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「その音が“思わぬ事故”に繋がるかも」横断歩道で歩行者にクラクションを鳴らしてはいけない理由

横断歩道で歩行者にクラクションを鳴らすのは言語道断

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横断歩道や道路脇の歩道は、歩行者が道路を通行するときに使用しなければならない場所です。横断歩道の前で待っている歩行者を見つけたら、クルマ側は必ず止まり、安全に歩行者を横断させなければなりません。

こうした事実を念頭に置くと、ゆっくりとした歩みで横断歩道を歩いていて、自車の通行を長い時間妨げている歩行者に対して、クルマ側がクラクションを鳴らすという状況は、前述した「危険を防止するためにやむをえないとき」には該当しません。

ですので、この場合はクルマ側の法令違反となるでしょう。

さらに、こうしたクラクションによって別の事故が誘発されてしまう可能性もあります。

クラクションを鳴らす行為が事故につながることも

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例えば、横断歩道を歩く人に対して至近距離でクラクションを鳴らし、歩行者が驚いて転倒した場合、クルマと接触をしていなくても、歩行者に怪我を負わせたとみなされれば、クルマ側に過失が認められるケースがあります。

車が近づいたことに驚き、転倒した場合などでも同様です。警察関係者へ話を聞くと、実際に警察が出動したケースでは、非接触の状態でも車が来たことに驚いて転倒したことが事故として扱われ、転倒した人が車とは接触していないと話しても、ドライバーを安全運転義務違反で検挙したことがあるということです。

今回聞き取りをしたケースでは安全義務違反で検挙となりましたが、これが非接触事故として扱われるケースもあります。自動車事故においては、接触の有無が事故とイコールではなく、事故(この場合は転倒)を引き起こす相当因果関係があるのかが焦点となります。

クラクションを鳴らして転倒したことが、被害者側の過剰な反応ではなく、やむを得ない転倒とみなされれば、車自体が被害者にぶつかっていなくても、けがを負わせた事故として処理されるケースがあるのです。クラクションを鳴らす行為は、非接触事故を増やす行為にもなりかねません。

ただ、横断中の歩行者が危険に巻き込まれそうな時に危険を防止するためクラクションを鳴らすことはあるかもしれません。例えば、自車は横断歩道前で止まっている状況でも、対向車が横断歩道の前で止まる意思を見せずに突っ込んできてしまう場合などです。

クラクションを鳴らしてよいのは限られたシチュエーションのみです。常に安全かつ適切な運転を行うことが、ドライバーのマナーとして求められます。

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執筆者プロフィール
Red29
Red29
1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...

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