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オルタネーターとは?故障時の症状・交換・点検方法と費用やダイナモとの違いも

オルタネーターとは?

©Daniel Jędzura/stock.adobe.com

オルタネーターとは、簡単に言えば発電機のことです。エンジンの回転をオルタネーターに伝達して回して発電させます。発電した電力は走行中のクルマに必要な電力を供給、同時にバッテリーへの充電に使われます。

厳密にいえば発電機と整流器からなり、発電機で交流電力を発生させ、整流器で直流電力に変換しています。

クルマを走らせるために必要な電力は交流のままで良い場合と、バッテリーへの充電などは直流に変換が必要な場合があります。

オルタネーターの構造|ちょっとマニアック

オルタネーターは交流で発電し、直流に変換している

電源の種類には交流電源と直流電源とがあります。交流電源が周期的にプラスとマイナスが変化するのに対して、電気の向きが変化しないものを直流電源といいます。

家庭用の電化製品は交流電源で動作しますが、車に使われる電装品は基本的に直流電源で動作しています。

前述しましたが、古くから使われてきたダイナモは別名「直流整流子発電器」といい、単体で直流電源を発電します。これに対し、オルタネーターは交流電源を発電し直流電源へと変換する方式となります。

この構造により、オルタネーターの方が低いエンジン回転数から安定した電力供給ができるため、現在のほぼ全ての車にはオルタネーターが搭載されています。

オルタネーターによる発電のしくみ

発電は、オルタネーターを構成するステーターと呼ばれるリングの内側を、ローターがエンジン動力で回転することで行われます。

ステーターとローターのそれぞれにコイル(細い電線)が何重にも巻かれ、このコイルの巻き数で発電電流(アンペア)が変わります。

つまり、30A表示のオルタネーターよりも50Aの方がコイルの巻き数が多く、より発電能力が高いオルタネーターであるといえます。

オルタネーターによる変換のしくみ

ステーターで発電された交流電源は、レクチファイアという部品を通して整流することで直流電源へと変換されます。

ダイオードとは、1方向へのみしか電流を流さない性質を持つ半導体です。その性質を利用し、プラスとマイナスの波の様な波形を持つ交流電源の、マイナスの波だけをカットすることで直流電源へと変換します。

オルタネーターによる電力供給のしくみ

ICレギュレーターは発電する電圧を一定にして供給する役割を持ちます。

エンジンの回転数が上がると、オルタネーターの回転数も上がり、発電する電流、電圧ともに増えることになります。乗用車の電装品は12V(正確には14V前後)で動作していますので、それ以上の過剰な電圧がかかると、機器を破損してしまいます。

ICレギュレーターにより、車の電装機器を安定して動作させることができるのです。

ダイナモとオルタネーターの違いとは?

ダイナモとは?

昭和中期のクルマでは「ダイナモ」と呼ばれることがほとんどでした。

ダイナモとは、整流器がないオルタネーター(発電機)のことです。オルタネーターの方が構造が簡単かつ高回転に対応可能で、アイドリング中もバッテリーへの充電が可能であったことから、ダイナモはオルタネーターに取って替わられました。

ダイナモはもともと直流電流

車のバッテリーを充電するときは、直流電流である必要があります。

オルタネーターは交流電流を発生させ、整流器を使って直流電源に変換していますが、ダイナモはもともと直流電流を生み出しているという点で異なります。

電力不要な車「キャブ車」というのもあった

昔のクルマは、バッテリーがなくても一度エンジンさえかかれば走れたものですが、現代のクルマは、電力がないと走れません。

電子制御式になる以前は、走行に電力を全く必要としない「キャブ車」と呼ばれる自動車が主流でした。

車の主要装置である、燃料噴射装置、エンジン回転や出力を調整するECU(コンピューター)などは、古いクルマでは電子制御化、電気化されていませんでした。

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オルタネーターが故障したときのクルマの症状

走行中にバッテリー警告灯が点灯する

©iStockphoto.com/ bizoo_n

運転中にクルマの異常を体感しないのにバッテリー警告灯が点灯した場合、オルタネーターの故障の可能性があります。

また、他の警告灯は消灯したにも関わらず、バッテリー警告灯のみが点灯している場合、または走行中にバッテリー警告灯が点灯した場合、オルタネーターの故障の疑いがあります。その場合、速やかにディーラーや自動車整備工場へ電話をして対応策の指示を仰いでください。

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走行中にカーナビやメーターパネルの照明、ヘッドライトなどが消える

クルマの走行に直接影響しない装置(カーナビ、カーオーディオ、エアコンなど)の中には、バッテリーの電力を使用せず、オルタネーターからの電力供給のみで動かしているものがあります。

走行中、カーナビやメーターパネルなどの照明が消えたり、カーオーディオが落ちて聴こえなくなったときは、オルタネーターの故障の疑いがあります。

オルタネーターが故障すると、クルマはバッテリーの電力しか供給されなくなるため、電装部品、装置で停止するものが出てきます。

この場合、クルマの走行そのものは普通にできます。しかし、オルタネーターの故障だった場合、バッテリー電力のみでの走行となり、やがてエンジンが停止します。

走行中にエンジンが止まる・エンジンが始動しない

現代のクルマのエンジンは、燃料噴射装置、燃料ポンプ、ECU(エンジン出力などを調整するコンピューター)など電力がないと動かない装置がたくさんあります。

エンジンが始動できない場合の理由は多数ありますが、その中の1つがオルタネーターの故障です。

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オルタネーターの寿命は?

