MOBY(モビー)自動車はおもしろい!

ニュース

更新

「努力義務」と「義務」の違いは?自転車ヘルメット着用規定からみる道路交通法

努力義務に含まれるものとは?

©︎Kare/stock.adobe.com

道路交通法で努力義務とされているものについて、運転者標識を例に見てみましょう。

運転者標識には、以下の4つがあります。

  1. 初心運転者標識(初心者マーク)
  2. 高齢運転者標識(高齢運転者マーク)
  3. 聴覚障がい者標識(聴覚障がい者マーク)
  4. 身体障がい者標識(身体障がい者マーク)

これら4つのマークのうち、どの表示が義務、あるいは努力義務となっているかお分かりでしょうか。正解は、①初心者マークと③聴覚障がい者マークが義務、②高齢運転者マークと④身体障がい者マークが努力義務です。

②高齢運転者マークは、普通自動車免許を受けた70歳以上の運転者が使用するもの。平成23年2月から現在のデザインとなっていますが、従来のもみじマークを使用することもできます。

④身体障害者マークは、普通自動車免許を受けた方で、肢体不自由を理由として免許に条件が付けられている場合に使用するものです。

この2つの標識は”努力義務”であり、罰則等は設けられていません。

一方で、①初心者マークは、免許取得後1年未満の方が付けるものであり、③聴覚障がい者マークは、聴力障がいを理由として、免許に条件が付けられている方が使用します。

この2つの標識については、道路交通法での”義務”となっているため、表示しなかった場合は、反則金4,000円(普通車)、違反点数1点が加算されるため注意が必要です。

これらは、周りの運転者に対して”保護義務”を課す力を持っています。それぞれに対応するマークを表示して運転しているクルマに対して、無理な割り込みや幅寄せを行った場合、道路交通法違反となり(危険を防止するためやむを得ない場合を除く)、反則金6,000円、違反点数1点が加算されます。

いわば“自分自身を守ってくれるマーク”であるため、義務、努力義務問わず、表示すべきものなのです。

事故の際”過失割合”に影響してくる可能性も?

©︎Ligia/stock.adobe.com

先述のように、「努力義務」に法的な強制力はないため、罰則等は設けられていませんが、守らなくてよいというわけではありません。

特に、今回注目を集めている自転車乗車時のヘルメット着用に関していえば、努力義務化されたことによって、事故が発生した際に「ヘルメットを被っていない自転車側の過失」が問われてくる可能性もあるといいます。

例として、児童の自転車事故における判例をみてみると、裁判所は『ヘルメットの着用が一般化していたとは認められない』として、ヘルメット未着用を過失として評価しなかった事例があります。

つまり、裁判所は法的根拠だけではなく「社会的に定着しているかどうか」という点も考慮していると考えられます。

となると、努力義務化によってヘルメットの着用が社会全体に浸透していった場合、「ヘルメット未着用」が事故の過失割合に影響してくる可能性もあるわけです。

もちろんヘルメットの着用を強制するわけではありませんが、法令で努力義務化された以上、ヘルメットを被るに越したことはありません。

ヘルメットに限らず、努力義務化されているものは自分や他人を守るためのもの。「義務」も「努力義務」も優先して守ったほうがよいことは間違いないでしょう。

自転車や原付を追越したいとき、黄色の線は踏んでもいいの?

”外部音取り込み機能”や”骨伝導イヤホン”は違反にならない?

シートベルトの付け忘れでもゴールド免許を失ってしまう…

執筆者プロフィール
成田 佑真
成田 佑真
1993年生まれ。普段は医療機器販売を行っているが、暇があれば自動車関連記事を読み漁る。現在の愛車はA4。子どもの頃からマークⅡに憧れ、社会人になりマークXを購入。週末は必ず手洗い洗車を行い、ドライブに出...

\ この記事が役に立ったらシェアしよう /

MOBYをフォローして最新記事を受け取ろう

すべての画像を見る

画像ギャラリー

コメント

利用規約

関連する記事

関連キーワード