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車のフロントグリルってどの部分?各メーカーのデザイン&名称も紹介
外車編
本記事で扱っている外車メーカーは以下表のとおりです。
メーカー名 | グリル名称 |
---|---|
アウディ | シングルフレームグリル/ 2分割グリル |
BMW | キドニーグリル |
メルセデス・ベンツ | ダイヤモンドグリル |
メルセデスAMG | パナメリカーナグリル |
アルファロメオ | 盾型グリル |
ボルボ | アイアンマーク |
フォルクスワーゲン | ワッペングリル |
ロールスロイス | パルテノングリル |
【アウディ】シングルフレームグリル/2分割グリル
シングルフレームグリル
2000年代からは現在まで採用されている「シングルフレーム」は、シンプルなメッキフレームを使用しています。最近ではグリルフロント全面に拡大しており、六角形のような形状をしています。
2分割グリル
シングルフレームが定着する前は、「2分割グリル」というものが設定されていました。これは、フロントグリルを上下に2分割し、ナンバープレートをその間に配置させるというデザイン。初めて2分割グリルが登場したのは90年代後半のアウディ A8からです。
アウディはこの2分割グリルをラインアップ全車に採用し、アウディ車のアイデンティティとしました。フロントグリルでアウディのアイデンティティを表現するようになったのはこの頃からです。
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【BMW】キドニーグリル
BMWの「キドニーグリル」は、BMW初のオリジナルモデルである「303」が生産された1933年からずっとかたちを変えながら採用されています。
キドニーとは腎臓のことで、左右に2つ並んだグリルが腎臓のように見えることからその名が付けられたとも言われています。
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時代が経つにつれてどんどん大型化
車のデザインが変わってもキドニーグリルを見ればすぐにBMWの車だとわかります。また、時代によってグリルの大きさに大きく差があり、古い車ほど控えめなサイズ感であることが多いです。
反対に近年のモデルになってくると、キドニーグリルはどんどん大型に。一部の車種ではこの画像のようにかなり大げさなサイズにまで拡大しています。
【メルセデスベンツ】ダイヤモンドグリル
SクラスクーペやSLSなど、メルセデス・ベンツ車のなかでもスポーツグレードに採用されているグリルです。このグリルが登場し始めたのは2010年代に入ってからで、比較的新しいデザインになっています。
ベンツ車のオーナーからはかなり人気があるようで、通常はダイヤモンドグリルを採用していない車種でも、カスタムでグリルを変更するという方も多いです。
ロゴの名前は「スリーポインテッドスター」
グリルの中央に位置するマークは、スリーポインテッドスターといって、メルセデス・ベンツのロゴにもなっています。1909年に商標登録され、以後変わらずベンツのフロントを飾り続けてきました。
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【メルセデスAMG】パナメリカーナグリル
パナメリカーナグリルとは、縦格子のようなデザインをしたグリルのことです。
このグリルは、メルセデスAMGの車であれば装着されるわけではなく、最強グレードにのみ装備を許される特別なもの。仮にこれを装着した車でドライブをすれば、車好きから振り向かれること間違いなしです。
パナメリカーナという名前は、50年代にメキシコで行われた公道レース「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」に由来しています。
1952年にこのレースへと出場し、優勝を飾った300SLプロトタイプに縦型フィンのグリルが採用されていたことから、以降優れたスポーツモデルにもこのグリルが使われるようになったのです。
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【アルファロメオ】盾型グリル
アルファロメオのフロントグリルは逆三角形のかたちが特徴的です。
グリル上部に配置されているエンブレムは、赤い十字架と大蛇が描かれており、ミラノ市章とヴィスコンティ家の紋章を表しています。
フロントグリルはこのエンブレムを戴く盾をイメージしていると言われています。
【ボルボ】アイアンマーク
ボルボのロゴはアイアンマークと呼ばれる、丸と矢印を組み合わせた構造をしており、グリルはそれに対応したデザインをしています。アイアンマークは、ボルボの拠点であるスウェーデンにて、古くから「製鉄」を意味するシンボルとして使用されてきました。
スウェーデン製の鉄は他国のものに比べて品質が優れており、「頑丈かつ信頼性が高い」と評判だったようです。ボルボは、そのイメージを自社の自動車にも取り入れたいという意図でアイアンマークを取り入れたと言われています。
現にボルボは、ドライバーの安全性を第一に考えており、安全装備などに妥協を許さないメーカーとして知られています。まさにアイアンマークはボルボのイメージに相応しいと言えるでしょう。
【フォルクスワーゲン】ワッペングリル
かつてフォルクスワーゲンが採用していた「ワッペングリル」はシルバーで逆台形のようなかたちをしています。ワッペンは紋章を意味しており、ドライバーを守る盾もイメージしているとか。
最新のモデルでは採用されていませんが、堅牢なイメージがかっこいいですね。
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【ロールスロイス】パルテノングリル
その名の通り、パルテノン神殿をモチーフとした迫力のあるグリルです。
通常はメッキ部分が増えるとチープに見えてしまうことに加え、品のないように感じさせてしまう恐れがあるのですが、ロールスロイス車は全くそれを感じさせず、きらびやかな雰囲気を演出しています。
ボンネットのマスコットは「スピリット オブ エクスタシー」
ロールスロイス社にはエンブレムの他に、画像のようなマスコットが取り付けられています。これは、スピリット オブ エクスタシー(別名:フライングレディ)と呼ばれるものです。
衝突時に危険であったり、盗難に遭いやすかったりと、問題視する声が多々寄せられたため、現行のモデルではこのマスコットをボンネット内部に収納できるようになりました。
フロントグリルは車の顔!
フロントグリルはエンジンやラジエーターを冷やし熱を逃がすためでなく、デザインアイコンとしても重要な役割を果たしています。
特に現在では空冷エンジンから水冷エンジンになり、ラジエータを冷却するダクトも別に設けられる場合もあり、デザインとしての役割の比重が大きくなっています。
各メーカーが自社の車を一目で印象づけられるように特徴的なフロントグリルを採用しています。フロントグリルの好みで車を選ぶのもいいかもしれませんね。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...