2000年代に入ってから生産されたクルマであれば、走行距離20万kmほどが寿命の目安となります。ただし、クルマの使用状況によっては10万km半ばぐらいでオルタネーターの交換が必要になることがあります。

なお、概ね1990年代以前の古いクルマであった場合、走行距離10万kmが寿命の目安となっていました。

オルタネーターの交換方法とオーバーホール

©Have a nice day/stock.adobe.com

修理よりも新品交換が一般的

オルタネーターに異常が見つかった場合は、修理ではなく新品交換となるのが一般的です。車に取り付けているボルトを外して古いオルタネーターを取り外し、新しいオルタネーターに交換します。

ただし、バッテリーや配線を付け外す必要があるため、車に詳しくない人が自分で行うのは難易度が高くなります。

修理工場やデイーラーなどに任せるのがおすすめ

オルタネーターは車に供給する電気を作り出す、大切な役割を持っています。DIYに慣れていない人は、修理工場やデイーラーに依頼しましょう。

新品交換よりオーバーホールが推奨されるケースもあるが…

オルタネーターの故障がどの程度か、オルタネーター内部のどこが壊れているかによりますが、オーバーホールだと新品交換より安く済ませることができることがあります。

ただしオーバーホールは手間がかかるため、新品交換の方が工賃を含むトータルコストが安くなるケースもあります。

古いクルマで新品のオルタネーターがない場合はオーバーホールに頼らざるを得ませんが、2000年以降に生産されたクルマであれば、新品交換の方が無難でしょう。

オルタネーターの交換費用は?

新品への交換

車種により差がありますが、おおむね5万円から10万円が工賃を含むオルタネーターの交換費用となります。高級車は10万円以上かかることも珍しくありません。

リビルト品(再生品)への交換

車種によりあったりなかったりしますが、故障したオルタネーターを再生したり、廃車になったクルマからオルタネーターを取ってきて再生したりするリビルト品は、新品価格より大幅に安く購入できます。

工賃は新品と変わりありませんが、概ね1~3万円程度が目安です。場合によっては新品の3割以下の価格で買えることも珍しくありません。古いクルマに乗っている方なら一考ありです。

オルタネーターの点検の必要性は?点検方法は?

点検する必要はある?

日常生活でのクルマの使用であれば、オーナー自らの手でオルタネーターの点検をする必要はありません。ディーラーへの定期点検、車検をきちんとしていれば大丈夫です。

ただし、これは目安として2000年以降に生産されたクルマでのこと。それ以前に生産されたクルマは、オルタネーターの寿命が短いため、次項で解説するオルターネーター・チェッカーなどで定期的にオーナー自身で点検すると異常の早期発見につながります。

オルタネーターの点検方法

自分自身でオルタネーターを点検するには「オルターネーター・チェッカー」を使用します。もちろん、ディーラーや自動車整備工場でオルタネーターだけのチェックをしてもらうことができます。

【参考動画】サーキットテスターを使用したオルタネーター発電状態の点検

【整備士から一言】バッテリー上がり時にも要注意

オルタネーターはベルトによってエンジンとつながっており、エンジンの動力を得て発電します。発電された電気は、ヘッドライトを始めさまざまな電子機器へ供給されます。

バッテリーへの充電を行っているのもオルタネーターです。そのため、オルタネーターが故障し発電しなくなればバッテリーはすぐに上がってしまうでしょう。

一般的な故障の原因は劣化であり、10万km程度が寿命であるといわれています。バッテリーが比較的新しいのにもか関わらずバッテリー上がりを起こしてしまった場合、オルタネーターを疑ってみた方がいいかもしれません。

オルタネーター故障の際は、修理ではなく交換が必要になります。

オルタネーターの日常点検は不要ですが、12ヶ月法定点検や車検のタイミングで状態を確認してもらいましょう。

トラブルがない場合でも、バッテリー交換をしたばかりなのにバッテリーが上がってしまう際は、オルタネーターが劣化している場合があります。必ず点検してもらってください。

また、バッテリー上がりから復旧した車は、必ずバッテリーとオルタネーターの状態を確認してもらいましょう。

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バッテリー交換ってどうやるの?

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執筆者プロフィール
山北吏(つかさ)
山北吏(つかさ)
1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...
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