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CAFE規制とは?ガソリン車がなくなる?車好きの夢を奪う「燃費基準」の内容

世界各国に存在する自動車メーカーは、「CAFE規制」と呼ばれるルールをクリアするため奮闘中です。このルールをクリアしなければ、ガソリンエンジン車が無くなるどころかメーカーの存続を左右して、自動車業界の将来が危ぶまれるかもしれません。

CAFE規制=”燃費性能”を求める特殊なルール

CAFE規制は、地球環境を保護するため、各自動車メーカーが販売している車がもっている燃費性能を向上させるよう促しているルールです。

CAFE規制の”CAFE”とは「Corporate Average Fuel Efficiency」の頭文字からとった用語となり、日本語で「企業別平均燃費基準」とも表記されています。

”企業別平均”と表される通り、「メーカーごとに販売しているすべての車種」を対象に、販売台数の多さを加味して平均化した燃費基準を計算する仕組みです。個々の車種ごとではなく、「メーカー全体で平均した燃費性能」で基準をクリアしなければならないルールとなります。

©AlexanderNovikov/stock.adobe.com

例えば、高出力エンジンを搭載したスポーツカーなど、環境性能で見劣りする車種は燃費基準で足を引っ張りがちです。しかしその状況でも、燃費性能に優れる車を生み出してヒット作となれば、スポーツカーの生産終了を避けられるかもしれません。

つまり、特定の車種で燃費基準を大幅に上回る性能をもたせて”貯金”を稼ぎ出し、燃費に優れた車種の販売台数が多いほど燃費基準で優位となります。

すべての車種に対して燃費基準のクリアを課題とするのではなく、特定の車種の燃費性能の頑張り次第でメーカーのラインナップを減らさずに済むのが「CAFE規制」の特色です。

海外では「CO2排出権」のような”補正”ルールも…

日本より一足早くCAFE規制を導入しているアメリカや欧州では、燃費基準を達成するため「CO2(二酸化炭素)排出権」のような補正ルールを適用しているようです。

テスラのポピュラー車種「モデル3」は、CAFE規制でも優位なBEV

CAFE規制の補正ルールの例として、「企業間クレジット」が真っ先に挙げられます。

企業間クレジットは、自動車メーカーがCAFE規制で設けられた燃費基準で達成量を満たさなかった場面で、不足している達成量を他社から購入して補てんする方法です

燃費基準を達成できなかったA社が大幅に基準を上回っているB社から権利を買い取ることにより、罰則を受けずに自動車の生産・販売を継続し続けられる仕組みです。

他にも、燃費性能に優れた車の販売実績で評価する「低燃費車優遇」、燃費基準の達成を数年間にわたって繰り越せるシステムである「複数年クレジット」がアメリカ、欧州にて使われています。

自動車メーカーは環境対策にコストをかけていますが、順調に開発・販売が進まなければCAFE規制をクリアできない可能性も否めません。”救済措置”として、CO2排出権と似た補正ルールを設けて、効率よく燃費基準を達成させようと取り組んでいるのが現状です。

執筆者プロフィール
長谷川 優人
長谷川 優人
1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。

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