲の状況を録画できる便利な機能です。駐車場で当て逃げにあった際に重宝します。

ドライブレコーダーの電源を取れる場所は?

©PORNCHAI SODA/stock.adobe.com

シガーソケット

シガー用の電源ソケットを差し込むだけで電源を取ることができ、簡単です。しかしシガー用の電源がないドライブレコーダーは使用できません。

簡単に電源を取ることができるシガーソケットですが、デメリットもあります。他の電装品でシガーソケットが使用できないという点と、配線がむき出しのままなので見栄えも悪くなるという点です。

電源に関してはシガーを増設すればいいですが、見栄えに関してはどうしようもありません。

また、シガーソケットは車の中心、エアコンなどのパネルの下に設置されています。センターコンソール付近に物が増えると、電源に当たり外れてしまうこともあるため注意が必要です。

ヒューズボックス

ヒューズボックスからも電源を取ることができます。ヒューズボックスとは文字通り、ヒューズがたくさん入っているボックスのことを指します。設置されている場所は、ダッシュボードの付近か運転席の足元が一般的です。

ヒューズボックスで電源を取る際は、ヒューズの種類を合わせましょう。

ヒューズには、平型(ひらがた)、ミニ平型、低背(ていはい)の3種類がありますが、主に前2つが使用されています。ヒューズの大きさが違うとボックス内に入れることができません。そのため、まずは愛車にどんなヒューズが使用されているのかを確認しておきましょう。

また、よく分からない電源からドラレコの電源を取らないようにしましょう。 ヒューズボックス内にヒューズがあるということは、それぞれ電気が通っておりその先には装置があるということです。取り出す電源をよく調べもせず決めてしまうと、思わぬトラブルにつながります。

回路に割り込んでドラレコの電源を取る場合、もしドラレコの回路に何か不具合が起こってしまうと、取り出した電源の回路にも影響を及ぼしてしまう可能性があります。ワイパーやシートヒーターなど動かなくても走行に影響がない装置であればいいですが、メーター関係やセンサー系に割り込ましてしまい、不具合が起こるとチェックランプが点いたりしてしまうのです。

カーナビ裏

この場合、配線の種類に注意が必要です。カーナビ裏には入りきらないほどの配線の束が詰め込まれています。その中のACC電源を取り出さなければなりませんし、バックカメラやGPSの配線に割り込ませてしまうとそれらの装置が正常に作動しないなどのトラブルにも発展します。

カーナビ裏から電源を取る際は、空いている配線などを目安に分岐を行いましょう。それでも分からなければ、配線に書かれてある電源の種類を元に電源を取るという方法でも構いません。

カーナビの裏には主に、「ACC電源」「常時電源」「イルミ電源」の3種類が使用されており、それぞれ以下のように色分けされています。

  • ACC電源・・・赤色
  • 常時電源・・・黄色
  • イルミ電源・・・オレンジ

しかしメーカー純正品のカーナビの場合、この常識が適応されないので注意が必要です。

メーカー純正の場合、色分けはメーカーによって違ううえ、配線に何の電源なのか書かれているような親切な作りにはなっていません。そのため純正品のカーナビから電源を取りたい場合、電気を通し見極める必要があります。

このようにカーナビ裏から電源を取るといっても、注意事項や電源の取り方はカーナビの種類によって違い、詳しい人でなければ少し難易度が高い方法なのです。

初心者の取り付けはシガーソケットがオススメ

©chihana/stock.adobe.com

3種類の電源の取り方をご紹介しましたが、MOBYではシガーソケットから電源を取る方法をオススメします。その理由は、とても簡単で失敗したとしても他のトラブルに発展しづらいためです。

ヒューズやカーナビ裏から電源を取ることもできますが、配線の取り回しは車によって違いがあり、ヒューズボックスの場所はもちろんのこと、配線の色、ピラーの外し方一つとってもさまざまです。

さらに、電源を取る配線を間違えたり、ヒューズを飛ばしてしまう、カーナビを割るなどの失敗をする可能性が高くなります。ドラレコをつけようとして、失敗し他の装置を壊してしまうと意味がありません。

ドライブレコーダーの電源の移動は簡単にできます。今はシガーソケットから電源を取っていても、知識や技術が増えて、配線を隠したいなと思った時に、少し難易度が高い電源の取り方をすればいいのです。

ドライブレコーダーの取り付けに必要な道具

シリコンオフ

シリコンオフとはガラスの油膜を取る有機溶剤で、ドライブレコーダーのカメラを固定する際にガラスをきれいにするために使用します。

カメラを取り付ける場所にシリコンオフを吹き付けて、乾いた布で拭き取ります。この作業を怠るとカメラが落下するなど不具合が生じる可能性があるので、しっかり行いましょう。

【便利すぎる】シリコンオフとは?成分から効果的な使い方まで解説!

内張はがし

内張はがしとは、くの字に折れた主軸をテコの原理を利用して最小限の力で内張りを持ち上げるために使う工具です。ドライブレコーダーの配線を埋め込んで見えないように隠す際に、クリップで留められた車の内張りを剥がすために使われます。

車の内張りはがしおすすめランキングTOP10│選び方や使い方の解説も

検電テスター

電源をどこから取るのかを調べるために使用します。使い方は簡単で、まずクリップ部分をアース(車の金属面)にとめます。これでマイナスの回路ができあがるため、あとは取りたい電源に差し込んで電気の流れを確認するだけです。

電源の確認方法は以下の通り。

  • 車のエンジンを完全に切っている状態で流れる・・・常時電源
  • プッシュスタートボタンを1回押した状態で流れる・・・ACC電源
  • プッシュスタートボタンを2回押した状態で流れる・・・IG電源
  • スモール球を点けた状態で流れる・・・イルミ電源

電源が流れれば明かりがつく仕組みとなっており初心者でも簡単に使用できるためオススメです。

電工ペンチセット

電工ペンチとは配線を剥いたり、端子をかしめる際に使用します。なぜセットにしたかというと、電工ペンチだけでは配線を分岐できないからです。

配線の分岐方法はさまざまですが、最も簡単な方法が市販されている配線コネクターを使用する方法であり、配線を入れフタを締めるだけで完結します。セット内容に含まれている場合が多くあるので、購入前に入っているかを確認しておきましょう。

マスキングテープor結束用テープ

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マスキングテープや結束テープは配線を束ねる際に使用します。その他にも、カーナビ裏から電源を取る際、カーナビを固定しているパネルを取り外さなければなりません。内張りはがしを使用し取り外しますが、マスキングをしておかなければ内張りに傷ができ見栄えが悪くなります。

またパネルはプラスチック製が多く、金属などが当たるだけでもキズができます。外したカーナビを降ろす際ぶつけてしまえば大きな傷ができ後悔することでしょう。そうならないためにもマスキングは十分に行い、できるだけ傷をつけない工夫が大切です。

タイラップ

タイラップは配線を束ねる際に必要になります。取りまわした配線を固定しないと、ビビり音の原因になりますしピラー部分では配線ごとクリップに巻き込むことで断線の原因にもなりかねません。そのため見た目だけのためではなく、配線を守るという意味も込めしっかりと固定し走行中でも動かないようにしておきましょう。

プラスドライバー/メガネレンチ

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プラスドライバーが活躍する頻度は少ないですが、カーナビを外す際に使用します。また車はボルトとネジで固定されているものも多くあるので、使用する予定が無くても準備はしておきましょう。

執筆者プロフィール
山北吏(つかさ)
山北吏(つかさ)
1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...

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