ニュース
更新
「確かに!」ジムニーとラングラーが背面スペアタイヤにこだわる理由
目次
国産車にも続々と採用されるも、次第に廃れていき……
その後、トヨタ ランドクルーザー、日産 パトロール、三菱 ジープなどの多くの国産車も背面スペアタイヤを真似ましたが、時代と共に徐々にやめる車種が増えていきます。
クロカン4WDの高級化にそぐわなかったから
いくつか理由がありますが、まずは見た目です。
20世紀後半になるとクルマの高級車化が進みますが、クロスカントリー4WDの世界も同様でした。商用車から脱却してステーションワゴン化させることで、高級路線を望むユーザーニーズに対応したのです。
この際、剥き出しになったスペアタイヤはいかにも無骨だったため、ラゲッジスペースの床下に移動させられることになりました。ピックアップトラックも積載性を考えて、荷台ではなく床下にスペアタイヤを収納するのがスタンダードとなったのです。
リアゲートのスムーズな開閉の邪魔になったから
さらにリアゲート開閉時の利便性の追求も、背面スペアタイヤが廃れた理由のひとつです。
この手のクルマのスペアタイヤは重量が数kgありますから、それが装着されているリアゲートは、開閉に苦労します。さらに、この重量を支えるリアゲートのヒンジ、ダンパーなどの製造コストを考えれば、床下収納にした方がメーカーにもメリットがあるわけです。
SUVは元々、ピックアップトラックと4WDワゴンの融合で生まれたものですから、前述の理由から当初からほとんどのクルマで背面スペアタイヤを採用していませんでした。
トヨタ ハイラックスサーフや日産 テラノなどの一部グレードのみに、クロスカントリー4WDテイストを演出するために装着されていました。
- 執筆者プロフィール
- 山崎 友貴
- 1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...