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1970年代にもホンダからスズキへの王座獲得劇はあった!4代目スズキ フロンテまでに至る道と、その後の苦境は繰り返されるのか?【推し車】

4代目フロンテで王座奪還!しかし軽自動車は苦境へ…

4代目フロンテ ©MOBY

この頃の軽自動車業界は動きが早く、わずか3年後の1973年には3代目から丸みを帯びたタマゴ型のオーバル・シェルデザインへ、さらにホイールベースを延長してリアにもトランクスペースを設け、4ドア車も設定した4代目フロンテにモデルチェンジします。

初代スズライトの発売から苦闘すること19年ほど、ついに軽自動車No.1メーカーへと上り詰めたスズキですが、それは王者ホンダが自動車メーカーとしての存亡をかけて初代シビック(1972年)の生産に注力、軽トラ以外の軽自動車から撤退したからでした。

しかしこの頃から軽自動車は軽免許廃止、車検義務化、排ガス規制によるパワーダウンと安全性向上のための重量増加、それに伴う排気量拡大と高価格化で、小型車との価格で優位性を打ち出せなくなるなど、業界全体がすっかり冷え込んでしまいます。

悲願の王座奪還を成し遂げたスズキですが、静粛性と滑らかさは4サイクル直6エンジン並みと自慢していた2サイクルエンジンの排ガス規制対策で4サイクル化に出遅れ、一時はトヨタを通してダイハツエンジンを搭載(フロンテ7-S)を搭載するほどの苦境へ。

1979年に「アルト47万円!」こと5代目アルトで低価格車の一大センセーションを巻き起こすまで、苦しみに苦しみぬく時代を経験するのでした。

2024年のスズキも、軽スーパーハイトワゴンの販売競争で5月にスペーシアがホンダ N-BOXから首位を奪還したものの、将来を占うべきBEV(バッテリー式電気自動車)はまだ不在で、ちょっと将来が気になるところ。

「ホンダから王座を奪うと、その先は苦境に陥る」がジンクスのようになるのか、それを跳ね返すのか、ここからスズキ軽自動車の頑張り次第で決まります。

果たして、歴史は繰り返されるのでしょうか?

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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