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インキー(インロック)とは?自力で開けられる?対処方法と原因を解説
目次
インキー(インロック)とは?
インキーとは車の中にカギを入れた状態で施錠してしまうことです。外からは開けられないため、自力で無理やり開錠するか、JAFなどのロードサービスを呼ぶ必要があります。
ロードサービスを呼べば、安心して任せられますが支払いが必要です。自力で開ける方法もありますが、失敗する可能性もあるため、この記事ではロードサービスをオススメします。
その理由は、知識のない方が無理な作業をすると車をいためる可能性があるからです。
スマートキーでもインロックに注意!
スマートキーが普及し、車の施錠や開錠はボタン一つで行えるようになりました。しかしインキーのようなヒューマンエラーは後を絶ちません。
インキーのトラブルは、2020年のJAF出動件数5位にランクインしています。そして発生件数は2020年度で年間合計13万4506件にものぼります。
他人事だと思ってしまいがちなインキーですが、JAFの統計を見れば自分も起こしてしまう可能性が高いトラブルだとわかるでしょう。
インキートラブルを未然に防ぐためにも、スマートキーの仕組みやインキーの原因を理解しましょう。
インキーとインロックは同じ意味?
インキーと似ている言葉に『インロック』がありますが、インキーとインロックの意味は同じです。どちらもカギを車内に入れた状態で施錠することを指します。
なぜインキー(インロック)してしまうの?スマートキーの仕組み
近年の車はカギが近くにないことを車両が判断し、自動で施錠してくれる仕組みとなっています。
買い物に出かけた際、施錠し忘れて車から離れ、施錠していないことに気づき慌てて戻ると、すでにカギがかかっていたといった経験はないでしょうか。これは、車両から発せられる電波をスマートキーが感知しているかどうかで、カギの位置を把握しているからです。
スマートキーと車は電波でつながっています。車両から微弱な電波を発し、スマートキーがその電波を受け取ることで位置を確認しているのです。
スマートキーが車内にあるかどうかを判断する場所は、ドアの境目です。ドアを閉めた状態の位置で車内か車外かを判断します。そのため、カギが車内にあってもドアを開けた状態でエンジンをかけようとすると、「キーが近くにありません」と表示されることがあります。
近年ではインキーのトラブルが後を経たないため、エンジンを切ったあとキーを車内に置いている場合、カギが車内にあるとアナウンスしてくれる車も作られました。
インキーはメーカーが対策を練るほどトラブル件数が多く、対処も難しいトラブルの一つなのです。
スマートキーの仕組みについては以下でも詳しく解説しています
よくあるインキーの原因と対策
車内に置いてあったスマートキーに何かが当たり施錠されてしまった
当然ですが、スマートキーの施錠ボタンに何かがあたり、ボタンを押してしまうと車にカギがかかり、ドアを開けることができなくなります。
車内にスマートキーを置きドアを開け閉めしている際、荷物などがスマートキーに当たり施錠されてしまったというトラブルが発生しています。ついついカバンにスマートキーを入れっぱなしにして、荷物の出し入れしたことがある方も多いでしょう。
また、車種によっては施錠した状態でトランクを開けるボタン付きのスマートキーもあります。トランクを開け、スマートキーは車内に置いたまま、必要な荷物を取り出しそのまま閉めてしまうと大変です。ボタン一つでトランクを開けられる便利さはあるものの、このような落とし穴があるので注意が必要です。
荷物を入れた衝撃やドアを閉めた衝撃で、スマートキーのボタンが押されてしまう可能性はゼロではありません。そのため、車内に乗り込んでいない状態でスマートキーを車の中に入れっぱなしにしないための工夫が必要だといえるでしょう。
スマートキーの電波が弱くなり施錠されてしまった
スマートキーの電波が弱くなる場面は「スマートキーの電池が切れかかっている」「車の近くに強い電波を発している建物や装置がある」などが考えられます。
先ほどお伝えしたように、スマートキーは車両がカギの位置を把握して施錠忘れを防止しています。そのため、電池が切れかかっている場合などに『スマートキーから電波が発せられていない=カギが車両の近くにない』と勘違いしてしまうのです。
結果、車内にあるにもかかわらず施錠を行い、インキートラブルに発展します。
また、テレビ塔や変電所など、電波を発している建物の近くに愛車を停めている際にインキートラブルが発生するケースもあります。これは強い電波に負け、スマートキーの電波を車両が感知しづらくなるからです。
回避策としてボタンを押してもなかなか反応しづらい、電池残量が少ないという表示が出たらすぐに電池を交換するようにしましょう。また、強い電波を発している建物の近くに停車する場合、カギを肌身離さず持ち歩くという癖づけが大切です。
車内にいた子供が施錠してしまった
子供や赤ちゃんが施錠しインキーしてしまった事例も多々あります。どうしても車内に子供を残す際は、キーまたはスペアキーを持って車を離れる、難しい場合は子供の手の届かないところにキーを置きましょう。
子供が施錠してしまうケースはとても危険です。真夏の車内で子供が中に閉じ込められてしまった場合、命の危険が伴います。
ロードサービスが早急に駆けつけることができない可能性もありますので、小さな子供だけを車内に残すことはできる限り避けましょう。
内側から施錠しドアを閉めてしまった
昔の車でよく発生していたトラブルに、内側からドアを施錠しドアノブを引っ張った状態で施錠してしまうケースがあります。これもインロックになるので、外側から開けることはできません。
頻度の少ないトラブルですが、ちょっとした取り扱いのミスで発生してしまいます。内側からカギをかける場合は、必ず車内に入った状態で行いましょう。
車のインキー(インロック)の開け方
JAFを呼ぶ【おすすめ】
JAFではインキートラブルにも対応しており、迅速で的確な対処が期待できます。開錠方法はピッキングです。
あらゆる車のカギに対応でき、スムーズに作業を行ってくれるため、この記事では最もオススメする方法です。
ちなみに、ピッキングはJAFだけでなくカギの専門店である鍵屋でも行ってくれますが、対応はバラバラです。出張してくれる場合もありますが、店によってはトラブル先にまで来てくれないことも。
鍵屋を探す手間を考えた場合、車での対処件数も圧倒的に多く100%対応してくれるJAFの方が安心です。
また、なぜインキーしてしまったのかの原因を確かめる際にも、車に詳しい人の方が的確な判断ができます。
どちらが正解ということはないですが、もしどこにお願いしたらいいのか分からない場合はJAFにお願いしてみてはいかがでしょうか。
ハンガーや差し金を使って自力で開ける
インキーの自力での解除方法は以下の手順で行えます。
- ドアに無理やり隙間を作る
- 隙間に伸ばしたハンガーや差し金を入れる
- ロックを解除する
結局、物理的にロックを解除する方法となりますが、隙間を作るために片手しか使えず、見えづらいロックを扱いにくいハンガーなどで開錠するのに、いったいどれだけ時間がかかるのでしょうか。
文章では簡単そうに伝えていますが、実際はすんなりできることではありません。
まず施錠しているドアの隙間を作るにはかなりの力がいります。そして、隙間を保持したまま差し金などを差し込むのですが、ハンガーや差し金などが手元にないかもしれません。
昔の車であれば、ウインドモールの隙間から針金などを入れ、簡単にロックを解除できた時代もありました。しかし盗難が多発し、今ではモールを取り付け入れ込めないように対策されています。
自力でこじ開ける方法は、緊急事態でJAFを待っている時間がない際の最終手段と考えましょう。(もちろんJAFは呼んでおくことをおすすめします)
- 執筆者プロフィール
- 山北吏(つかさ)
- 1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...