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車のACC(アクセサリー)電源とIG(イグニッション)電源はどう違う?タイミングがポイント?

ACC(アクセサリー)電源とは?仕組みを解説

車のバッテリーを交換する整備士
©cherylvb/stock.adobe.com

ACC電源とは?

オーディオなどの電装品を買った際、DIYに挑戦してみよう!と取説を開いても、「赤線をACC電源につないで…」といった記載を見てフリーズしてしまう方も多いのではないでしょうか。

しかし、車の電源と電装品の関係は非常にシンプルです。その電装品はいつどのタイミングで電源を必要とするか、それだけです。ACC電源について、具体例を挙げましょう。

例えばカーラジオなどは、運転の合間の休憩でエンジンを停止させた状態でも聞けますが、自宅の駐車場に車を入れてキーを外した状態であれば、必ず消えています。

ラジオの消し忘れでバッテリーが上がった、ということはまずないはずです。このようなことを実現してくれるのが、ACC電源です。

ACC電源が入るタイミング

ではACC電源が入るタイミングについて、細かく見ていきましょう。キーを挿すタイプであれば、エンジンが動くまでに何段階かキーが止まる箇所があります。

通常は、差込口にOFF→ACC→ON→STARTとあり、ACCは完全停止状態であるOFFから1つ目です。プッシュスタートボタンのタイプであれば、1回だけ押したときになります。いずれも、エンジンが完全に動き切る一歩手前の段階です。

確かに、カーナビやオーディオなどは、エンジンがかかりきる前に動き出すことは、みなさんも経験的にご存知なのではないでしょうか。

ACC(アクセサリー)電源が使われている電装品

カーナビ・カーオーディオ

カーナビ
©Paylessimages/stock.adobe.com

ACC電源が使われるケースは、前述のとおり、エンジン停止状態でも使えて、かつ消費電量がさほど大きくない場合です。代表的なものが、カーナビとカーオーディオでしょう。

これらに何故ACC電源が使われるのかは、利用シーンを考えればすぐわかりますね。カーナビはナビとしては基本走行中に使いますが、停止中もDVDやTVを見るのに使われることがあります。また、オーディオにしても、長距離運転の休憩中に音楽やラジオを聴くことも多いことでしょう。

ETCカード

ETCゲート
©paylessimages/stock.adobe.com

ほかに代表的なものにはETCが挙げられます。ETCについては、ACC電源でなくてはいけない、というよりも常時電源(車が完全停車した状態でも利用できる電源)である必要がない、と言った方が良いかも知れません。

常時電源は、社内のデジタル時計やカーラジオの設定などを維持するために使われます。本来であれば、ETCもPAやSAで車が完全停止することを考えますと、高速道路ゲート進入時の情報を維持しておくために常時電源につなぐ必要があるように思えます。

ですが、ETCはカードそれ自体にゲート進入時の記録を記憶させる機能が備わっています。そのため、わざわざ常時電源を使って無駄にバッテリーを消費させる必要がないため、ACC電源で十分なのです。

ドライブレコーダー

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GPS機能の付いた400万画素のドライブレコーダー

ACC電源を利用する電装品で有名なものは、近年は価格が下がったこともあり大変注目されているドライブレコーダーがあります。

運転中の映像をすべて記録してくれるツールで、事故を起こしたときなど責任の所在を明確にするために重宝されています。

また、それ以外にも音声や速度、GPSを使った位置情報が記録されるなど、お役立ち機能が満載です。事故発生時以外にも、ドライブ中の車内の様子や景色などを記録して思い出作りなど、新たな楽しみ方もあります。

ただし、停車中の当て逃げなども記録したい場合は、ACC電源だけでなく常時電源にも接続する必要がありますので、注意が必要です。

IG(イグニッション)電源とは?その仕組みを解説

スピードメーター
©He2/stock.adobe.com

IG(イグニッション)電源の仕組み

IG(イグニッション)電源はこれまでにご説明したACC電源、そして常時電源とは大きく異なる性質をもつものです。

「イグニッション(ignition)」とは、発火や点火装置の意味です。言葉の意味通り、イグニッションはエンジン内の混合気に点火するために使用される部品です。つまり、IG(イグニッション)電源は車のエンジンをかけるために使用される電源です。

ACC電源や常時電源はエンジン停止時に取りますが、IG電源はエンジン稼働中、オルタネーター起動後に取ります。(オルタネーターとは、エンジンの回転を利用して発電する装置のことです。)

走行中に自家発電しているオルタネーター起動後に取るIG電源が主電源で、停止時に蓄電してあるバッテリーからとるACC電源や常時電源は補助電源と考えればわかりやすいでしょう。

IG(イグニッション)電源が入るタイミング

IG電源は前述のとおり、エンジン稼働時に取る電源です。キーを回すタイプの車であれば、キーを最後まで回し切って、エンジンが動き始めたときに同時に動きます。

プッシュスタートボタンであれば、ボタンを2回押したタイミングです。

なお、IG電源は2つのタイプがあります。ACC電源と同時並行で動くタイプと、ACC電源を遮断するタイプです。

キーシリンダーを最後まで、STARTの位置に回すと一度起動したカーナビやステレオが一瞬落ちます。

これは、エンジン起動時に全電流をエンジンに集中させるべくACC電源を遮断するためです。一度エンジンがかかってしまえば、キーはONの位置に戻ってACC電源とIG電源が両方使えるようになります。

IG(イグニッション)電源が使われている電装品

セルモーター

©viewcapture/stock.adobe.com

ここでIG電源を入れてから実際にエンジンが回るまでの動きを見てみましょう。

エンジンは、一度動き始めてしまえば、その後はガソリンによるエンジンの爆発力で自動的に動き続けることができます。でも、最初の1回ばかりはバッテリーの電源に頼って動かさざるを得ません。そこで使われるのがセルモーターです。

IG電源が入るとセルモーターが起動し、先端の歯車が飛び出します。その歯車がエンジンの歯車とかみ合い、エンジンを強制的に稼働させます。

その後、ガソリンが噴射され、点火プラグ(スパークプラグ)で着火すると、今度はその爆発力でエンジンが自動的に回り続けるようになります。

ワイパー・ウインカー

ワイパー
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IG電源を使うかどうかの判断基準は幾つかありますが、基本的には停止中には動かす必要がない、という点です。代表的なものとしては、ウインカーやワイパー、メーターなどです。

最も、メーカーによってはワイパーなどがACC電源で動く場合もあるようですが、補助電源であるバッテリーの余計な消費は極力控えたいので、基本的にはこれらはIG電源に接続されています。

執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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